グラファイトデザインといえばツアーでの使用率が高い『TOUR AD』シリーズに定評がある。長年プロやアスリートゴルファーを支えてきた、紛れもないトップブランドだ。
そんな同社が満を持して投入したのが、新ブランド『G』。『TOUR AD』のターゲットとは一線を画す、幅広いアマチュアゴルファーに訴求していくという。
そこで、数々のゴルファーのスイングを熟知し、YouTubeでも人気のティーチングプロ坂本龍楠がヘッドスピード別に『G』を試打、その製品特徴を徹底解説する。
[surfing_voice icon="https://gew-web.com/wp-content/uploads/2019/10/photo_sakamoto-ryunan.jpg" name="坂本龍楠プロ" type="l big" bg_color="eee" font_color="000" border_color="eee"]1981年生まれ。神奈川県出身。オーストラリアへ留学してゴルフを学び、2011年「日本プロゴルフ協会」ティーチングプロ合格。自身が運営する新宿御苑ゴルフスタジオでは身体に負荷のかからないスイング理論が好評を博し、公式YouTubeのチャンネル登録数は9万5000人を超える。著書には「逆説のゴルフ」などがある。[/surfing_voice]
ヘッドスピード別に『G』を試打&解説
幅広いアマチュアゴルファー向けのシャフトということなので、ヘッドスピード別に『G』を検証していきたいと思います。
HS44~46m/s

まずはいつもの自分のスイングスピードで打ってみました。しっかり振り抜いてもつかまり過ぎて左に行くこともなく、フェードボールになりました。スピン量も2234回転と理想的な数値。飛距離も277.2ヤードとしっかり飛んでいると思います。
HS40~43m/s

次にヘッドスピードを少し抑えてHS40~43m/sくらいのイメージで打ったところ、今度はつかまったきれいなドローボールになりました。
HS37~39m/s

現場レベルで言うとこのくらいのヘッドスピードがアマチュアゴルファーのリアルな平均スピードだと思います。こちらも同じく理想的なドローボールになりました。打ち出しが若干低く出たので飛距離が出ていないように見えますが、スピン量も2421回転ときれいな数字です。
5項目で『G』を徹底解説

以上の試打結果から、重量感、撓り感、球の高さ、球筋、スピン量の5項目に絞って解説していきたいと思います。
まず、重量感と撓り感について解説します。第一印象として『G』は『TOUR AD』に比べて、持った瞬間に軽さと軟らかさを感じます。
しかし、振ると『TOUR AD』を踏襲したしっかり感が伝わってくる不思議な感覚のシャフトです。おそらく、手元側の剛性が高いので、振っている時に重量感が出るように設計しているのでしょう。気持ちよく振り抜くことができます。
次に球の高さと球筋についてですが、先調子のシャフトは一般的に打ち出しが高くなる傾向にあるのですが、『G』は手元側をしっかりさせることで相対的に先が撓るように設計しているため、単純に高さを出すための先調子とは違うと思います。その分シャフト全体のバランスが良く、結果を見ると中弾道の強い球が出ています。

バランスの良さは球筋にも出ており、先調子ではありますが、しっかり振っていっても左に飛びすぎることなく安心できます。一方、一般的なアマチュアゴルファーのヘッドスピードで打つと、しっかりつかまったボールになってくれます。
手元側の剛性の高さと先端の撓りが程良くバランスを取って弾道をコントロールしてくれているのだと感じます。先端の撓りでドスライスを軽減するシャフトというよりも、ある程度体を回してしっかり振り抜いていくことで良さが発揮されるシャフトだと思います。
そしてスピン量ですが、先調子のシャフトは一般的に打ち出しが高くなりスピン量も多くなってしまうのですが、『G』の場合2000~2500回転と理想的な数値になっています。
アマチュアはどうしても球を擦って打ってしまい、スピン量が多くなる傾向にあるので、このスピン性能はアマチュアのスイングをカバーしてくれますし、安定して飛距離を稼げると言えるでしょう。
『G』はこんなゴルファーに向いている

『G』は持った瞬間の軽さと同時に、振ると『TOUR AD』で培ったグラファイトデザインらしいしっかり感や適度な撓りもあるシャフトです。
40g台と50g台がありますが、フレックスはRでも十分にしっかり感を感じるので、安易にSにしない方がいいでしょう。男子プロへの憧れと所有感で『TOUR AD』を持っていたけど、最近振るのがきつくなってきたというゴルファーには最適だと思います。
現在のトレンドである軽硬シャフトで振り抜きの良さがありますので、現代の大型軽量ヘッドとのマッチング面や、アイアンスチールシャフトからの繋がりの良さの面でも最適なシャフトと言えるでしょう。
動画で徹底解説
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