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  • 大西久光氏がゴルフ場利用税「改悪案」に警鐘を鳴らす

    片山哲郎
    1962年8月3日生れ。月刊誌GEW(ゴルフ・エコノミック・ワールド)を発行する(株)ゴルフ用品界社の代表取締役社長兼編集長。正確、迅速、考察、提言を込めた記事でゴルフ産業の多様化と発展目指す。
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    月刊ゴルフ用品界2017年8月号掲載 =文・ゴルフ緑化促進会 大西久光理事長=  (月刊ゴルフ用品界 購読申し込みはこちら) ゴルフ場への支払い明細に「ゴルフ場利用税」が含まれているのをご存知だろうか。コースによって税額は段階的に変わるのだが、数百円から1000円前後が一般的だ。 ゴルフ場利用税は1989年に「娯楽施設利用税」が撤廃された時、ゴルフ場に対してのみ「贅沢税」として残された。 娯楽施設利用税はパチンコなど娯楽施設に対する課税だから、本来ならゴルフ場にのみ残されることは不自然だった。しかし、当時のゴルフ界はバブル景気で会員権が暴騰し、利用税を気にすることもない好況に浮かれていた。 そのため、ゴルフ界には反対の声すらなく導入されたのだが、今になって振り返ると、なぜあの時に反対運動をしなかったのかと悔やまれる。 利用税が制定された14年後の2003年、日本ゴルフ協会の後藤田正晴会長(当時)のご尽力もあり、70歳以上、18歳未満等の免税措置が施行された。 その結果、同年の「免税ゴルファー」は延べ約400万人となり、その大半を70歳以上が占める結果となった。これらシニアゴルファーはゴルフ場の平日利用を促進し、過去15年間のゴルフ場業界を支えてきた。 高齢化に伴い、免税ゴルファーは毎年約100万人ずつ増え続け、2016年度には約1600万人に達するなど、「課税ゴルファー」の減少分を埋めてきた事実がある。 具体的には、2003年の課税ゴルファーは8427万人で、2016年には7031万人(1396万人減)にまで落ち込んだが、逆に免税ゴルファーが約1000万人増えたことで、差引き400万人程度の減少になった点が注目される。 ゴルフ界はこの間、利用税撤廃運動を展開してきたが、撤廃どころか減税すら行われていないのが現状である。最大の理由は、ゴルフ場利用税交付金はゴルフ場所在地の都道府県に3割、市町村に7割が振り向けられ、自治体の貴重な財源になっているからだ。 2015年9月には「ゴルフ場利用税堅持のための全国市町村連盟」(代表三木市・兵庫県)が「ゴルフ場利用税の堅持を求める意見書」を衆参議長、総理、総務、財務、文科大臣に提出し、総額493億円(2013年度決算)の利用税は「地方創生に不可欠」との主張を行っている。 つまり、ゴルフ場利用税は、ゴルフを特別視した不平等税制でありながら、それ以上に自治体を支える原資として不可欠な存在となっている。このような事実を盾にして、自治体は「利用税撤廃」への抵抗勢力となり、ゴルフ界はこれに屈した格好なのだ。

    「三税」に苦しむゴルフ場

    現在、ゴルフ場経営は塗炭の苦しみを味わっている。売上はバブル期と比べて60%以下と激減しており、総額460億円ほどと見込まれる利用税は深刻な圧迫要因となっているのだ。 ゴルフ場の税負担は利用税だけではなく、8%の消費税や固定資産税も課せられており、固定資産税がゴルフ場開発前の山林と比べてかなり高いことは周知のとおり。 ネット予約が利便性を高める反面、価格比較によりゴルフ場の収益は落ち込んでいる。そのうえ、課税額は客単価の数割を占めるなど、利益を生み出すのが困難な状況だ。 日本の人口減に比例して、ゴルフ人口も減少傾向にある。特に20 ~ 30歳代の若者の参入が少なく、ゴルファー全体の老齢化に歯止めが掛らない。だからこそ、新規ゴルファーの創出や一人当たりのプレー回数を増やすためにも利用税の撤廃が求められる。 そもそもこの利用税は、ゴルファーは金持ちだから担税能力があるとの主旨に起因している。戦後、ゴルフ市場の黎明期はそうだったかもしれないが、バブル崩壊後のデフレ経済下では一般的なゴルファーが増え、必ずしも担税能力のある人ばかりではない。 また、ゴルファーは人口の10%に満たない少数派かもしれないが、シニアが延べ1600万人もプレーしていることが、健康増進に寄与していることを考えてほしい。パッティング時の集中力やプレー行為そのものが認知症の予防に効果的との研究もあるなど、ゴルフには様々な効果が期待できる。

    税が「寄付」になる奇妙な提案

    過去、遅々として進まなかったゴルフ場利用税の廃止だが、最近、注目すべき新たな動きが起きている。 超党派ゴルフ議員連盟は利用税撤廃の方向で活動しているが、撤廃しても自治体の懐が痛まない「代替財源」として先頃、ゴルファーから「寄付金」を募る案が提起されたのだ。 利用税は3割が都道府県、7割が市町村に納められるが、都道府県分を廃止して、市町村分全体の最大4分の3を国からの交付金で賄い、残りの4分の1をゴルファーからの寄付で埋めるもの。 同時に、ゴルファーに「ふるさと納税」を呼びかけて、地域の活性化を目指す方針だというが、ちょっと待ってほしい。強制力のない寄付金をアテにした財源に実現性はあるのだろうか。 それ以前に、税金が寄付に代わるような奇妙なこの提案に、正当性はあるのだろうか。これに対し、わたしは断固反対の立場を表明したい。 寄付を求めるくらいなら、利用税の「全廃」に執着するのではなく、「減税」によってゴルファーの負担額を減少させた方が公平であろう。 例えば、現在70歳以上が非課税となっているが、60歳以上に年齢を引き下げる。あるいは18歳未満は非課税を20歳以下に広げるなど、条件闘争の余地はあると考える。 利用税の撤廃は供給者団体のためではなく、ゴルファーの負担を軽減することが本来の趣旨。今回の「寄付金案」は、困ったらゴルファーの懐をアテにするという悪しき体質が根強くあることの証左といえる。 多くのゴルフ団体は供給者(業界)団体であり、需要者であるゴルファーの声を聞く機会もない。 また、東京五輪の開催で「日本はスポーツ(ゴルフ)で税金を取っている」ことが世界中に知れわたる。そんなことでいいはずがない。ゴルフ界は「ゴルフ場利用税」への取り組みを、もっと真剣に考えるべきだ。 日本の課題は健康寿命の延伸であり、これに寄与するゴルフは素晴らしいスポーツと断言できる。 だからこそ、ゴルフ振興は意義深いのだ。利用税撤廃運動の目的をその一点に定めてこそ、世間からの賛同が得られると私は考える。
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    ゴルフ場利用税
    大西久光
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