海外からのゴルファーも多いダブルイーグル横浜元町店。クラフトマンでもある山田直人店長は、売上請負人として系列のPGAスーパーストアの店長を歴任した凄腕だ。今回の悩めるゴルファーは60歳代の男性A氏。病を経てゴルフを再開する際に、それまで使っていたアイアンだと飛距離が落ちる。その飛距離を取り戻すフィッティングで推奨したのがプロトコンセプトのマッスルバック『C01TB』と日本シャフトの軽量スチール『NSプロ950GH NEO』。この組み合わせで飛距離は取り戻せたのか?
フィッティングで好結果が出ても世間の評判を気にするゴルファー
ダブルイーグルといえば高級志向のゴルフショップとして全国で5店舗を展開する。そのひとつ横浜元町店のクラフトマンであり店長の山田直人氏は、最近のゴルファー事情を次のように語る。
「フィッティングを受けられたゴルファーの中には、ご自身の技術レベルや持ち球に関わらず『やさしいクラブ』を求めるゴルファーが多いですね。フッカーなのに『やさしいつかまるドライバー』が最適だと思い込んだり、ヘッドスピードが45m/s以上もあるのに初心者だからといってフニャフニャのクラブを選ぶこともあります」
その多くがクラブに対する口コミや世間の評判を気にしており、
「自分の意志でクラブの選択ができないゴルファーです。試打で感触も良く、最適な数値が出ても、Youtubeでの評価を気にする。あまり良い傾向とは思えませんね」
一方で、自分を良く知るゴルファーが今回の悩める60歳代の男性A氏。病み上がりで、飛距離が落ちているが、少しでも飛距離を取り戻したい。山田氏は、道具でできることとゴルファーが納得する交差点を探すフィッティングを心掛けたという。ポイントはダウンブローで、一見デメリットと見えるダウンブローを長所と捉えて、長所を伸ばすフィッティングを行った。
長所を生かして、飛距離を取り戻す マッスルからマッスルへの移行

今回A氏に推奨したのが、プロトコンセプトのマッスルバック『C01TB』と日本シャフトの軽量スチール『NSプロ950GH NEO』のRシャフト。以前はマッスルバックのアイアンに重量級のスチールシャフトだった。
「病気を患う前は7番で160ヤードほど飛んでいたと思います。ただ、ゴルフを再開された時には体力も落ちて120ヤードまで飛距離が落ちていました。それを少しでも取り戻したい。まず、軽量シャフトを試したんです」
体力があったころの7番アイアンは総重量444g、そして今回の『NSプロ950GH NEO』を装着したクラブは405g。総重量で40gダウンした。
「それによって、ヘッドスピードは2~3m/s速くなりましたね」
軽量スチールで振れるようになったのだが、もともとダウンブローが強いスイング。そのA氏にマッスルバックを推奨した理由は、
「キャリア20年以上のゴルファーで、ダウンブローが強いんです。一見デメリットに見えますが、だからといってポケットキャビティや飛び系のアイアンは、スピンが入らずグースネックで引っかかる。それで長所であるダウンブローを活かすマッスルバックを推奨しました」
結果、ダウンブローは1~2度強めになった。しかし、ヘッド『C01TB』はヘッド内部にセラミックが一緒に鍛造されており、その比重差でスイートエリアが広い。
「このヘッドによってダウンブローは強くなりましたが、インパクト時のヘッドのブレが無くなりましたね」
シャフトに関しては、タメを作りながら、先端が微妙に動く『NSプロ950GH NEO』のRシャフト。
「ダウンブローを活かすために、タメが作れる『NSプロ950GH NEO』にしました。Sフレックスでも振れましたが、インパクトで先端が動くRシャフトにしたことで、よりインパクトでスクエアにヘッドが戻るようになりましたね」
一見デメリットに見えるポイントを長所と捉えて、そこを伸ばす。それによって、7番アイアンの飛距離は140ヤードまで戻ったという。
軽量スチールでプレーが楽に ゴルフが楽しくなった

今回のフィッティングは病を経て体力 が落ちて飛距離が落ちたゴルファーに向けたもの。山田店長によると、
「病後に飛距離が落ちたAさんですが、軽量シャフトの装着などでクラブ重量が一 気に軽くなりました。それまで重いクラブでゴルフが楽しくなかったそうですが、クラブが軽くなってゴルフが楽しくなったと言ってもらえています」
A氏はクラブを変えた後、宮崎のゴルフ場でホールインワンを達成したとか。
「最盛期の飛距離には戻れませんが、Aさんも『飛距離は仕方がないけど、いまよりは少しでも飛ばしたい』と言っていま した。その要望で、道具でできる部分とゴルファーが納得する交差点をうまく見つけられたフィッティングでした」
結果として、まだまだゴルフが続けられるとAさんは喜んでいたという。
「ゴルフ寿命が延びたことが一番うれしいこと。デメリットに見えても長所かもしれません。そこを見極められたのが良か ったのかもしれませんね」
ゴルファーの要望に対して、ゴルファーが納得できる合格点を見つける。それもフィッティングの醍醐味かもしれない。
メーカー担当者コメント
日本シャフト 課長 栗原 一郎氏
「病後ということでヘッドのタイプは変えずらいですよね。そんな中、『NEO』はダウンブローがきつめのゴルファー向きではないですが、先が少し動いて高弾道をつくる『NEO』のRフレックスの特性、ヘッドとの特性がマッチしたのだと思います。良く考えられた組み合わせですね」
ダブルイーグル横浜元町店とは
Double Eagle 横浜元町店
〒2310861
神奈川県横浜市中区元町1-32-132元町132ビル1F、2F
TEL 045-211-4157
URL https://www.double-eagle-golf.com
なお、この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2025年3月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。