永井プロが『アストロツアーV701・TH/001』アイアン2機種を試打評価!

永井プロが『アストロツアーV701・TH/001』アイアン2機種を試打評価!
昨秋、マスターズから発売されたのがアイアン『アストロツアーV701』と『アストロツアーTH/001』の2機種だ。 ともに中空アイアンで、『アストロツアーV701』は構えやすさとやさしく飛ばせる性能を両立したキャビティアイアン。一方で、『アストロツアーTH/001』も半中空でマッスルの精鍛さとキャビティの寛容性を有したアイアンだ。 今回は、ギアの賢者・ソクラテス永井延宏プロがテストする。

『アストロツアーV701・TH/001』アイアン2機種をテスト

永井延宏プロの試打インプレッション『アストロツアーV701』

永井延宏プロの試打インプレッション『アストロツアーV701』 試打クラブ:7番(ロフト角29度) キャビティ形状で低重心のモデルですね。フェースの肉厚も薄く、ソールが厚く、低・深重心のアイアンだとみてとれます。また、フェース面にはミーリングが施されて、様々なライや状況でもスピン性能が発揮されそうです。 構えてみるとネック形状がストレートに近く、ボールの拾いやすさ、上がりやすさにつながっていると思われます。さらに、ネックとフェースのつながり部の懐が広く、重心がシャフト軸から少しだけ遠いので、スイートエリアも広そうです。視覚的なやさしさもありますね。 永井延宏プロの試打インプレッション『アストロツアーV701』 打ってみると、中空構造と全体的な形状が弾道特性に表れています。そのひとつが入射角ですが、非常にレベルに入ってきます。これは深重心構造がシャフトよりヘッドを前へ前へ押し出す動きで、それに加えリーディングエッジがシャフト軸基準で前にありますので、ヘッド自体は素直にボールに向かって動いてくれます。 それによって、簡単にボールを拾う挙動で打ち出し角も高く、さらに中空構造でのハジキの良さで飛距離性能が高いアイアンですね。なので、歯を食いしばることなくトータル飛距離で180ヤード近く飛んでいきましたね。

永井延宏プロの試打インプレッション『アストロツアーTH/001』

試打クラブ:7番(ロフト角32度) 見た目は切れ味鋭いマッスルバックですが、中空構造で飛びを意識していますね。そして構えてみると少しオフセットが入っていて、トップエッジ、リーディングエッジともにシャープですが、アイアンらしいアイアンです。 そして、ヒールポケットが狭く、シャフト軸に重心が近く感じられますので、操作性の高さも期待できますね。 永井延宏プロの試打インプレッション『アストロツアーTH/001』 打ってみると、『V701』と同じで中空構造による打感の良さ、飛距離性能などを感じますが、『V701』の深重心感はないため、ヘッドが自動的にボールをつかまえる方向に動くという挙動ではないですね。 ですので、プレーヤーとしては思いっきり自らがボールをつかまえにいけるアイアンという印象です。 数値的に特徴的なのはインパクトロフトで、『V701』と比較してロフト角は3度寝ていますが、それでも同じようなインパクトロフトの数値で、立ち気味にインパクトをむえますね。これはプレーヤー自身がボールをつかまえる方向にクラブを引っ張る関係で、ハンドファーストになるためです。 ヘッドの特性がゴルファーに働きかけている証拠で、クラブとの遣り取りをしながら、私ならゴルフ場ではフェードで攻める信頼がおけるアイアンだと思います。

まとめ

『V701』『TH/001』は、それぞれヘッド挙動がはっきり異なります。『V701』はスイングするとヘッドが自動的にボールをつかまえにいく挙動で、オートマチックだと思います。 一方の『TH/001』は自分でつかまえに行くことができるアイアン。そのような違いがありますが、共に中空構造で飛距離が出るアイアンであるのは間違いないですね。