大学体育のゴルフ授業を活性化するため 先生から「業界関係者」にふたつのお願い

大学体育のゴルフ授業を活性化するため 先生から「業界関係者」にふたつのお願い
有馬カンツリー倶楽部(兵庫県三田市)では、2016年より大学体育ゴルフ授業「Gちゃれ」に参画してきた。若年層の非ゴルファーに対し、大学体育の授業を通じてゴルフ体験の機会をゴルフ場で設けていくという取り組みである。 2022年10月、弊社は「Gちゃれ」の新たな取り組みを実践する機会を得た。それは従来通り有馬CCで授業をするのではなく、別の場所で行う出張授業である。 2022年の6月、「Gちゃれ」授業を行っている流通科学大学(兵庫県神戸市)の先生より、10月に行われる滋賀大学大津キャンパス(滋賀県大津市)の「身体運動の科学」という授業への協力要請があった。3年毎に行われる授業で、これまでは学内での講義と実践練習、そして近くのゴルフ練習場での実践練習というカリキュラムを、3日間に分けて行ってきた。例年の受講者数は10名程度だったという。 滋賀大学の先生の要望は、「Gちゃれ」としてゴルフ業界関係者の協力を仰ぎ、授業を活性化したいというものであった。具体的な要請は2点。コーチの派遣と近隣ゴルフ場への協力依頼ということだった。 まず、コーチ派遣である。2022年度も10月15日(土)・16日(日)・30日(日)の3日間、授業が予定されていた。都合上、初日のみコーチを派遣することで了承を得、ヘッドコーチともう1名の計2名を派遣することとなった。 次にゴルフ場への協力依頼である。滋賀大学大津キャンパスから車で約5分のところに瀬田ゴルフコースがある。弊社が加盟している(一社)日本ゴルフ場経営者協会(NGK)の大石専務理事を通じて話を進め、12時から17時まで同コースの練習場を拝借することで快諾を得た。

トーナメントコースでのゴルフ授業は定員オーバー

これを踏まえ、9月になってから定員20名で履修登録の募集をかけたところ、なんと60名を超える学生が履修を希望した。そのため、抽選で履修生が決められた。女性8名、男性12名の計20名が参加したが、全員まったくのゴルフ初心者だった。 トーナメントコースで授業が受けられる魅力だけでなく、ゴルフ需要の高まりが学生にも届いていることが要因にあるのかもしれない。 当日のプログラムは「囲み記事」のとおりである。 授業の最後には、瀬田ゴルフコース支配人、スーパーバイザーのご厚意で、TOTOジャパンクラシックトーナメントの開催を間近に控えて整備が進められているコースの見学ができた。 学生のみなさんは、目の前に広がるゴルフコースをはじめて見て、思わず「お~」「広い」「きれい」「すご~い!」などの歓声があちこちでもれていた。「いつかこんなところでゴルフをしてみたい」という声も聞かれた。 盛りだくさんの内容で盛り上がった当日の授業を終え、滋賀大学の先生からはお礼とともに、学生のモチベーションが残り2日間に渡り維持できるか心配になってきたとの不安の言葉が聞かれた。 翌日2日目の夕方、先生からメールが届いた。 「本日実習2日目も無事に終わりました。学生はゴルフの難しさに悪戦苦闘しながらも、昨日基礎を教えていただいたこともあり、少しずつ上達しているように思います。授業はあと1日ありますので、ゴルフの面白さを伝えられるようにまた頑張って指導したいと思います」 2023年も、ゴルフを拓く様々なチャレンジをしていきたいと考えている。 ■囲み記事 滋賀大学大津キャンパス 身体運動の科学第1日目 ■日時 10月15日[土]9時〜17時 ■場所 午前 滋賀大学大津キャンパス 午後 瀬田ゴルフコース練習場 ■内容 8時50分 滋賀大学大津キャンパス集合 9時〜11時 講師紹介(有馬カンツリー倶楽部黒木コーチ、松井コーチ) ゴルフについて、ルールとマナーの講義 ゴルフクラブの握り方,振り方の確認 11時〜11時45分 休憩 11時45分〜12時 瀬田ゴルフコースへ移動 12時〜16時 スナッグゴルフによる模擬ラウンド体験 アイアンショット,ドライバーショット練習 16時〜16時30分 後片付け,北コース見学 16時30分〜17時 諸連絡,現地解散
この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2023年2月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら