ゴルフグリップは、ゴルファーとクラブの唯一の接点だ。エラストマー素材を使用したゴルフグリップは他にもあるが、wellmxsが展開する『ウェルミックス』グリップは、人間工学的なグリップ設計をもとに作られた「世界にひとつだけのグリップ」がコンセプト。なかでもフラッグシップモデルの『ハイパー』は上下196種類に及ぶツートンカラーマッチにより、デザイン性だけでなくプレイヤーの飛距離向上と正確な方向性にもこだわっている。
その『ハイパー』をはじめ、『スーパー』、『ゴルファー』の3タイプを永井延宏プロが徹底検証を行った。
まずは動画で
Hyper 各1本3800円
6重射出構造でグリップの部位別硬度を変え、プレイヤーの最適なグリップ感と正確性を実現するフラッグシップモデル。高硬度コア構造物は市販品比で30%以上高い特殊硬度のエラストマー素材で構成。パターンデザインが加工された外部カバーはソフトな材質を採用し汚れにくいのも特筆される。表面部分はウェーブパターンが施され緻密に計算された摩擦面積を形成している。汗や雨に濡れた劣悪な環境でも排水性能に優れる全てのパターンが連結されて流れるデザインをあしらっている。
「『ハイパー』は左手と右手部分のパーツが分かれ、硬度を変えていますが、特に左手のしっかりさが伝わってきます。また、シャフトをダイレクトに握っているような感覚やクラブが離れていく力を感じます。それに対して、自分が引っ張っていく方向へ制御しやすい印象があります。また、上下196種類のカラーバリエーションから選べるので、オンリーワンを好むゴルファーにとって朗報といえるでしょう」(永井プロ談)
Super 同2400円
ボリュームゾーンに位置し、グリップ表面に採用されたソフトエラストマーと内部の強力なコア構造物が結合したDuplex構造を採用。また、上下の2段階を通じてトルクが強く発生する部位には、より硬度を高めたパターンデザインが反映されており、インパクト時のトルク抑制に繋げている。
「左手と右手フィーリングの違いを明らかに感じますので、インパクト前後に左と右の拳が入れ替わる印象です。技術的に左と右が同じ方向に動いてしまうというのは、あまり良い動きになりません。インパクト付近から左右の拳が前後・左右・上下と三次元に入れ替わっていくとクラブが心地よく動いてくれます。左手と右手のフィーリングの違いというのが、無意識に良いスイングへ働きかけてくれます」(永井プロ談)
Golfer 同1800円
エントリーモデルだが、『Hyper』『SUPER』など同社のすべての製品に適用される先端5軸金型加工技術により製作。独創的なエンボスパターンと特殊エラストマー素材を通じて耐久性とグリップ力を両立。
「表面加工は左右の切り替えのないタイプで、全体的にエンボス加工が施され凹凸感がかなりありますね。しっかり感があり、シャフトをダイレクトに引っ張っていける。軽量のアイアンスチールシャフトに装着して打ちましたが、グリップごとグーッと引っ張っていける感じがありました。どちらかというと軽量スチールは中間部分の中折れが気になるんです。でもこのグリップだと、密着度が非常に高いため、身体の左サイド方向に引っ張っていけて、ドロー系のボールが入りやすい。一体感のある証で、身体の動きとリンクしやすく、3タイプの中では、どちらかというとソフトフィール」(永井プロ談)
総括
永井 今回の試打を通じて、エラストマーググリップのイメージが大きく変わりました。「ウェルミックス」はひとくちで言うとコードグリップのような位置づけですね。ラバーのコードグリップというのは、非常にしっかり感がありますが、エラストマー素材の特徴であるフィーリングの良さに剛性感を加えています。
私は『スーパー』が気に入りましたが、左手と右手のフィーリングが明らかに違うんですね。それがスイング中に作用して、結果的に手元の動きがスムーズになる仕組みです。特に短いクラブで重要になってくるのが球の操作性で、ショートゲームでは、タッチやフィーリングに繋がってきます。小さな動きでも、右と左が別方向に動くということが意識しやすいので、距離感も合わせやすいと思います。
3タイプすべてに共通するのが、手とグリップ、そしてシャフトとの一体感です。シャフトを直接操作しているようなレスポンスの良いグリップで、それがエラストマー素材で完結できている。『ウェルミックス』は、エラストマーグリップの新しい世界を開いたといっていいでしょう。
日本ウェルミックス
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