新型コロナウイルスの感染症法上の分類が「5類」に移行して1年が過ぎ、消費の回復が鮮明になっている。出遅れていた夜間消費でも飲食店のディナー予約がコロナ前を上回るようになった。富裕層や外国人旅行客の消費意欲も引き続き旺盛だ。一部では人手不足が深刻になり、回復に向かう需要の取りこぼしも懸念されている。
そんな中、夜の繁華街にゴルフバーで攻勢を仕掛けるのが、「かわさきくらぶ」が運営するGolf Bar Holly(約50坪)。京急川崎駅中央口徒歩8分、JR川崎駅アトレ口徒歩12分という好立地で、JR川崎駅から仲見世通商店街を歩いていくと、クラブやスナックが軒を連ねるビルが続々視界に入ってくる。そのテナントビル地下1階にゴルフランドのシミュレーションゴルフ『JoyGolf Smart+』を3台(うち1台は左右打席)完備。川崎・横浜界隈で最大級のゴルフバーという触れ込みだ。開業は今年6月と産声を上げたばかりだが、経緯について下山正義社長に聞いてみた。
まずは動画で
川崎駅の繁華街へゴルフバーをオープンした経緯と顧客像
G ゴルフバーの取材は、コロナ禍に入る前以来で実に4年ぶりです。まずは開店の経緯についてお聞かせください。
下山 はい。私の会社の主体事業は内装工事のTSKが母体で、主に川崎地区の飲食店をはじめ個人宅などの施工を行っています。ビルオーナーとも密接な関係にあり、テナントの空き情報も頻繁に入ってくるんですよ。自分の趣味で、大好きなゴルフで何かできないかずっと考えていました。そこが原点です。
G 50坪で3打席とかなり余裕があります。コンセプトは。
下山 地下という立地でしたので、そもそも工房やショップは難しいだろうと。シミュレーターを使ってインドア練習場ができるんじゃないか、というところからスタートしています。私も他のインドアレンジ会員になって色々勉強してますけど、どこも1人1打席での利用しかできなくて〝もったいない〟と感じていました。だから、ゴルフ場のように仲間たちと一緒にプレーできるようブースを広めに取りました。最大6名までワイワイ楽しんでもらいたい。
G なるほど。その空間やカウンターでお酒と軽食も味わえるわけですが、顧客像のイメージは。
下山 平日17時~、土日祝日15時以降にBARスペースを開放し、お酒を飲みながらのプレーも可能です。まずは私の顧客でもある飲食店オーナーはじめ店長やスタッフさんに認知してもらい、ゆくゆくは、そこのお客様が飲食前後に当店を利用してもらえたらうれしい。また、ここは川崎の繁華街の中心に位置し、多くのクラブやスナックが軒を連ねます。閉店後の需要も狙いますが、出勤前の同伴ゴルフ練習っていうのも想定してます。
G 健全で楽しそうな同伴プレーですね(笑)。一般の方は?
下山 好きな人はいいですが、仕事でゴルフをしなくてはならないサラリーマンも多いんです。ちょっと飲み足りない、といった時にゴルフをしながら飲める空間、あと一杯だけ飲んで気軽に遊んで立ち寄れるゴルフバーをイメージしてます。将来的には、そういう方々がメイン顧客になってくれるでしょう。
G 本格的なレッスンプログラムもあるんですね。
下山 JGTOツアープロによるレッスン会を月に数回開催します。シミュレーターを使った指導は説得力が増しますし、今後はラウンドレッスンなど真剣にゴルフに取り組みたい方にも対応できるサービスを随時拡充していきます。