あっという間に1年間の1/3が過ぎてしまった。
「ドライバー高反発規制元年」というトピックと共に明けた2008年のゴルフ用品市況ですが、一言で括ると、
「思いの外盛り上がらない」というのが現状。
何をもってして「盛り上がらない」のか?という話ですが、
1・昨年の同時期と比較すると(商品の「タマ数」が豊富な割に)盛り上がらない
2.(高反発規制元年で)ドライバーがもっと売れると思ったのに盛り上がらない
3.ゴルフ場、練習場には人が入っているのに盛り上がらない
4.女子も男子もツアーは盛り上がっているのに盛り上がらない
といったところのようです。
特に、「2」のドライバーの盛り上がりが今ひとつ、というのが市場における停滞感を増幅させているように感じます。
(念の為に書いておきますが、上述したような市況感は私が業界関係者への取材を通して咀嚼したマクロの市況感であり、その強弱はショップやメーカーによって大きく異なります)
では、何故ドライバーの盛り上がりが今ひとつなのでしょう?
その理由としては、「2007年秋商戦の"需要先食い"(マークダウン商品や一部メーカーの新製品発売前倒しが、結果に08年春商戦の需要を先食いする形になった」、「サブプライムローン問題や原油高等々の社会不安の影響」などといったことが考えられますが、平たく言えば、
「仮に100人のゴルファーがいたとして、そのうちの90人くらいは(高反発規制の施行により)ドライバーを買い替えてくれると思ったのが、蓋を開けてみたら60人くらいしか買い替えてくれなかった」
ということです。
では何故「買い替えてくれると思っていた30人のゴルファー」は買い替えてくれなかったのでしょう?
1.元々90人が買い替えてくれると思っていたのが見込み違いだった
2.やはり多くのアベレージゴルファーにとって高反発規制は「対岸の火事」であった
3.それらのゴルファーは未だ「自分が買うべき商品を吟味している途中」である。(今後それらのゴルファーは買い替えてくれるだろうという希望的観測)
といったような理由が考えられますが、私個人としてはそれ以外に、
「現在の市場における豊富な選択肢(豊富な商品数、スペック数)が、逆にゴルファーの購買意思決定の妨げになっている」側面があるのではないかと考えるのです。
先日、10年前の市場におけるモデル数(SKUではくモデル数)と現在の市場におけるモデル数を比較してみたのですが、市場規模自体は当時よりも縮小しているにも関わらず、モデル数はほぼ倍となっていたのです。
しかも当時の市場と大きく異なるのは、現在の市場は「シャフト」の選択肢が非常に多岐にわたっており、各メーカーにおけるヘッド×シャフトスペックによって出来上がるマトリックスは「天文学的数字」になる、と表現しても決して過言ではないでしょう。
簡単に言うと、買い替えをしてくれなかった30人のゴルファーたちには、
「ドライバー欲しいと思ったんだけど、何だか色々あって選ぶのも面倒くさそうだから止めとくか」
という心理が働いてしまっているのではないか、つまり
「欲しい」よりも「面倒くさい」とか「分からない」という心理が勝ってしまった、ということです。
そういった機会損失を防ぐために、メーカーや小売店は「試打クラブ」「シミュレーションマシン」などを用意、試打会なども開催して「商品の良さを体感してもらう」ことに腐心していますが、
もしかするとこれら30人のゴルファーたちにとっては、それすらも「サービスの充実」ではなく、「購買の阻害要因」となっているのではないか?そんなことすら思ってしまうのです。


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