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  • 「GEW」2014年4月号を振り返る 日本ゴルフツアー機構 海老沢勝二会長「5千万円大会」を増やす

    片山哲郎
    1962年8月3日生れ。月刊誌GEW(ゴルフ・エコノミック・ワールド)を発行する(株)ゴルフ用品界社の代表取締役社長兼編集長。正確、迅速、考察、提言を込めた記事でゴルフ産業の多様化と発展目指す。
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    日本ゴルフツアー機構(JGTO)は2014年3月、定例社員総会を開き、海老沢勝二会長を再選した。元NHK会長、横綱審議委員会委員長などを務めた辣腕家で、低迷する男子ツアーの再生がその手腕にかかっていた。

    再選により「海老沢体制」は2期目を迎え、同年をJGTO「再生元年」と位置づけている。

    男子ツアーの苦境は、男女の比較によって語られることが多い。同年の男子25試合は、女子の37試合に大きく水を空けられていた。看板選手の石川遼と松山英樹が米ツアーに吸い込まれ、スポンサー離れも加速するなど逆風は厳しかった。

    そんな状況下で海老沢会長は、リオデジャネイロ五輪対策や人材育成、新たなメディア戦略について語り尽くした。十年ひと昔というけれど、あれから男子ツアーは改善されたのか。当時の記事からその点も確認できる。なお、記事中の数字、役職、制度等は取材当時のものであることを留意願いたい。

    GEW2014年4月号の主な記事

    • 巻頭特集 今、改めて問われる 「男子プロ」という仕事
    • 契約プロの初仕事は「タイヤの表彰式」 横浜ゴムが期待する男子プロの役割とは?
    • 髙見澤祐二の業界の一瞬
    • 時田由美子のゴル女指南
    • リレー連載⑧ 年をとっても楽しむゴルフゴルフに関連する加齢性変化 その3126 国立長寿医療研究センター 病院長 鳥羽研二

    2014年4月の主な出来事

    • 4月1日:消費税が5%から8%へ増税
    • 4月5日:宝塚歌劇団100周年記念式典が開催
    • 4月8日:Windows XPのサポート期間終了
    • 4月10日:「IKEA立川店」開業予定
    • 4月26日:映画「テルマエロマエII」が公開予定

    放送権料を出しました

    まず、海老沢さんがJGTOに関わった経緯から教えてください。 「JGTOが一般社団法人になったのは昨年の1月ですが、そもそもは1999年にPGA(日本プロゴルフ協会)から分離・独立しています。アメリカのPGAもツアー部門をクリアにして、世界の一流選手を育てている。日本もそれに倣ったわけですよ。 当時、わたくしはNHKの会長をやっておりましてね、JGTOの初代会長になった島田幸作さんがお見えになって、『新団体をつくったのでNHKも放送してほしい。同時に放送権料を頂きたい』という申し出があったんです。そこで、我々も公共放送としてゴルフ界の発展に協力しましょうと。当時、5000万円の放送権料を出しました。 それ以前にね、わたくしがNHKでスポーツ担当の理事をしていた頃、JGA(日本ゴルフ協会)主催の三大オープンに合計3億円の放送権料を出しました。当時首相だった細川護煕さんのお父さん(護貞氏)がJGAの会長をなさっておりましたが、お話をして、日本のゴルフを盛り上げましょうと。そんな経緯もあったんです」 JGTOの加盟選手は何名ですか。 「いわゆるツアーメンバーは183名で、そのうち賞金シードが83名です。これ以外では予選会のQTですね。チャレンジツアーもありますけど、すべて合わせると1456名もおるんですな」 かなりの大所帯ですが、男子ツアーは長期低迷に喘いでます。食べさせていくのは大変ですね。 「まあ、今季は海外を含め25試合、隆盛を誇る女子は37試合。比べて低迷とかいわれますが、過去10年ほどは試合数も賞金総額もほぼ横這いで推移しています。全体的に見ればですよ、低迷状態ではありますが、バブル崩壊後、日本全体がデフレ状態に陥ってしまったでしょ。男子ツアーの現状はその一環だと考えています。 ただし、世界でトップを狙える人材の育成は急務ですよ。技術を磨き、体力をつけ、心を鍛える心技体。 これをきちっとやりながら、インタビューを受ける際にはカメラの向こうに何万人ものファンがいる、服装や立居振舞いもしっかりして、子供たちにプロゴルファーになりたいと思ってもらう。 我々は『挑戦と貢献』を掲げていますが、これを継続することで盛り返したいと考えています」 なるほど。ここでJGTOの成立基盤を確認したいと思います。昨年の収支予算では、「受取会費」が1億2000万円ほどありますね。 「そうです。我々は選手が得た賞金の4%をトップオフで預かっており、フィットネスカーの管理や選手会の事務局運営費もここから出しているんですよ。 そのトップオフと正会員の年会費(1万円)を合わせて、1億2000万円ぐらいということですな」 JGTO全体の規模感は? 「まず、全体の賞金総額は33億5000万円ほどですが、賞金は選手に行きますから事業収益には入っていません。チャレンジツアー15試合と合わせて35億円ほどになります。 で、これ以外にQTへの参加費や放映権料など大会関連の収益があって、先ほどのトップオフを合わせると14億円ほどの収入になる。これに賞金総額を合算して49億円ぐらいかな。これがJGTO全体の規模ですよ」 経費面はどうですか? 「そこは職員35名の給料もありますが、一番掛かるのは競技の運営管理費なんですよ。海外と国内の試合に競技委員を派遣するため、かなりの出費になるんです。 ただし、剰余金は4億数千万円残っております。赤字になったこともなく、健全経営ですからね、不景気が来ても大丈夫、ご安心ください(笑)」

    清く正しく納税する

    昨年、一般社団法人になりましたが、公益社団になる選択肢はなかったんですか? 「公益になると税金をまけてもらえますが、我々はね、儲けた分は払うべきだと考えたわけです」 一般社団は、公益社団に比べて公益性が乏しいと見られませんか? 「そうじゃないですよ。法人というのは株式でもなんでも社会的責任を負いますよね。悪いことすれば財団だろうが何だろうが捕まりますよ。 ですから、一般社団にしたのは納税のことだけだと考えてください。我々は世間の信用なくして成り立たないので、清く正しく美しく」 納税する? 「そうそう」 JGTOの活動テーマは「挑戦と貢献」ですが、換言すれば「納税と貢献」になる? 「そうそう、そういうこと(大笑)。おっしゃるとおりで、ゴルフの選手は個人事業主だから、稼いだものは自己責任で申告する。脱税があったら世間から叩かれますし、申告漏れがないようにきちんと指導をしております」 ところで、松山・石川の二大スターが米ツアーに吸い込まれた。これも低迷要因のひとつですね。 「だから人材育成が大事なんですよ。我々は有望な選手をどんどん輩出して、特にスターの存在ですね。歌舞伎でも相撲でも、江戸時代から続く興行は人気役者なくして栄えない。 相撲界も力士をスターにする努力を重ねて、世界に誇れる興行を成立させているんです。ゴルフ界も、こういったことをきちんとやらねばいかんですよ」

    選手会と会長の力関係は?

    会長は「横審」の委員長を長らく務めるなど、相撲界との関わりが深いですが、その大相撲もかつて激震に揺れました。プロゴルフ界の課題は「暴排」ですが、ゴルフと相撲はタニマチ性が強い。この点をどのようにお考えですか。 「まあ、歌舞伎にしてもそうですが、団体ではなく個人の人気で成り立つ興行は、どうしても熱心なファンがつく。だから線引きが難しいわけですが、団体競技の野球やサッカーは合宿で教育するし、相撲の場合は部屋ですな。親方とおかみさんが親代わりになって、実の親より厳しくやる。 一方のゴルフは、これまで合宿をしませんでしたが、これでいいのか、ということで、去年初めて新人研修を主目的とした強化合宿(宮崎県)をやったんですよ。 今年も3回やりましてね、1回25名で5日間、計75名。技術指導だけではなく、心構えも教育します。 最初は選手会が反対したんですよ。我々は個人事業主だし、それぞれスケジュールを立てて自発的にやっているわけだから、機構(JGTO)が強制的にやるのはおかしいと」 なるほど、だけど実現させたわけですね。今の話を聞いてふと思うんですが、機構と選手会、どちらの立場が上なんですか。 「それは、難しくてねぇ。親子関係みたいなもんだけど、我々の人事権は向こうがもってるから(笑)」 会長も罷免されてしまう? 「そういうことですな(大笑)。まあ、どっちが上ということじゃなく、先ほどの合宿の話に戻りますが、ゴルフはリオデジャネイロから五輪の正式種目になるわけだから、これを大目標に掲げて切磋琢磨すべきだろうと。 その中に研修もあるんだという説明をしましたら、わかりましたとなったわけですよ。参加は強制ではなく希望ですが、交通費以外はすべて機構が負担します。金額は一人当たり15万〜20万円ほどですね」

    五輪を巡るプロとアマの平行線

    リオ五輪の話が出たので伺いますが、現状、男子プロは五輪の強化指定選手枠8名のうち、半分しか埋まっていません。ほかの競技と比べて極端に少ない。強化指定選手にはドーピング検査が適用され、その煩わしさが理由とされますが、志が低いんじゃないですか。 「いやいや、それは大きな誤解ですよ。ドーピングは世界的に厳しくなって、発覚すればメダルも剥奪されますし、自分の健康にも関わるから、機構としても積極的に取り組んでます。 我々はJADA(日本アンチ・ドーピング機構)には加盟していませんが、4年前から年2〜3回の割合で、JADAと100%同じ薬物検査法を適用しています」 ではなぜ「強化選手」の申請に選手は消極的なんですか。指定選手になれば、心身や技術の強化面でいろんな特典が受けられるのに。 「問題はね、ふたつの流れがあることです。我々は世界の六大ツアーが加盟するIGF(国際ゴルフ連盟)に属していて、ここが設けたドーピング規定に則って検査をしてるんです。 一方、五輪関係の窓口はJGAになりますが、JGAはWADA(世界アンチ・ドーピング機構)とJADAの方式に則っているわけで、五輪の強化選手になるとJADAが適用されるんです」 そのあたりがゴルフならではのややこしさですね。プロ団体とアマ団体が並立して、それぞれ違う道筋をつけている。で、JGTOはIGF方式、JGAはJADA方式‥‥。両者の違いは何ですか? 「五輪の場合は規制が非常に厳しくて、そのひとつが検査官(検尿等)に居場所報告をする義務ですが、難しいのは『今週はこの大会に出ます』と報告しても、予選落ちする場合があるじゃないですか。 それで帰ってしまい、検査官が来たけどそこにいなかった、すると罰則が科せられる可能性がある」 それを、五輪選手が正式に決まる数年前の「強化段階」でやられる? 「そう、だから選手は怖がってしまうんですよ。本人にその意識がないのに不利な処分を受ける可能性もありますので、IGFにいわせれば、我々は大会の3か月前からやっている。だから五輪の場合も、代表に決まって以後3か月前からが妥当だと。 つまり、時期的な解釈の問題なんですな。改めて強調したいのは、我々は選手に対して『強化指定登録は自由に決めてください』と、選択肢を与えています。 それと今後、IGFがWADAに準じれば、JGTOもそれに則りますよ。何も日本だけが粋がってね(笑)、反対するつもりはありませんから」

    5千万円大会を推進する

    次にJGTO最大の課題、選手の「職場」(試合)を増やすための施策を伺います。注目は賞金総額5000万円の新規大会(ダンロップ・スリクソン福島オープン)なんですが、ツアーの最高額は2億円。安い大会と高い大会が混在して、両者の折り合いはつきますか。 「うん。二兎を追うものは一兎も得ずといいますが、要はバランスの問題なんですね。アメリカの高額試合は1000万ドルで、今年のマスターズが850万ドルぐらいだったかな。普通でも500万〜600万ドルなので、日本とは桁が違うんです。 その一方、インドネシアやタイが100万ドルだから、まぁ1億円ですな。日本は2億円が5試合で、関西オープンの6000万円が一番小さかった。今度の5000万円は初めてですが、実はこの金額の大会は積極的にやろうじゃないかと、以前から話し合っていたんですよ」 会長は5000万円推進派? 「そう。だけどなかなか見つからなくてね、このたびダンロップさんのご理解を得て、東日本大震災の被災者の方に少しでもお役に立ちたいと。それがこの大会の目的ですよ。 ほかにも希望があれば同額の大会を増やしたいし、数年以内に30試合が目標です」 つまり、大会のバリエーションに多様性をもたせるわけですね。 「そういうことです」 同時に、中継の多様化は如何ですか。今や様々なメディアがあるので、かなりのことがやれるんじゃないですか。 「そうそうッ、そこです。ぼくはそれを生業にしてきた男だから、いろんな発想がありますよ。 ひとつは、スポーツは生放送でやるべきだという持論がある。デジタル化の時代で衛星も普及している昨今では、生放送じゃなければスポーツは生き延びられない。それを民放さんにもお願いしてるんですが、スポンサーの関係で難しい。 となれば、地上波以外の中継ですね。インターネット放送も視野に入れて、極力ナマでお届けしたい。それで一番簡単な方法は、1番と18番ホールの中継だけでいい。これだと基本はカメラ2台、プラス2〜3台で全選手をカバーできます。 放送コストは基本的に、何ホール中継するかでしてね。ぼくが2001年の11月、御殿場の太平洋クラブでワールドカップを中継したときは18ホール全部やったんですよ。 これはハイビジョンを普及させるために世界へ配信した。かなり金が掛かったけどね(笑)」 いくらですか? 「忘れましたあ!(大笑)」 インターネット中継は、通常の地上波に比べてかなり安く中継できる? 「感覚的な印象でいえば、通常の十分の一くらいかな‥‥。要するにかなり安くできるわけですよ。 昨年のANAオープンでもインターネット中継をやっていて、少人数でかなり簡素化していました。スポーツの醍醐味はね、やっぱり『生』です。やり方は千差万別なので、機構でも様々な議論をしておりますよ」

    縄張り意識を捨てること

    つまり、JGTOの新たなメディア戦略ですね。 「実は、本当のところを話しますとね、日本のツアーには放送権がないんです。あるのはHEIWA・PGM選手権とNHKが放送する日本ゴルフツアー選手権だけで、新規の福島オープンとは現在交渉中ですが、こんなこと、日本のゴルフだけですよ。 世界のスポーツ中継ではあり得ませんし、アメリカのツアーは映像をきちんと権利化して、様々なビジネスにつなげてるじゃないですか。ですから新たな規約では、新規トーナメントに放送権をつける方向で考えています」 最後の質問です。 「うん? 時間なら大丈夫。このあと何もないんだから(笑)」 ありがとうございます。ゴルフ界には17団体ありますが、とにかく団体が多すぎる。船頭が多くて業界の方針を決めるにも一致団結が図れませんが、横連携の発想で活性化策はありませんか? 「あります。たとえば『日本プロゴルフ殿堂』ですよ。これは世界で活躍したプロを顕彰する目的で4年前に設立されたものですが、なぜプロに限定しているのか。でしょ? ゴルフ界の発展に寄与したひとは、たとえば芝草研究の第一人者、クラブ開発の功労者とか、沢山いるはずじゃないですか。だからぼくは『日本ゴルフ殿堂』に改めて、17団体すべてが参加して、日本ゴルフサミット会議で表彰 すべきだと提言しています。 トロフィーを10個つくればいいんです。お金、まったく掛かりませんよ。大事なことは、ゴルフ界に活力を与えて一枚岩で推進することです。活動費はゴルフ場が2400だから、1コース1万円で2400万。練習場は3000‥‥」 3400です。 「これで3400万円でしょ。メーカーや専門店も沢山あるから1億はすぐに集まります。集まれば色々なことができるんです。まずは縄張り根性を捨てて、一致団結することですよ」
    この記事は弊誌月刊GEW 2014年4月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊GEWについてはこちら
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