アドラージャパンの『JADE ADLLER 460-RX』が工房で「飛ぶドライバーヘッド」と密かに噂されている。
カスタム系ヘッドでは最大級の重心深度と慣性モーメントを誇っており、さらに、フェース裏面をCNC加工で編肉フェースに仕上げ、ギリギリの反発係数で、高初速が実現できるヘッドだ。
これまで、ロフト角は9.5度と10.5度がラインアップしたが、低スピンモデルのため、このたび「10.5HL(ハイローンチ/仮称)」を投入する。その実力をギアの賢者ソクラテス永井延宏プロに検証してもらった。
高慣性モーメントによる方向性の良さと、「ディープグラビティデザイン」とフェース裏面をCNC加工で編肉フェースに仕上げている反発係数ギリギリの高いヘッド。それに加えて、深重心も特長となっている。
果たしてその実力は?
優れた方向性と飛距離性能『JADE ADLLER 460-RX』ドライバー
解説:高い慣性モーメント、深重心で低スピン・高弾道で飛ぶ
永井:構えた感じは大型ヘッドらしい安心感、そしてハイロフトモデルということで、ボールも十分に上がりそうに見えます。
直線的なデザインが特徴のソール形状は後方に重量が施されており、ヘッドが直線的に動いて方向性が良い弾道がイメージできます。
永井:まず、対象となるヘッドスピードが40のゴルファーに向けた高ロフトモデルですので、1発目は軽めに打ってみました。振った感じよりは220ヤードと飛距離は出ているイメージです。
大型ヘッドの特長である高い慣性モーメント、それによって高いレベルの方向性が性能として表れていますので、その性能を信じて、少しギアを上げて打ってみましょう。
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2発目試打データ[/caption]
永井:打ち出し角も19.4度で、高弾道になりました。その高弾道の分だけスピン量は抑えられて、1915.1rpmと2000rpm以下になってきたので、高弾道低スピンの弾道、飛距離も227ヤードと伸びてきました。
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3発目試打データ[/caption]
永井:これまでより少し速いヘッドスピード40くらいで打ってみました。少し打ち出しが右に出ましたが、距離的にも238.4ヤード、打ち出し角も18.0度、スピン量は2165.1rpmと、低スピン高弾道で飛距離がでました。
総合的なヘッドの印象は向いた方向にボールが飛び出すイメージが強く、カスタム系ヘッドで最大級の慣性モーメントが寄与していると思います。また、打ち出し角の高さは、これも最大級の重心深度の性能が弾道に表れていて、総合的には非常にポテンシャルの高いヘッドだと思います。
捉まえなくても捉まるヘッドトゥ・ヒールのミスにも強い
永井:編肉フェースのため、フェースセンターの弾き感の良さ、それに加えてボールの食いつきも長く、上級者も好む打感です。
さらに、編肉フェースとバルジ効果でトゥ・ヒール側のミスヒットにも強い。高MOIと合わせてダブルの効果ですね。米国の大型ヘッドのイメージがありながら、国産ブランドのクラブのようなテイストでボールの捉まりも抜群。テストしてみて、捉まりの良さを感じました。
なので、体を使って振り遅れるくらいのイメージでクラブを振っても捉まると思います。無理にボールを捉まえなくても、大丈夫。
また、バルジの効果が発揮され、高MOIでフェースが前に出てくれるヘッドなので、ストレートな弾道になりやすいドライバーです。