KBSといえば、スチールシャフトの雄として、世界各国のツアー選手が挙って使う。しかし、その培ったノウハウを搭載したカーボンシャフトも侮れない。カーボンのアイアンシャフトは3種類で、『TGI』『MAX GRAPHITE』『PGI』と使用者のレベル、スイングタイプによって、ゴルファーに多くのメリットを提供している。KBSはアイアンについて重量帯も80g以下はカーボン製がゴルファーにメリットのある設計ができると考え、その重量のバリエーションも豊富。それでいて、重量によって挙動が変化しないのも特徴だ。今回は、この3種類をティーチングプロの常住充隆氏が徹底的に検証する。
まずは動画で
ザ・スチールのKBS カーボンになったらどうなる!?
常住
「KBS」といえば、「ザ・スチールシャフト」という印象で、海外のツアー選手の使用率が高いイメージです。「KBS」によると、80g以下のアイアンシャフトは、カーボン製の方がゴルファーに、よりメリットが提供できるということで、これまでのノウハウでカーボン製のアイアンシャフトを作っているとのことです。ということで、今回は、『MAX GRAPHITE』『TGI』『PGI』の3種類(#7、同一ヘッド)の違いを検証してみたいと思います。
試打インプレッション KBS TGI80 ~カーボンで『KBSツアー』を再現した強弾道で狙えるシャフト『TGI』~
常住
まず、『TGI80』(80g)ですが、「TGI」は「KBSツアー」の剛性分布をカーボンで再現したシャフトになっています。ワッグルしてみると、カーボンシャフトとは思えないほどのシッカリ感、そして重量感もあります。
打ってみると、シャフト全体の撓りというよりも、スイングに付いてくると表現した方が良いと思います。そういう意味では80gという重量は、ハードヒッターのゴルファーがシッカリ振ってもコントロールできますね。弾道的には直線的にボールが飛んでいく。ピンポイントで狙いやすいですね。打ち出しから強弾道で、それこそ『KBSツアー』の弾道ですね。
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TGI 弾道計測結果(#7)[/caption]
試打インプレッション KBS MAX GRAPHITE85 ~インパクト直前で先端部が勝手にボールを拾う『MAX GRAPHITE』~
常住
次に『MAX GRAPHITE』です。これはスチールの「MAXシリーズ」の剛性分布をカーボンで再現したシャフトで、先端部分がしなやかな挙動で弾道が高いシャフトのようです。ワッグルすると、シャフト重量は85gですが、ヘッドの重さを感じられる挙動です。
打ってみると、先ほどの『TGI』とは全く違いますね(笑)。ダウンスイングからインパクトに向けて、先端部がしなやかに動きます。それによって勝手にボールがつかまります。ただ、しなり戻りが早いというイメージではないです。インパクト直前でヘッドが走る感じですね。弾道計測結果も打ち出し角が19.1度、着地角が50.5度と高弾道で止まる弾道だということが分かりますね。
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MAX GRAPHITE 弾道計測結果(#7)[/caption]
試打インプレッション KBS PGI80 ~スイング中に全体がしなり挙動に癖がない『PGI』~
常住
最後に『PGI80』です。このシャフトは『TGI』と『MAX GRAPHITE』の中間の位置づけで、USLPGAツアーで何度も優勝に貢献しているシャフトです。ワッグルしてみると、シャフト全体が撓るイメージですね。
試打した印象は、トップ、ダウン、インパクトのどの部分でもシャフト全体が撓るフィーリングで、様々なスイングタイプに幅広くマッチしそうですね。さらに、タイミングが取りやすく、良い意味で挙動に癖がないので、操作性が高いシャフトだというイメージも強いですね。
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PGI 弾道計測結果(#7)[/caption]
総評
常住
それぞれが明確に挙動が異なり、40gや50gの軽い重量帯もあるので、弾道の高さや、タイミングの取りやすさで選ぶと良いと思います。また、アイアンシャフトですが、UTに使うと、意外と良い結果になりそうですね。
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