林由郎プロ、逝去

林由郎プロ、逝去
林氏は昭和23年に戦後初の開催となった関東プロで初優勝を飾ると、翌24年には、これも戦後初の開催となった日本プロで優勝。その後もトッププロとして活躍し、日本プロ4回、日本オープン、関東プロ、関東オープンがそれぞれ2回と、公式戦通算10勝をあげている。 昭和32年にイギリス・ウェントワースで開催されたカナダカップ(現ワールドカップ)で石井迪夫と組んで4位に入り、海外に日本のゴルフを知らしめた先駆者となった。 後進の育成にも力を注ぎ、青木功、尾崎将司、福嶋晃子をはじめとするトッププロを育てあげ、弟子からは賞金王、賞金女王を6名輩出しており、名伯楽としても知られている。PGA前会長の松井功氏も教え子の一人。長男の由一氏、孫の由寿氏と三代にわたるプロゴルファー一家でもある。 <主な経歴> ●PGA入会  戦前 ●役員歴   日本プロゴルフ協会 副会長 1979年~1984年           理事 1963年~1974年、1979年~1984年 <表彰> 1983(昭和58)年 日本プロスポーツ功労賞 1994(平成6)年  スポーツ功労者文部科学大臣顕彰 2002(平成14)年 我孫子市民文化スポーツ栄誉賞 PGA松井功前会長は、次のように哀悼の意を表している。 「プロを目指して17歳で林先生に弟子入りし、「一球、一球、目で見て覚えろ」という先生の教えを守って、寒風吹きすさぶ荒川の都民ゴルフ場で、青木功さんとともに寝る間も惜しんで修行したことが、私にとっては大きな財産になっています。 自分の一生の進路を決定づけてくれた林先生は、私にとって親と同等の存在であり、いまの私があるのも、PGAという大組織の会長としてゴルフ界に恩返しができたのも、全て林先生のお陰であると本当に感謝しています。心からご冥福をお祈りいたします。」