アドラージャパンから4月に発売される『ソナテック TDⅡドライバー』。
ボディに6-4チタン、フェースには飛距離性能の高い高純度のSP700を採用。弾道調整機能スリーブを採用し、ソールにはトゥとバックフェースの頂点の間に可変式ウエイトを装着。ヘッドの重量は188~198gまで調整可能で、クラブ長も幅広く対応し、ボールのつかまりも調整できるヘッドだ。
今回は『TDⅡ ドライバー』を、ギアの賢者・ソクラテス永井延宏プロが徹底検証する。
動画で解説
ソクラテス永井延宏プロの試打インプレッション

『TDⅡ ドライバー』のソールにウエイトビスがありますが、これが1.5g~9g(6種類)まで変更可能です。
そのウエイトの変更により重心角が変わります。そしてシャフト軸からのウエイトの位置までの距離は変わりませんが、トゥ側に過重が増えていくことにより、重さ自体は軸から離れていきます。
結果、ヘッドの返り具合や、振り心地が調整できます。それによってHSに合わせたベストな長さ、重量を見つけることができるヘッドです。
SP700の弾き感は秀逸一発の飛び性能は高い

まず、標準となる4.5gのウエイト装着で試打してみました。フェースの弾き感はSP700を採用しているということもあり、一発の飛び性能は高いですね。
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4.5g試打データ[/caption]
次に、9gのウエイトを装着してヘッド重量を198gにしてみました。ワッグルするとヘッドの重量感、クラブ全体の重量感を感じやすくなりましたね。クラブウエイトでは2ポイントほど上がりました。
実際に試打してみると、ウエイトを変えたことで私にとっては最適重量となり、飛距離も275Y行きました。
シャフトの挙動も大きくなり、ヘッド重量によるインパクトのエネルギー効率も高まり、インパクトの厚みと強さで飛距離増加に繋がりました。そして、4.5gの時と同じですが、SP700の弾き感に重さが載って、ボール初速も増加した結果となりました。ウエイトを使った適正フィッティングに幅があるヘッドだと思います。
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9g試打データ[/caption]
低スピンヘッドで強弾道軽量ならボールのつかまり向上
最後に、ウエイトを1.5gに変更してみます。これだけヘッドが軽いと、長尺仕様やシャフトが柔らかく軽い組み合わせが実際には想定されます。
打ってみると、ヘッドが軽いため、合わせたスイングになってしまいました。シャフト軸から遠い場所(ウエイト装着部)が軽くなったことで、シャフト軸を中心にヘッドの返り方、ボールのつかまり感は向上したように思われます。
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1,5g試打データ[/caption]
一番軽い重量にすると、ヘッドも素直にインパクトでスクエアに戻ってきます。ボールをつかまえて飛ばすという意味では、ウエイト重量は軽めを選択してもらいたいですね。
『ソナテック TDⅡ』はどんなドライバーか

『ソナテック TDⅡ』のボディのイメージは、現代的な飛距離性能を感じました。フェースは反発性能の高いSP700を採用した心地よい打球音、そしてソールのフェース側にスリットがデザインされており、ヘッド全体が撓んで飛距離に変換するヘッドだと思います。
そして最大の特徴はヘッド重量を幅広く調整できるウエイトです。ウエイトを変えることでヘッドの挙動が分かりやすく変わります。
ヘッド重量が重くなれば、スイング中に遠心力でクラブに引っ張られ、それをゴルファーが引き付けることによって飛距離に繋がるエネルギーを生み出します。
一方で、ヘッドが軽量になればつかまりの良さが際立ち、操作性の向上に繋がると思います。
ヘッドの重量、操作性、そしてシャフトの長さ、重量、フレックスなどを合わせることで、無限大の組み合わせが可能。万能なヘッドといえるでしょう。