ゴルファーに有益で且つ、リーズナブルなプロダクトを展開するトライアル。その同社が中国の製造工場と共同で開発。試打会でのゴルファーの声から凸形状の開発が始まった。それが『ダイヤカットグリップ極』(ルール適合)だ。エラストマーグリップという衝撃吸収の素材もさることながら、そのグリップ表面のダイヤモンド型の凹凸で、フィット感が抜群。強く握らないことで多くのメリットをゴルファーに提供している。そのグリップを、ギアの賢者・ソクラテス永井延宏プロが徹底検証した。
まずは動画で 現代的なシャロースイングにも最適
凹凸がゴルファーに働きかける熟した果実のような柔らかさ
永井 素材はエラストマーということでしっとり感がありますね。グリップ口径は60で、重量は50gと標準的です。形状はやや細身ということですが、この「ダイヤモンドカット」の凹凸の高さの分、細身の感触はないですね。そして、この凹凸がゴルファーの手に触って来てくれる、グリップの方からゴルファーに働きかけてくれる。そんなフィーリングがありますから、ゴルファー自身がグリップに圧を積極的にかけていくイメージではないです。
イメージ的には熟したフルーツを手にのせているようで、熟したフルーツは強く握らないですよね。そんなソフトなフィーリングを感じます。
そのような第一印象ですから、想像できるのは軟らかさによってスイング中の力みが抑制できたり、凹凸による引っかかりでグリッププレッシャーを強くしなくてもクラブをしっかり振ることができると思います。その意味では非力なゴルファーや最近衰えを感じるゴルファーにも最適だと想像できます。
引っかかりがあるけど空間もある高い衝撃吸収力も大きな特徴
永井 打ってみると印象通りで、スイング中にグリッププレッシャーを強めたり弱めたりすることなく、スムーズにスイングできたと思います。「ダイヤモンドカット」が手のひらに引っかかるのですが、必要以上に嚙みつかない、そんなフィーリングです。言い換えると、手との密着感はあるものの、手の中に空間を残したままスイングできると表現した方がよいでしょう。その空間が衝撃吸収の役割を果たしていて、打感がソフトな感じも伝わってきたので、オフセンターヒット時の違和感などを軽減していると思います。
ですので、強く握らずともクラブをボールに向かって動かすことができて、エラストマー素材とのバランスの良さで、インパクト時のエネルギーロスもありませんね。
FWが苦手なゴルファーに最適シャローなスイングも実現
永井 レッスンで想像できるのは、フェアウェイウッドが苦手なゴルファーですね。FWの課題として感じるのは、打ちやすい、振りやすいということで動きすぎるシャフトが装着されていることです。シャフトが動きすぎるとソールがフラットに芝と接触せず、トップが起きてしまいます。そうなると、あまり動かない=硬いシャフトを装着したい。力みがちになってしまいます。そのようなゴルファーには最適なグリップだと思います。
それに加えて、先ほど話しました手もとの空気感ですが、これは現代的なスイングであるシャローなスイングを実現できそうです。空間があるということ、強く握らないで良いということは、トップでの切り返しで、クラブが後方に倒れる余裕があるということです。それによってクラブが少し寝てシャローなスイングをする準備ができます。そんな効果もありますから、単に非力なゴルファーだけではなく、FWが苦手なゴルファーだけでもなく、現代的なスイングに挑戦する上級者にも様々な効果を提供してくれるグリップと言えるでしょう。
価格 1本1980円(税込み)
2023年9月発売
ダイヤカットグリップ極
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