ツアーサポートの舞台裏 クラブ重量をUPして安定した飛距離

ツアーサポートの舞台裏 クラブ重量をUPして安定した飛距離
今回は6月2日~4日まで開催されたリシャール・ヨネックスレディスゴルフトーナメントから、今季よりクラブ契約がフリーとなった臼井麗香選手のフィッティングを報告します。 臼井選手はプロ入り翌々年から賞金ランキング59位と活躍し、2020-21年シーズンに賞金ランキング45位で見事シード入りを果たした選手です。158cm48kgからは想像できないような力強いショットと飛距離が持ち味です。 2022年シーズンは、より高いレベルを求めてスイングの改造を行いましたが、そのことで少し調子を落としてシード落ちをしてしまいました。今回のフィッティングですが、スイング改造で少し落ちてしまったヘッドスピードをカバーすることも含めたフィッティングとなりました。 具体的には、以前使用していたアイアンシャフトがNS850であったのに対して、NS950と重たいシャフトに変更し、クラブ重量を上げることで安定した飛距離を出そうとしたことです。これまでのアイアンヘッドは重心距離の長いタイプで、今回提案したヨネックス『CB501は』は、従来使用モデルと比べてコンパクトに見えるヘッドで重心距離が短く、ボールのつかまりをよくしているモデルです。 今回はドライバーも、好調時に60g台のSシャフトを使用していたものを50g台のSRシャフトに変更し、距離を伸ばすことに成功しました。 臼井プロによれば「クラブで迷っているときに、大学時代の監督からヨネックスのアイアンを試してみたら」と提案され、試したところ、現在の自分のスイングにマッチしたので、すぐにもクラブ変更をして実践投入。 また、岩井ツインズや若林舞衣子選手が『GT3』のドライバーでずいぶん飛距離が伸びたこともあって、この試合の練習日にぜひ試したいとのリクエスト。クラブフィッテイングをヨネックスの小野氏が行い、従来使用のドライバーより飛距離が伸びたことから早速試合での投入となりました。 ★臼井選手はこれまで、スイングを少しアップライトに引き上げ肩関節・肩甲骨の屈曲の動作をいれてヘッドスピードを出していましたが、スイング改造でより精度の高いスイングを目指して、この屈曲の動作を封印されたようです。ちなみに、この動作で飛距離を伸ばして成功したのは福島晃子、横峯さくら、渡邊彩香プロがいますね。 臼井麗香選手のセッティング
YONEX GT3 ドライバー ロフト9度 45.25インチ カイザーH 5SR C9
CB702 FORGED 4 21 39 NS950 S D1
CB702 FORGED 5 24 38.5 NS950 S D1
YONEX CB501 5 24 38 NS950 S D1
YONEX CB501 6 27 37.5 NS950 S D1
YONEX CB501 7 31 37 NS950 S D1
YONEX CB501 8 35 36.5 NS950 S D1
YONEX CB501 9 40 36 NS950 S D1
YONEX CB501 PW 45 35.5 NS950 S D1

この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2023年7月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら