PGMがグリーンキーパー育成講座「昨年は最高のメンテ状態でした」の中身

PGMがグリーンキーパー育成講座「昨年は最高のメンテ状態でした」の中身
通常のコース管理業務中もOJTを行っているが、今回の合同研修を通じ、全国標準での教育及びPGMの経営方針の共有化が大きな狙いにある。 「皆さんの努力により、昨年のPGMゴルフ場は年間を通じ、最高のコンディションで営業することができました」―。 冒頭にて同アカデミー責任者でテクニカルサービス部河邊匡太部長が開講挨拶。同プログラムを2006年から毎年開催し、今年で8回目を数えるが、その言動からは着実に地歩を固めつつあることが伺えた。 主眼とするところは、従来の経験値型コース管理に化学的知識&考え方型を融合するというもの。 当日は、全国のPGMグループゴルフ場(127コース)のコース管理者約1600名のなかから選抜された44名の精鋭が集結した。 内容は、各専門分野のエキスパート講師陣による講義編と、実際のコースを使用して行う測量やコース評価実技の二部構成になっており、4日目はマークシートによる筆記試験も実施。その内容は、芝草に関する最新の学術的な知識、普遍的な理論、基礎知識を教え、その講義内容を踏まえ、芝草管理の基礎編(55問)、応用編(55問)の計110問で行った。合格者は、PGMゴルフ場にてグリーンキーパー、またはシスタントグリーンキーパーの職に就くことができる権利が与えられる仕組みになっている。 今回の試験結果1位を獲得した筒井豊AGK(サンヒルズCC)に話を聞いてみた。 「今回参加させて頂いた『CMアカデミー』では、これから自分がグリーンキーパーとしてステップアップするための講義が充実していて、大変勉強になりました。芝草の生理・生態はもちろん、土壌、肥料、病害虫についてなど、芝草管理の基礎からしっかりと学べただけでなく、グリーンキーパーの職域と業務範囲や、労務や予算の管理からベントグリーンの夏越し対策まで、実際の日々の業務に直結する内容ばかりでした。 ここで得た知識を、これからの業務に最大限活かすことで、さらに良いコンディションのコースを提供し、ゴルフ場へご来場いただいたお客様に喜んで頂けるように努めていきたい」――。 試験の合否のボーダーラインは、日本全国のPGMゴルフ場で最低でもAGKとして務まることを基準にしており、受講生には即戦力を期待する。また、昨今ではコースの質を落とさずによりリーズナブルなサービス提供が急務となっており、GKも効率的な業務遂行が必至。 先出の河邊部長によれば、 「ゴルフコースはメンテナンスが生命線といっても過言ではありません。将来的にはCMアカデミーを他のゴルフ場にも開放していき、新たなビジネスモデルとして展開する構想もあります。GKの活躍は業界活性化にも繋がるでしょう。是非実現させたいですね」――。 ゴルフ業界のリーダーとして、PGMのコースコンディションが良くなれば、ゴルファーが個々に感じ、判断するゴルフコースに対する意識改革にも繋がるはず。 PGMでは、この流れを作るきっかけのひとつとしてCMアカデミーを捉え、将来的には各ゴルフコースの総合評価点(難易度・コースメンテナンス・景観等)を来場者に案内できるよう、コース管理における指針値の確立を目指していく。 なお、動画ニュースではCMアカデミー初日のもようを収録。動画クラブでは河邊匡太部長に単独インタビューを行った。