洋服の青山、埼玉県下最大級 インドアで駅前を狙い撃ち
「まん延防止等重点措置」が2ヶ月半ぶりに解除されたが、リモートワークで都市部は空室だらけ。
繁華街の飲食店は閉店が相次ぐ一方で、インドアゴルフへの参入意欲が高まっている。
インドア専門施工会社のキャグ片岡重勝氏が次のように話す。
「ただ、大きい『箱』は居抜きで売り出すところが多く、オフィス街はリモートで人が激減。スポーツジムも同じですが、インドアゴルフも退会者が激増中。高い家賃に見合う収益が見込めないので、オフィス街は相変わらず厳しい状況が続いています」
そんな中、駅前需要を狙い撃ちしたのが洋服の青山(青山商事)が100%出資する子会社・栄商が出した「ビーグルまるひろ南浦和店」。
駅前デパート『まるひろ』内(130坪)へゴルフランドのシミュレーションゴルフ10台を完備した県下最大級という触れ込みで、開業は3月24日と産声をあげたばかりだが、
「実は当社の参入は6年前です。横浜(14打席)、桜木町(7打席)、川崎チッタ(15打席)と出して今回の南浦和(10打席)が4店舗目。コンセプトは『手ぶら』で、埼玉は初めての進出となります」
と佐藤圭介GMは熱く語る。
その熱量には頷けるものがある。そもそも同社は主力の「紳士服」以外に靴修理の「ミスターミニット」を子会社化。100円ショップの大創産業とFCを運営したり、「焼肉きんぐ」のFCも運営中で、そこにゴルフの波が来ているから熱量も上がる。
「南浦和駅は京浜東北線と武蔵野線の2線が乗り入れていて、その交通利便性の高さが人気の街です。単身赴任者や地元住人の方を中心に会員集客を図りますが、シミュレーション機器への投資が想定以上。会員獲得のスピードが損益分岐点を決めるので急ぎたい。
横浜と桜木町は年配者が中心ですが、川崎は若者の未経験者が非常に多いのが特長です」
リモートワークで勤務時間に縛られない働き方が増えた。次のステップは24時間営業で入退室時の顔認証やカードキー導入により駅前需要を狙い撃つ算段だ。