この新連載で初登場するゲストは、からくり株式会社の
中本悠太社長である。別掲のプロフィールにあるとおり、起業するために高校を中退したという熱血経営者。まだ、ビギナーだが、独自のゴルフ観をもっている。
同社の主業務はスマートフォン向けのアプリケーション開発だ。気鋭のIT経営者は、どのようにゴルフへ取り組んでいるのか、ビジネスとの効用を含めて伺った。
この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2018年1月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。
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ベンチャー起業家のゴルフデビューを早めるには?
鹿島 ベンチャー起業家はチャレンジ精神が旺盛ですが、ゴルフを始める時期は総じて遅いと感じます。まずはそのあたりについて。
中本 それは優先順位の問題じゃないですかね。ゴルフはまとまった時間が必要ということもあり、やはり、仕事に時間を割きたいという気持ちが優先するのだと思います。当社の場合は取引先にゴルフ関連の会社があったり、先輩経営者から長年に渡りゴルフに誘われていたり、旧知の経営者友達がゴルフを始めたり、外的な要因が重なって始めました。
鹿島 つまり仕事に直結するのならゴルフデビューが早くなるということですか?
中本 そうなりますね。そもそもゴルフが仕事に全く結びつかないのなら、やる必要性を感じないと思うベンチャー社長が多いと思うのですよ。
もうひとつ言えるのが、ゴルフは魅力が伝わりづらいこと。僕はゴルフを通じた人とのコミュニケーションや自然との触れ合いが好きですが、これって別にゴルフじゃなくてもいいと思っていたのですよ。円滑なコミュニケーションを求めるなら夜一緒に食事をして、飲めばいいですし。ゴルフじゃなければいけないという理由がなかったのです。でも、実際に始めてみたらゴルフでしか得られないモノがあることに気がつきました。
デジタルデトックス
鹿島 ゴルフでしか得られないモノとは?
中本 たとえば仲のいい経営者友達と情報交換を兼ねてバーで飲んでいて、流れで色んな人が合流し、新しい人を紹介してもらうことってあるじゃないですか。それはそれで僕はお酒も好きだから良いのですが、そこで会える人と、ゴルフで繋がる人ってちょっと違うと思うのですよ。
お酒の席はお酒が好きでなくとも同席される方もいらっしゃいますけど、ゴルフで会う方はゴルフが好きでないと来ませんし、ゴルフを楽しむという共有の目標があるのは、その人が好きなことに対してどれほどの熱量を注いでいるのか知るきっかけになります。
鹿島 一緒にプレイした相手の人となりが分かるのはゴルフならではですね。
中本 人となりを知ること以外にはデジタルデトックスです。これがゴルフを今も続けている理由でもあり、僕にとっては重要です。
鹿島 デジタルデトックスで実感できた効能は?
中本 仕事の生産性が上がりました。ゴルフに行くと物理的にデジタルから離れますよね。それが脳にとっていい休息になるので、デジタルに戻った時に「よし、頑張ろう!」という気持ちになります。
日頃パソコンにべったり向き合っている職業の人間からすると、ゴルフは能動的な休憩になるのだと思います。パソコンから離れることでオンとオフのメリハリもつきますしね。
筋トレ続かず、ゴルフは続く
鹿島 過去に筋トレにハマっていましたよね? オンとオフのメリハリをつけるのは筋トレではダメなのですか?
中本 筋トレはトレーナーをつけていた時は良かったのですが、1人でやるようになったら続かなくなりました。トレーナーとの約束があればジムに行きますけど、それがないと仕事とか他の誘いを優先してしまい…。
鹿島 なるほど。ゴルフは基本的に人との約束だから続くと。
中本 ゴルフは1人じゃ行かないですからね。人とのコミュニケーションを大事にしたい僕にとっては相性のいいスポーツです。
OKには厳しい
鹿島 中本さんはグリーンでOK貰っても拾わずに打ちますよね。
中本 僕の場合、まだまだ実力不足なので、明らかにOKじゃない距離でも「OKでいいですよ!」と言われることが多々ありまして。そこで甘えたくないので打つようにしています。甘いOK貰って出したスコアは本当の実力じゃない気がして納得いかないのです。
鹿島 性格が出ています。真面目にゴルフに取り組んでいるからホールインワンも出せた?
中本 ホールインワンはゴルフを始めてちょうど2ヶ月で達成しました。はじめてキャディさんつけて回ったときに。実は狙っていたのです!
パー3はホールインワン狙い
鹿島 狙った?(笑)190ヤードのパー3でしたよね。
中本 ぶっちゃけ今でもそうですが、パー3ではホールインワンを狙っています。皆さん、ワンピン以内を狙って、その通りになれば万々歳と言いますが、僕は狙わないと入らないと思っていまして。そもそも最初の頃は、みんなホールインワンを狙って打っているものだと思っていました。
鹿島 意識が高い! 会社経営の目線が高いのは知っていたけどゴルフでも高いとは。
中本 ゴルフをやるからには一緒に回ってくれている方たちに、何かしらの思い出のインパクトを残したいのです。
鹿島 ゴルフも会社経営も、どんどん思い出のインパクトを残してください!
私のNEWギア速報
今回ゲストとして登場していただいた
中本さんが最近購入したニューギアはタイトリストのAP3アイアン。購入の動機は、運命を感じたから。たまたま知人の経営者とゴルフショップに行ったその日がAP3の発売日だったそうです。
本人曰く、AP3はインパクトした時にシャフトから骨を通じて脳に伝わってくる衝撃、いわゆる打感(?)が心地よいとのことです。
また、AP3に変えてから周りの人がギアに対して思ったより興味を持っていることに気がついたみたいです。「AP3買ったんだ!使ってみてどう?」とレビューを求められたり、練習場で「おっ、AP3じゃん!ちょっと打たせて!」と言われるみたいです。
話題性のあるギアを持っていると、ゴルフの実力が全然違う人や初対面の人とでも共通の話題で盛り上がることができるというメリットがありますね。
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