ブリヂストンゴルフ『TOUR B X/XS』新商品発表会を開催

ブリヂストンゴルフ『TOUR B X/XS』新商品発表会を開催
ブリヂストンスポーツは1月21日、ブリヂストングローバル研修センター(港区)にて「2026年新商品発表会」を開催した。発表会には宮里聖志、木下稜介、堀川未来夢、清水大成、鶴岡果恋、桑木志帆、伊藤愛華ら7名の契約プロも登壇し、新商品のインプレッションを語ったほか、タレントの千鳥ノブ氏もゲストで登場し、同発表会を盛り上げた。

93年の積み重ねが生んだ“300回の試作”

今回、発表されたのはツアーボール『TOUR B X/XS』の2026年モデル。同商品は、タイガー・ウッズをはじめとする世界のトッププレーヤーの要求に応えながら進化を続けてきた、同社のフラッグシップボールだ。 発表会では国久俊介社長からの挨拶から始まったが、新製品の話に入る前に、昨年末に逝去した尾崎将司(ジャンボ尾崎)氏の名前を挙げ「ジャンボ尾崎さんには、ブリヂストンのゴルフ事業に長年にわたって多大な貢献をいただきました」と敬意を表した。 その後、国久社長は今作について、 「1932年に研究を始めてから93年。国内だけで200モデル以上。累計生産数は42億球。ゴルフボールの特許が500。そして今回の新モデルは300回以上の試作を経て完成しました。小さなボールの中に、私たちの技術と挑戦が詰まっています」 と語った。 [caption id="attachment_92163" align="alignnone" width="788"] ブリヂストンスポーツ国久俊介社長の冒頭挨拶。[/caption] [caption id="attachment_92147" align="alignnone" width="788"] 同社に長年にわたり貢献したジャンボ尾崎プロ。[/caption]

『デュアルSTテクノロジー』と『高慣性モーメント設計』

続いて登壇した開発担当執行役員 古山大樹氏が製品説明を担当した。強調したのは、「多くのプロから『今のボールに不満はない』という声があった」という一方、「フルショットで、もう一段風に強くできないか」という要望だったという。 その答えとして採用されたのが『デュアルSTテクノロジー』で、その核となる一つが『NEW STハイドロコア』。従来のハイドロコアに新たな薬品を配合し、高初速・低スピン、コア強度・耐久性向上を同時に成立させている。 開発陣によると、一般的な補強剤では反発が落ちたり、スピンが増えたりするケースが多く、ゴム製品には通常使われない材料まで含め、100種類以上の配合検討を行った末にたどり着いた設計だという。 もう一つが『NEW STインナーカバー』。分子レベルで材料を再設計し、同社歴代ツアーボールの中でも高剛性なインナーカバーを実現した。この高剛性化により、フルショットでは余分なスピンを抑制。回転軸が安定し、風に流されにくい弾道につながっている。 さらに、高比重材料を組み合わせることで『高慣性モーメント設計』を実現。慣性モーメントが高いほど、ボールは回転のブレが起きにくく、アイアンでは縦距離が揃い、パターでは転がりが安定する。開発陣は「弾道の強さだけでなく、結果の揃い方に効いている」と説明した。 今回の発表会で繰り返し語られたのが、カバー耐久性だ。ロボットテストでは、傷(ディンプルを触った際に違和感を感じる程度)が入っただけで、無傷のボールと比べて着弾後の曲がり幅が大きく変わる結果が確認されたという。 そのため新モデルでは、カバー配合と構造を見直し、傷が入りにくい設計を継続・強化している。契約プロからも、「1ラウンド使ってもほとんど傷が入らない」という声が上がった。 [caption id="attachment_92153" align="alignnone" width="788"] 開発担当の古山大樹氏による製品説明。[/caption] [caption id="attachment_92154" align="alignnone" width="788"] 『デュアルSTテクノロジー』の内部構造。[/caption] [caption id="attachment_92152" align="alignnone" width="788"] 左 『TOUR B X』右 『TOUR B XS』[/caption]

「ガチゴルファー」千鳥ノブ氏の登場で盛り上がったトークショー

トークショーでは、宮里聖志プロがインタビュアーとして登場し軽快なトークで回していたが、 登壇した契約プロに「新ボールの印象を一言で」と質問すると、 「方向性が良いので、フェアウェイキープ率とパーオン率があがった」(X使用:伊藤愛華プロ) 「アイアンもそうだが特にウエッジを使った時のスピン性能がすごい」(X使用:鶴岡果恋プロ) 「アゲンストでも球が強く、1ラウンド通して使っても傷が入りにくい」(X使用:清水大成プロ) 「緊張する場面で“このボールなら大丈夫”と思えることが、プレーに大きく影響する」(X使用:堀川未来夢プロ) 「より風に強くなったので抑える球が打ちやすくなった」(XS使用:桑木志帆プロ) 「アイアンでの柔らかい打感が好きですが、カバーも柔らかくすんなりチェンジすることができました」(X使用:木下稜介プロ) など「方向性」「信頼度」「風に強い」といったキーワードが並んび、ツアーボールがメンタル面にも作用する「競技ギア」であることが浮かび上がった。
後半には、一般ゴルファー代表として千鳥ノブ氏が登壇。ベストスコア78で、長年ブリヂストンのボールを使用しているという同氏は、『XS』の柔らかさと、『X』の弾き感の違いに迷いながら、「自分に合ったボールを使うと、あと2打くらい縮まる気がする」と語った。 [caption id="attachment_92161" align="alignnone" width="788"] ゲストで登場した千鳥ノブ氏。宮里プロとの軽快なトークで会場を盛り上げた。[/caption] ジャンボ尾崎の話から始まった今回の発表会。『TOUR B X/XS』は、見た目やコンセプトを大きく変えたモデルではないが、風への強さ、弾道安定性、耐久性といったツアー現場で最もシビアな領域を、技術で詰め直したモデルであることを示した。