ホンマ流"お・も・て・な・し"で世界22ヶ国を包囲せよ!
「我々は『ツアーワールド』の成功により、将来のグローバル戦略に大きな自信をもっています。経営陣一同、本間ゴルフのブランド価値を一生懸命高めていきます。皆さんと一緒になって世界1位を目指し、利益を分かち合い、みんなで笑顔になりましょう」(西谷浩司社長)――。
本間ゴルフは6月上旬、世界22ヶ国の販売代理店や報道陣など約100名を集めた「グローバルパートナーズミーティング」を行った。そのスケジュールが超ハード。
2泊3日の行程で、初日は山形県・酒田工場で歓迎セレモニー(8時30分)→工場見学→庄内空港出発(正午)→羽田空港着(14時)→リムジンバス4台で六本木アカデミアヒルズへ移動後、戦略説明会→新木場ディナークルーズ(19時)→解散(21時30分)。
翌日は太平洋クラブ御殿場コース(静岡県)で試打ラウンドを行ったため、都内ホテルでの起床は早朝5時。これらに費やした総予算は数千万円と見られている。むろん、同社の劉建国会長も中国董事長らを引き連れ来日。次のように意気込みを語った。
「当社はアジア市場で地歩を固めてきましたが、今回は世界戦略を加速するために核となる酒田工場をアピールする絶好の機会と考えました。各国の代理店にはメディアの帯同もお願いしましたが、彼らは工場に入るやいなや、驚いてました。今後注力する国ですか? 世界市場に打って出ますが、まずは北米市場でしょうね」
その米国からは量販店最大手ワールドワイドゴルフショップのリック・パウエル副社長が来日、こんな感想を漏らしている。
「今回、匠によるきめ細かなものづくりを初めてみました。米ブランドとの大きな違いは歴史ですね。ホンマには同じ仕事に長年従事する匠がいて、チームワークによる生産工程にも驚きました。ホンマは北米で売れるのか? 製品力があるからイエスです。わたし自身、テストセンターで打って性能も確認できたので、自信を持って販売していきます」
北米市場に対しては、7月に低価格帯で専用モデルを投入。また、韓国ではフィッティングスタジオを立ち上げるなど、各国の市場特性に合わせたマーケティング戦略を実行する。ホンマ流の"お・も・て・な・し"が世界に認められるか? 今回の超ハードな世界会議が試金石になる。