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  • ツアー選手権のプロアマで「アマ激怒」 怒らせた片山晋呉を査問 

    片山哲郎
    1962年8月3日生れ。月刊誌GEW(ゴルフ・エコノミック・ワールド)を発行する(株)ゴルフ用品界社の代表取締役社長兼編集長。正確、迅速、考察、提言を込めた記事でゴルフ産業の多様化と発展目指す。
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    日本ゴルフツアー機構(JGTO)は6日、報道関係者向けに1枚のプレスリリースを配信した。5月30日に行われた「日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ」(宍戸ヒルズCC、茨城県)のプロアマ大会で、片山晋呉が同伴競技者に「不愉快な思い」をさせ、「プレーの続行を断念」したという内容だ。平たく言えば、片山の態度が悪くて同伴アマがプレーをやめた、という顛末である。一体、何が起きたのか? 「関係者に聴取中なので、今の段階で詳しいことは申し上げられません」 広報担当の田中謙治氏はそう前置きして、次のように続ける。 「片山プロへの聴取は終えてますが、プロアマの参加者とキャディ、あるいは調査の過程でほかの人の話を聞く必要があるかもしれません。より正確な情報をつかむために今後2週間ほど時間をかけ、まとまった段階で公表するつもりです」 憔悴しきった声でそう話す。 「不愉快な思い」は主観だから、双方に齟齬を来たす場合が多い。が、田中氏の憔悴は頷けることだ。JGTOは今季、石川遼を副会長に据えてトーナメント改革に乗り出しており、重要施策のひとつに「プロアマ改革」を掲げるからだ。 ゴルフトーナメントはスポンサーがつかないと成立しない。そのため男子ツアーは企業へのスポンサー営業に懸命で、その際、主催企業が得意先を招いてプロと一緒にラウンドする「プロアマ」が売り物になる。いわば接待目的で、企業が冠スポンサーになるのは「接待と宣伝」が大きなメリット。 一方、女子ツアーの隆盛は「プロアマ需要」を上手く取り込んだ面もあり、日本女子プロゴルフ協会は選手に接遇マナーを徹底教育、前夜祭での「ビールの注ぎ方」までレクチャーする熱の入れようだ。これに触発されたJGTOも、プロアマの充実に本腰を入れはじめたが、その矢先、今回の事態が発生した。ツアー選手権はJGTOの看板大会であり、スポンサーは森ビル。そんなわけでリリースでは、 =(前略)森ビル株式会社様をはじめ関係者の皆様方に、この場を借りて深くお詫び申し上げます= と、平身低頭なのである。 コトは、一人のプロの「不始末」にとどまらない。2期目の青木体制は「プロアマ改革」による営業強化で来季以降の試合数を増やし、その収益を若手育成につなげるなど体質強化を図る狙い。今年3月、再選された青木会長は記者発表で、 「スポンサーの評価が高まる施策を1、2年の内に作りたい」 と抱負を語り、同席した石川副会長も、 「なぜ低迷しているのかを検証することが大事です。プロアマの新しい在り方を含め、できることは何でもやっていきたい」 実際、様々なファンサービスを導入して好評なだけに、今回の問題は痛恨事。このような悪評が広がるとスポンサー営業に支障を来たし、選手・関係者の生活を脅かしかねない。ゴルフ界のイメージダウンも懸念される。

    制裁委員長は青木会長

    配信された報道資料には、以下の記述がある。 =幣機構は、選手が守るべき準則として「プロアマトーナメントの重要性に鑑み、プロアマトーナメントに出場する同伴アマチュアに不適切な対応をしたり、不快感を与えるような態度をしてはならないこと」を明記し、その違反を懲戒・制裁事由の1つと定めておりますので、今回の件は極めて深刻であると受け止めております。= 広報担当の田中氏によれば、今後2週間を目処に経緯の詳細と片山への処分の要否を決めるというが、これを決定するのがJGTO内の懲戒・制裁委員会で、委員長は青木会長が兼務している。 「もっとも重い処分は除名ですが、プロアマ関連で過去にこの処分を受けた者はおりません。厳重注意か、その他の罰則になるのかは、外部弁護士からなる調査委員会を設け、その報告内容によって決まるでしょう」 とはいえ、事態は少々複雑だ。JGTOの運営原資は会員の年会費(1万円)と選手が得た賞金の3%(昨年実績)をトップオフとして充てるなど、「選手の稼ぎ」に支えられる部分が大きい。その現役プロをまとめるのが「選手会」で、石川が選手会長を兼務しながら「選手会理事会」を運営する。そこでの話し合いがJGTOの理事会に反映されるため、選手の声は無視できない。 ツアー31勝の片山は、史上7人目の永久シード保持者であり、「実績主義」が幅を利かす組織では軽視できない存在だ。そういった諸々の事情を含め、2期目の青木体制は早くも不安材料を抱え込んだ。

    「日大広報部」が反面教師

    それにしても、詳細が決まる前の今回の発表は異例の早業といえるだろう。片山のどのような行為が「招待客」の逆鱗に触れたかは現段階で不明だが、上記のリリース文を読むにつけ、看過できない事態であったと察せられる。さらにいえば、「日大広報部」の対応のまずさが反面教師となり、素早く踏み切ったと思えるフシもある。 「本来は調査を終えてからリリースすべきかもしれませんが、そのようなこと(日大広報部の対応)を含め、青木会長はプロアマ重視を掲げていることもあり、早めのアナウンスとなったのです。我々としてはマイナス要素ですけれど、出したくない情報でもきちんと出していく。ちゃんとやらなければ、ということです」 2週間後、経緯の詳細と処分内容が公表され、概ね1ヶ月以内に再発防止策を講じるというJGTO。処分が甘ければ拍子抜けとなり、厳しすぎれば選手会の反発を招く。双方の要職を務める石川にとっても、難しい舵取りを迫られそうだ。 片山晋呉プロアマ問題関連の記事はこちら
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