■11月4日(水)TOTOジャパンクラシック(太平洋C美野里C、茨城県)
今シーズンのLPGAでのツアーサポートの中から、今シーズン新車投入をしたピンゴルフジャパンとグローブライドのバスの内部写真とコロナ過のツアーサポートで直面した問題点について、各社のスタッフからお話をお伺いいたしました。
■ピンゴルフジャパン(浦山氏・須藤氏・篠崎氏)
今シーズンは、昨年度賞金女王の鈴木愛、全英女子オープン制覇を果たした渋野日向子を中心に比嘉真美子、S・ランクン、セキ・ユウティン、前田陽子、大出瑞月がツアー出場しており、NEWモデルのG425シリーズの投入でほとんどの選手がドライバーの切り替えが行われました。
ドライバーについてはNEWモデルのパフォーマンスの良さから切り替えがスムーズに行われましたが、問題はFWとUTです。今シーズンはスタッフが練習場内、また、出場選手の練習ラウンドに同伴できないためにクラブのフィッティングがほとんどできない状況だというのです。
例年であれば練習場でのクラブテストとシャフトテストを行い、新しいクラブの問題点について練習ラウンドの中で、問題点の改善ポイントを見つけてフィッティング調整を行っているのです。
今シーズンはそれができないために使用する選手が良いと思っても、例えば、実際にはスピン量が足りずにグリーンで止まりづらかったりすることも起きているようです。メーカーでは選手がOKといっても不安なようです。
女子選手のゴルフクラブに対する要望が抽象的な表現も多く、実際に見ないと判断できないこともよくあるようです。今シーズンは、コース内に入れないために、キャディさんの助言や証言から対応せざるを得ないとのことでした。
グローブライドの担当者もほぼ同じ内容を話されていました。(柏田氏 唐田氏)
■今期は、李知姫、大城あかね、黄アルム、葭葉ルミ、濱田茉優、下川めぐみがツアーに出場しており、李知姫選手は国内にいたためシーズン前から入念なクラブフィッティングができており、好調な成績がそれを示しているようです。
大城あかね選手や黄アルム選手はキャディさんからの情報を頼りに手探りでフィッティングを行っている状況のようです
男子プロと違い、具体的にライ角を0・5度フラットにしてほしいとか、ラウンドで球が滑って少しフェードするので少し捕まるようにしてほしい、等々の具体的な細かな指示がなく、抽象的表現の多い女子選手ではキャディさんからの情報やコーチからの情報、またツアースタッフが練習ラウンドでみてきたことをクラブにフィードバックしてきましたが、今シーズンはそれができずに難しい状況に置かれていると窮状を訴えていました。
★今シーズンの難しさは、各社練習ラウンドに帯同してフィッティングを行っていたことができない状況で、選手とクラブに理解の深いキャディさんのアドバイスでフィッティングを行っているのが現状ですが、キャディさん全員がクラブについてのジャッジが出来るわけでもないため、頼んだキャディさんによっても成績が大きく左右されるシーズンでもあったように思われます。
この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2020年12月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。
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