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  • 対応コースは3割弱 認知度低い「ふるさと納税」でのゴルフ

    片山哲郎
    1962年8月3日生れ。月刊誌GEW(ゴルフ・エコノミック・ワールド)を発行する(株)ゴルフ用品界社の代表取締役社長兼編集長。正確、迅速、考察、提言を込めた記事でゴルフ産業の多様化と発展目指す。
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    「ふるさと納税」の活用で、ゴルフ市場を活性化させる動きが目立ちはじめた。日本ゴルフ場経営者協会(NGK)の小沼達夫事務局長は、 「国内の約600コースが『ふるさと納税』の返礼品としてゴルフプレー券等を提供しており、1000円程度の割引から全額タダなど、1084件の目録があると推計されます」 同協会は「ふるさと納税」関連のウェブサイトを追跡調査、上記の数字を把握した。実態を掌握することで、業界にアナウンスする目的がある。 ところが、「ふるさと納税」を活用してゴルファーの誘客を図るコースは、全体の3割に満たない数。 「返礼品でプレーできることを知らないゴルファーも多いでしょうが、それ以前に知らないゴルフ場も多いんです。これを活用すればゴルフ市場の活性化と地方創生に役立つので、今後、業界で周知徹底を図りたい」 小沼事務局長は語気を強めた。実際、ゴルファーとゴルフ産業にどんなメリットがあるのだろうか。このあたりの事情をレポートしよう。

    「三者三得」をPR

    2008年に施行された「ふるさと納税」は、年々利用者が増加している。最新の2016年度には約2844億円が同制度を利用して寄付されており、前年比1・7倍と急伸中だ。 増加要因は、地場産品など「返礼品」がもらえることと、確定申告が不要な給与所得者は「ワンストップ特例制度」の利用で、納税先は5団体以内の条件付きながら、確定申告が不要で控除を受けられる。 自己負担の2000円を差し引いた寄付額が、所得税と住民税から減額(控除)される。1万円を「ふるさと納税」として寄付すると、8000円が控除対象になるわけだ。 控除額の上限は、所得によって異なっており、基本的には収入が多いほど寄付できる額が多くなる。そんなわけで、100万円レベルの「返礼品」も珍しくない。 一方、寄付を受ける自治体は、返礼品を提供する業者から商品やサービスを仕入れ、寄付額から仕入れコストを差し引いた分が収益となり、提供業者は売価と原価の差額が収益になる。実際にはもう少し複雑だが、単純化するとこうなるわけだ。 魅力的な「返礼品」を提供できない自治体は、本来納税されるはずの税金が他の自治体に流れるなど、財政の圧迫要因になる。そのため、過度な「返礼品競争」が懸念されていることは周知のとおり。 いずれにせよ、「ふるさと納税」に着目したゴルフ界は、この制度の利用によって市場活性化につなげたい考えで、今後、積極活用を呼び掛ける構え。

    ゴルフ場の実施率は3割未満

    そのキャッチフレーズは「三者三得」というものだ。ゴルファーは「税金」でプレーでき、ゴルフ場所在地の自治体は収益が増え、ゴルフ場も活性化する理屈である。これによりボールなど消耗品の需要が増えれば、メーカーにも好影響を与えるはずだ。 ところが、この制度を利用するゴルフ場は約600コースと見られており、国内には約2280コースあることから実施率は3割に満たない。様々な業界が税という「宝の山」を狙って自治体に働き掛ける中、ゴルフ界の立ち遅れが目立っている。 国内140コースを運営するPGMの高野進一郎氏(広報担当)は、この制度の活用状況について、 「系列の数コースが対応していますが、全社的に導入を検討する話にはなっていません。自治体からの依頼を受け、そのコースの支配人が本社に打診して、実施するという流れです」 と前置きして、次のように続ける。 「実は当社はふるさと納税とは別に、自治体からの協賛依頼で『商品券』を出す場合もあるのです。たとえば5万円の券を購入して、5万8000円分プレーできるとかですね。 個別のゴルフ場単位で協力しているので、経営レベルでは、ふるさと納税だけに意識が向かなかったのかもしれません。個人的には、より多くのひとがプレーするきっかけになるとは思いますが」 会社としては、それほど積極的ではないという。 ゴルフに関わる返礼品を調べてみると、内容は様々だ。佐賀県みやき町(豆津ゴルフ場)の場合は5000円以上の寄付で平日セルフ1名分の利用券を進呈するが、静岡県島田市(静岡カントリークラブ)は45万円以上で土日1組4名分の利用券など、金額には大きな開きがある。 その開きがゴルファーの利用を躊躇わせ、普及が加速しない遠因になっているのか? 寄付額と返礼品の市価の差が大きい場合は、損をしたような気分になるだろう。この「商品」は、あくまで寄付行為に対する「お礼の品」であることから、相場観が見えにくい。 実施するゴルフ場が3割未満の現状について、前出の小沼事務局長は「知られていない」ことを理由にあげたが、それ以外にも普及の阻害要因があるようだ。 NGKの大石順一専務理事がこう話す。 「たとえば会員の声が強く反映されるメンバーシップコースの場合、ふるさと納税で誰でも来場できるとなれば、反対意見が出るかもしれない。理事会で否決されたら対応は難しいでしょう。 また、専用サイトに掲載する自治体も、PRコスト等で固定費が掛かると二の足を踏んでしまう。キャッシュフローが大きければ吸収できますが、動きが鈍いと持ち出しになる。 そのあたりの兼ね合いが、即OKにならない理由だと思います」

    国の政策に適している

    とはいえ、大きな流れで俯瞰すれば、ゴルフ界は同制度を積極的に利用すべきというのが大石専務理事の主張で、背景には今年3月に文部科学省が掲げた「第2期スポーツ基本計画」があるという。 これは、スポーツの参加人口を増やすことで健康寿命の延伸につなげ、「健康で長生き」の実現により、国民の幸福と医療費の削減を期待するもの。 スポーツ産業と地方自治体が連携すれば、新たなビジネスモデルが生まれるかもしれず、その際、スポーツ産業で最大規模のゴルフ界が先鞭をつけたいとの思惑だ。 「ですから、ふるさと納税でゴルフを楽しむ下地を作ることは、大きな意味があると思います」(大石専務理事) 税金を使ってゴルフをしよう! というと聞こえは悪いが、そもそも「ふるさと納税」の創設理由は都市部に集中する税金を拡散させ、地方創生に寄与する狙いがある。 高級食材をもらえるメリットもあるが、ゴルフ場の場合は現地に足を運び、ヒトの往来や宿泊、ゴルフと観光のセットなど多様な「コト消費」につなげられる。 税金という宝の山を、どのように有効活用できるのか。業界の知恵と発信力が試される。
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