ブリヂストンスポーツは9月、Bシリーズの新アイアン『221CB』、『222CB+』、『220MB』の3種を発売した。今作は全てプロの要望を細かく反映した軟鉄鍛造の本格派アイアンになっており、打ち手のニーズに応じて明確に色分けしている。
そこで、ティーチングプロで整体師の常住充隆氏が同モデルを試打。その特徴を徹底解説する。
[surfing_voice icon="https://gew-web.com/wp-content/uploads/2020/11/f3094e39fc573bbf84a8ab4e5b3c66a8-2.jpg" name="常住充隆プロ" type="l big" bg_color="eee" font_color="000" border_color="eee"]1972年生まれ。千葉県出身。184cm。プロゴルファー、整体師、スポーツトレーナーとしての顔を持つ。今まで、1万人以上のゴルファーを上達に導く。運動医学、生理学やトレーニング論をベースに個々の骨格と筋肉の性質を見抜き、独自のゴルフスイング理論を提唱。[/surfing_voice]
【動画】3モデルを常住充隆が徹底試打
まずは常住プロによる『221CB』、『222CB+』、『220MB』の試打インプレッションを動画で観てもらいたい。
『221CB』7番アイアンを試打
常住 実は研修生時代に『モデル55-HM』を使っていたことがあり、ブリヂストンのアイアンは個人的に馴染みがあります。
まず『221CB』を構えた時の印象ですが、シャフトのセンター軸からトップブレードの中心が少しブレード側に寄っている、いわゆる逃げ顔になっていますので、左を恐れず打てるイメージが湧いてきます。トップブレードもそこまで厚みがないので、重心深度も浅くなる印象で、ダウンブローでしっかり打っていけそうです。

早速試打してみましたが、データからも分かるようにフェードからほぼストレートに近い球筋になりました。まず感じたのが打感の柔らかさと、インパクト時の抜けの良さです。私は結構ダウンブローが強く、コースでも厚めにターフを取っていくタイプなので、インドアのマットでも突っかかってしまうことが多いのですが、このアイアンはしっかり滑ってソールが抜けてくれました。
ソールの形状を見ると、リーディングエッジとトレーリングエッジがカットしてあるので、その機能のおかげでダウンブローが深くても抜けてくれるんだと思います。おそらくコースのラフでもこの抜け感を体感できるのではないでしょうか。

それと、バックフェースの肉厚がトップブレード側にいくにつれて厚くなっていますので、高重心になっていることが見て取れます。ダウンブローに打つ方は打点がフェースの上側に来ますので、打感の柔らかさを感じられますし、よりスピン性能を発揮できると思います。
今回は7番を打ちましたが、ロングアイアンは「デュアルポケットキャビティ」という低重心構造で球を上げやすくなっているので、ロングは球を上げやすく、ミドル以下はダウンブローに打ってスピンによる高さで止められるアイアンになっています。
ですので、『221CB』の対象ゴルファーはダウンブローに打ててスピンで止められる方、または自分で球筋を操作してテクニカルに打っていきたい方になってくると思います。
『222CB+』7番アイアンを試打
常住 まず構えてみると、トップブレードが『221CB』に比べて厚く、ヒールのグース具合からして安心感のある顔つきになっています。とは言え、そこまで大きくないミッドラージサイズになっているのが特徴です。
適度にグースも効いており、つかまりの良さと低重心構造が見て取れるので、おそらくレベルブローに打ってもボールが簡単に上がって、ハイドローが打てるのではないかと思います。
試打してみましたが、やはり簡単につかまえられて球が上がります。アマチュアの方はアイアンでも球がつかまらない、上げられないという方が多いので、そういう方には武器になりそうです。ソールを見ると『221CB』に比べてフラットになっているので、レベルにボールにコンタクトしていく方はボールを適正なスピンで高弾道に打ち出せると思います。

また『222CB+』もバックフェースの肉厚に特徴があり、『221CB』とは逆に、ソール側の方に厚みを持たせているので、打点がズレても打感が柔らかいですし、トゥヒールのミスヒットに強い許容性の高さを感じます。
『222CB+』のターゲットは、アイアンでボールがつかまらない方、上がらない方になってくるでしょう。特に、スイング中の上下動が激しい方は、インパクトでトゥダウンしてレベルにヘッドが入ってしまうので、このモデルを使うことで、道具が高弾道のハイドローをもたらしてくれると思います。
王道マッスルの『220MB』
常住 2モデルに加え、ザ・マッスルという形状の『220MB』もラインアップしています。こちらはマッスルバック特有の分厚いインパクトを体感できるのと、フェースのスコアラインがスピン性能を高められる構造になっているので、よりダウンブローに打ち込んで、スピンでピンをデッドに狙っていくというイメージが湧いてきます。
いずれにしても3モデルとも軟鉄鍛造の柔らかい打感でフェースに乗っていく感じが体感できるので、形状の好みや試打結果に応じて最適な1本が見つかるでしょう。