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ZAMSTのゴルフ用インソールでスイングが変わる? 神谷幸宏がアーチ別データ検証

ZAMSTのゴルフ用インソールでスイングが変わる? 神谷幸宏がアーチ別データ検証
日本シグマックス(株)は自社ブランド「ZAMST」(ザムスト)より、スポーツ用インソール『Footcraft』(フットクラフト)シリーズを展開中だ。各スポーツの動きを徹底的に研究し、高機能インソール4モデル、衝撃対策インソール3モデルの計7モデルであらゆるニーズに対応する。 ZAMST ゴルフ Footcraft AGILITY GRIP その中でも『Footcraft AGILITY GRIP』(フットクラフトアジリティグリップ)は、足裏のグリップ力にこだわって開発されており、まさにゴルフスイングに最適なモデルになっている。 さらに同社の高機能インソールが面白いのは、豊富なサイズ展開に加え、土踏まずのアーチ高が異なる3タイプ(LOW、MIDDLE、HIGH)をラインアップしている点にある。これによって、まるでオーダーメイドのようなフィット感を実現し、より自分に合ったインソールをフィッティングできるというわけだ。 しかし実際にアーチタイプによってパフォーマンスに差が出るのか気になるところ。そこで足裏の仕組みから独自のコーチングを行うスポーツシューフィッターの神谷幸宏氏が『フットクラフトアジリティグリップ』の3つのアーチタイプを履き比べ、足裏計測器『スイングカタリスト・デュアル』を使って、その違いをデータで徹底検証する。 ZAMST ゴルフ Footcraft AGILITY GRIP 検証は『フットクラフトアジリティグリップ』をLOW、MIDDLE、HIGHの順に履き替えて、それぞれドライバーショットを行い、『スイングカタリスト・デュアル』で3つの数値を比較。シューズは同一のものを使用した。 まずは以下でそれぞれのアーチタイプの結果と簡単な解説を見てもらいたい。

LOWの計測結果

ZAMST ゴルフ Footcraft AGILITY GRIP 神谷 まずは一番アーチが低いLOWを履いて検証しました。私自身『フットクラフトアジリティグリップ』を試すのは初めてなのですが、第一印象としては足裏の外側のアーチを感じました。外側のアーチが効くことで、テークバックで右の壁、ダウンスイングで左の壁を作りやすくなるので、横方向のブレが軽減されます。その意味でもこのモデルは横ブレを抑えたエネルギー効率の良いインパクトに繋がりそうです。 実際に『スイングカタリスト』のデータを見ると、「ホリゾンタル」と「トルク」の頂点が黒いゾーンに到達しているのが分かります。この黒いゾーンはPGAツアープロの平均値を示しており、このゾーンに到達しているということは、効率良く2つの力が出せたということになります。「バーティカル」に関しても決して低い数値ではないと思います。その証拠に「バーティカル」の数値は1191Nと、LOWが一番出ていました。履き心地としては違和感なく自然に履けた感じです。

MIDDLEの計測結果

ZAMST ゴルフ Footcraft AGILITY GRIP 神谷 次にMIDDLEを履いてみました。LOWに比べて土踏まずのアーチをよりはっきり感じますが、過度に立ち上がっているわけではありません。アーチをしっかり感じられる方が気持ち良いという人もいますが、そのようなインソールは長時間履くと痛みに繋がってしまうこともあります。その意味でもMIDDLEは私にとって、アーチを感じつつも自然に履ける感覚です。 データもそれを物語っており、「ホリゾンタル」が185N、「トルク」が150Nと、この2つの数値はMIDDLEが一番高いという結果になりました。しかも頂点は2つともPGAツアープロの平均値である黒いゾーンを突き抜けていることが分かります。この数値は滅多に出ないものです。 実は『スイングカタリスト』では、「ホリゾンタル」はプラスとマイナスの両方を計測しています。プラスはバックスイング時、マイナスはダウンスイング時の力を数値化しています。185Nはプラスの「ホリゾンタル」になるので、バックスイングの時に右足のインソールがしっかりと力を受け止めてくれたことを意味します。マイナスの「ホリゾンタル」は、ダウンスイングで力を逃さずに左足で受け止める力の強さを表していますが、これも164Nと3タイプの中で2番目に高いデータでした。

HIGHの計測結果

ZAMST ゴルフ Footcraft AGILITY GRIP 神谷 最後はHIGHです。私にとってはかなりしっかりアーチを感じます。そのためか若干、圧迫感も感じるのでラウンドで一日履くと疲れが出そうな感じがします。 データに関しては、マイナスの「ホリゾンタル」が172Nと、3タイプの中で一番高い結果になりました。前述のようにマイナスのホリゾンタルが出たということはダウンスイング時に左足でしっかりとブレーキをかけられたということ。実はこれはとても重要で、ブレーキをかけることでヘッドがしっかり走ってくれます。実際にスイングと弾道データを見ると、ヘッドスピード48.6m/s、ボールスピード69.9m/sと、HIGHが最も速いという結果になりました。

【動画】(前編)3つのアーチタイプを神谷幸宏が徹底検証&解説

以上を踏まえて、『フットクラフトアジリティグリップ』3つのアーチタイプを徹底検証した動画を観てもらいたい。

自分に合ったアーチタイプの重要性

神谷 以上の結果から、私にとっては数値上、MIDDLEが一番合うということが分かりました。実際に履き心地もMIDDLEが一番自然でしっくりきました。ザムストが販売店に配備している「アーチチェックボード」で確認したところ、やはりMIDDLEが推奨のタイプということで、検証結果とも一致していました。 ZAMST ゴルフ Footcraft AGILITY GRIP 今回の検証を通して、土踏まずのアーチは人によって様々で、自分のアーチに合ったインソールを履くことで、これだけ足裏の出力に違いが出るということがデータからもはっきりと分かりました。つまり自分のアーチに合ったインソールはゴルフのパフォーマンスアップに直結すると言えます。 自分のアーチに合わないインソールを使用すると足にも負担がかかり、ラウンド中も疲れやすくなると思います。その点ザムストは3つのアーチタイプを用意しており、なかなか他のメーカーではないこと。それぞれのゴルファーによりマッチするフィッティングができるインソールだと言えます。