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「3つのチカラ」で2016年度200億
世界シェア5%を掲げる本間ゴルフ

2016年度の連結売上高200億円、営業利益30億1100万円。14年度からの3年間で売上高を3割強、利益は4割強増やす―。本間ゴルフが強気の中期経営計画を打ち出した。意欲的なのは収益だけではない。世界のゴルフ市場を9つのセグメントにわけ、自分たちの強みを活かせるターゲットに対し戦略を実施し売上拡大を目指すという。その中身とは――。

2013年『TOUR WORLD』の投入で「熱意系ゴルファー」へ訴求し、昨季男子ツアーで契約プロの小田孔明が初めて賞金王を獲得。「フジサンケイクラシック」では、岩田寛はプロ11年目の初優勝に輝き、イ ボミ(韓国)は国内ツアーで熾烈な賞金女王争いを演じるなど、大掛かりなプロ戦略も継続して奏功した。その余勢を駆って、来期以降も拡大志向を加速させる。同社マーケティング部伊藤康樹常務執行役員に話を聞いた。

マーケティング部伊藤康樹常務執行役員

2016年までにゴルフクラブで世界シェア5%を獲得します。従来のニッチ戦略からメジャーへ差別化戦略を図り、酒田工場を核としてグローバルな生産・販売ネットワークを確立したいと考えています。

世界熱意系戦略の旗印を世界市場で掲げると?

はい。我々は2016年のクラブ市場を世界規模で3525億円と推計、その5%に相当する175億円(直営小売分を出荷ベースに換算)の売上を視野に入れています。

国別の目標シェアは?

日本6.9%、北米1.7%、EU9.4%、英国0.1%、中国9.2%、韓国7.0%、台湾8.1%、タイ6.8%、その他アジア14.6%、オセアニア5.1%など。特にEUとアジア圏での占有率を高めていきたいです。

世界最大の北米地域については?

2016年のクラブ市場規模を1216億円と推計、目標シェア1.7%は約20億円に相当します。

TOUR WORLD TW727 DRIVER

ボリューム感に欠けませんか?

北米市場のドライバーは1本399ドルが中心価格です。当社にはこのレンジの商品がなく実質0%ですが、今後は専用商品の展開等で積極的に攻めていきたいと考えています。

テーラーメイド、タイトリストへの挑戦ですね。つまり、コストに耐えられる商材ということ?

その通りです。この2年はチャレンジイヤーで、北米専用モデル投入も一考したいです。ただし、開発と品質管理は大変重要ですから、ここはこれまでどおり酒田工場で行います。アッセンブルは海外になるでしょう。

意気軒高ですね。これ以外の国々ではどんなマーケティングを推し進めるのか

まず、当社は縦軸を価格帯(高・中・低)、横軸を熱意度(大・中・小)とする、3×3=9つのセグメントにゴルファーを分類しました。そして、差別化戦略が響くセグメントをターゲットに選びました。熱意系ゴルファーは、中価格帯×熱意度大のセグメントに属していて、ゴルフの向上のため、自分自身で情報を入手し、自分にあったものを選ぶ方々です。そして、その熱意系ゴルファーがオピニオンリーダーとなり、周囲のセグメントに波及していくということがわかりました。

TOUR WORLD TW727 IRON

差別化戦略とは?

それは、最たる熱意系であるツアープロに実証されている3つのチカラです。まずは、「共通技術開発力」。プロからの多様なフィードバックに応えるための開発ノウハウを、同じニーズをもつ熱意系ゴルファー向けに応用できます。これにより、豊富なバリエーションの開発モデルを生み出します。そして「バリエーション生産力」。クラフトマンのスキルを細大に活かし、多種多様なニーズに応え、1本単位で的確に短納期でつくりあげます。これをグローバルに展開することが重要で、現地組立工房の設立などを考えています。ただし、先ほども述べたように研究開発と品質管理に関しては、世界共通で一貫して酒田工場にて実施します。

酒田工場(山形県)の役割が重要になってくる。

その通りです。酒田工場を拠点としたSCMも国際展開を前提に高度化します。ターゲットのニーズに対応しながら開発と品質管理の徹底も同時に行っていきます。そして最後に「フィッティング力」。熱意系ゴルファー一人ひとりの個性をしっかりと見極め、豊富なバリエーションの中から最適な1本を選びだします。

VIZARD

新モデル『TW727』のSKUは?

ドライバー、アイアンそれぞれ4つのヘッドと5種類のシャフトを投入しました。そこに長さ、硬さ、ロフトのバリエーションが加わります。ドライバーでは、270通りのラインアップを実現しています。酒田工場へ生産セルライン方式を導入し、最短2日のオーダー短納期を実現します。同時に在庫負担減のトレードオフ解消にも役立てる方針です。

国内一貫生産の強みですね。販路は量販店にも拡大しました

直営店だけでは熱意系を囲めません。彼らは複数のブランドから1ヤードでも飛ぶか、1打でも縮められるのか、曲がらないのかでクラブを決めます。そのため、5ブランドは最低でも試打します。直営店だけでは手にとってもらえませんよ。直営店のメリットは販売価格の維持でしょう。

TEAM HONMA 男子プロ

日本市場のボリュームゾーンは?

中価格帯×熱意度中ですね。いわゆるゼクシオユーザーで、外観と機能に敏感な層。見方をかえると「自分でこうしよう」というのではなく、「周囲の人が使っている」「売れているから」など周りの影響を受けやすい人。換言すれば、影響を受けないと絶対に買わないひとです。過去に「アスポート」を投入して失敗したのは、ここへダイレクトに攻めたからです。いまは、『TOUR WORLD』の発売をきっかけにHONMAの評判を聞いて、「プロが使い始めたらしい」「いいクラブらしい」というのが広がっているところです。

マーケティング的にはアーリーアダプターに『TOUR WORLD』ブランドが浸透している段階。この後、アーリーアダプターの影響を受けやすいアーリーマジョリティー(=ゼクシオユーザー)への波及効果も見込んでいます。ここのシェアが取れれば、「ゼクシオ」の牙城も見えてくる。

海外は違いますよね? やはりアジアを攻める?

いえ、それは従来の考え方ですよ。様々な調査のなかで、世界にも熱意系がいることが分かった。ゴルファーマインドは万国共通。海外で重要になってくるのは、バリエーション生産力です。

TEAM HONMA 女子プロ

具体的には?

現在、韓国には支店がありますが、そこに大きな工房施設を作ります。日本とほぼ同じような考え方です。チャネルは代理店に任せながら、プロモーション、アジャスト、アッセンブルを支店が担っています。すでに酒田工場から3人のクラフトマンを派遣しており、スキルをもった人材を世界に広げ、その人選を行っていくところです。

熱意系という言葉を海外でどう表現していく?

韓国ではホンマのマニアの造語で「ホンマニア」と定義していますが、基本的に「熱意系」は世界共通のコンセプトです。

200億になったときのブランドイメージは?

現状、国内6割:海外4割ですが、55:45が理想です。国内の底上げを行いながら海外比率を高めないといけないと思っています。

今後の課題は?

今年最も注力していくのがフィッティング力。なぜなら豊富なバリエーションを誇る『TOUR WORLD』は、一人ひとりに最適な1本を選ぶことが重要だからです。直営店以外の国内量販店や海外代理店へどれだけ広めることができるかに懸かっているといっても過言ではないでしょう。「TOUR WORLD」の販売には必ずフィッティングをマストにしたいと考えています。

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「3つのチカラ」で2016年度200億 世界シェア5%を掲げる本間ゴルフ

http://www.honmagolf.co.jp/

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