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  • 練習場経営の概念を変える トラックマン

    嶋崎 平人
    1951年生まれ。東京都立大学工学部機械学科卒業。ブリヂストン(タイヤ)入社後は主に製造技術畑を歩き、その後ブリヂストンスポーツでクラブ・ボールの企画開発等を担当。クラブ開発に携わり、特許を二十数件出願している...
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    Trackman・Inc(トラックマン)は2003年にデンマークで創業された。 トップアマとして活躍し、医学部を卒業して大手製薬会社の副社長まで勤めたクラウス・エルドルップ・ヨルゲンセンと、彼の弟の弁護士モーテンがゴルフの練習をしているときに、インパクトデータを測定できればもっと上達するのではないかと考えたのがきっかけだ。 そこでデンマークのレーダー技術を持つ防衛機器メーカーに、ボールを測定できるか相談に行った。「ゴルフボールを追跡できますか?」それがただ一つの質問だったという。 その企業のゴルフ好きの技術者フレドリック・タクセンは、ミーティングが終わったあと「真剣にやるのであれば事業に参加する」と申し出て、2003年に3人でトラックマンを立ち上げた。 最初、練習場用をイメージしていたが、小型の機器を開発することができたので、ゴルフメーカーへの売り込みがスタートとなった。 ピンゴルフのテストセンターに他のメーカーも呼んでデモを行い、各メーカーもその性能を評価し導入を決めた。当時、筆者もゴルフメーカーに在籍し弾道計測器の開発も経験していたが、トラックマンのスピン計測精度の高さに驚いた記憶がある。 これは軍事用に使用されるドップラーレーダー式弾道追尾システムで、ボールのスピード、スピン、クラブヘッドスピード、クラブパスなどの項目を計測できるため、メーカーが導入した後はプロへ広がった。 その後、練習場向けの開発を進め商品化していった。そこで今回は、トラックマンの練習場での展開について、トラックマン日本法人の代表取締役・庭山章氏に取材した。 練習場用のトラックマンレンジとして、日本に最初に導入されたのは2018年11月、神奈川県相模原市にある46打席のフルヤゴルフガーデンだった。 通常のトラックマンはボール、クラブについて26項目を測定するが、トラックマンレンジはボールデータの8項目(キャリー、トータル、ボールスピード、最高到達点、打出角、左右打出角、キャリー左右、ピンからの距離)に絞り込んだ。 庭山代表は、 「ドライビングレンジで練習するために必要な項目に絞り込みました。レッスンやクラブフィッテイングが必要な場合は、合わせて通常のトラックマンを購入してもらうケースが大多数です」 ドップラーレーダーであればスピン量も測定できるが、数台の大型の練習場用のトラックマンで練習場全体をカバーするため、保証できる正確なスピン計測データが提供できない事情がある。 もともと大型のトラックマンは広いフィールドの野球用に開発したもので、これをゴルフの練習場用に応用した。 トラックマンのウリは1秒間に4万データを取り込み、計測することにある。 また、全天候型レーダーシステムで、雨、雪、外光の明暗等の気象条件に左右されることなく、屋根のない屋外練習場でも計測可能。トラックマンレンジの2台目が導入されたのは1台目の約1年後、2019年10月に神奈川県横浜市のハンズゴルフクラブの138打席であった。 ハンズ総支配人の鞍橋義則氏によれば、 「トラックマンレンジは、ゴルファーが最も気にする飛距離をしっかりと把握できることが大事と考えて導入しました。その効果は大きかったですね。トラックマンレンジとメンバーを紐づけた結果、導入以前のメンバー数は950名を超えた程度でしたが、それが事前告知の段階で1500名になり、現在4500名以上に増えました。メンバーになるには初年度1万1000円、次年度以降は事務経費のみで2200円ですが、来場者は月1万5000名から2万名に増加しました」 と、経営の武器になっていることがわかる。 導入に関する費用について庭山代表は、 「練習場の打席構成によっても異なりますが、例えば2階建て50打席で機材・工事・トレーニング費用を含めると2500万円、2年目以降はソフト・サポート費用として550万円になります」 以後、国内設置練習場は急速に増えており、世界的にはヨーロッパで100か所以上、米国、アジアでも広がっているという。

    インドアでの導入加速

    トラックマンの強みは技術開発力の高さにある。 開発部門には220名が在籍し、野球やフットボールなど他のスポーツを含めてレーダー、ソフトウエア開発に注力している。 ゴルフでは100名以上のトッププロがトラックマンを使い、今では練習に欠かせない機材となっている。 マスターズの練習場でも、世界のトッププロがトラックマンを使い、クラブの入り方やボールのスピン、弾道を念入りに確認。昨年マスターズを制した松山英樹は、通常のオレンジカラーではなく、特別なグリーンカラーのトラックマンを愛用中だ。庭山代表は今後について、 「デンマークの本社からは、一番大事なのは練習場での普及だとのミッションを受けています。今年度中にトラックマンレンジの設置施設を倍にしていきたい」 日本と同様、世界でもインドア練習場が急速に増え、米国、ヨーロッパでは売上の50%以上がインドアに導入されているトラックマン。 デンマーク本社の売上推移は、2019年84億円、2020年102億円、2021年160億円と急伸中。 最新のトラックマン4の価格は屋内用で259万円、屋内・屋外用が314万円。デンマークではナショナルオープンと同格というトラックマン使用のナショナルインドア選手権を開催するなどで普及を図っている。 日本でも通常の屋外練習場をやめて、屋内練習場に切り替えトラックマンを10台導入した東京都立川市のカシワゴルフの例がある。 スペースが小さくてもリアルな弾道が確認でき、ゴルフ場と差がなく距離や曲がりを確認できる。 施設の面積や事業効率を考えれば、屋外練習場に比べて狭小でも、高い付加価値で競争力が担保できる。身近なエリアにある練習場の価値が上がれば、若い世代やシニアを含めてゴルフに参加しやすくなることは間違いない。 「プロが使っている技術を一般の人も体感できる。練習場はテクノロジーを入れないと生き残れない」 と、庭山代表は力強く話す。他の計測メーカーを含めて、新技術の導入は、練習場の未来に欠かせない方向性と言えるかもしれない。
    この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2022年6月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら
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