工房探訪 2019年12月号 シャフト試打増加でリニューアル 部材、工具まで研究する工房 Geo Lab マネージャー 河内博史氏

工房探訪 2019年12月号 シャフト試打増加でリニューアル 部材、工具まで研究する工房 Geo Lab マネージャー 河内博史氏

試打シャフトの充実で『Geo Lab』が変身

クラブ部品メーカーのジオテックゴルフコンポーネントは10月6日、2016年10月にオープンした『Geo Lab』(千葉県千葉市)をリフレッシュオープンした。オープン当時、総額7000万円を投資し、プロギアの「レッドアイズ ロボ」や弾道測定器「スカイトラック」などを設備。工房施設はゴルフメカニック製で測定器を揃え、1階の物販用工房、そして2階には試打用ブース横に研修専用の工房スペースを用意。総投資額7000万円はダテじゃない陣容を整えていた。 今回のリフレッシュオープンでは、1階工房同様のクラブの測定機器を2階工房スペースに新たに備えて、フィッティングを行いながらクラブ計測が可能な環境を整えた。それに加えて千葉県唯一のグラファイトデザイン(GD)公式アンテナショップとして試打シャフトの充実を図っている。そのGDを含め、試打シャフトはそれまでの100本から2.5倍の250本へ増加。アイアンの試打もプロギア『TUNE』の試打システムを活用するなどして、様々なスチールシャフトの試打に対応している。 河内博史マネージャーが説明する。 「試打シャフトの充実が大きな改善点ですね。試打クラブも200本以上を常設していますし、フィッティングでも『レッドアイズロボ』導入当時に見えなかったことが、試打データの充実で精度の高いフィッティングの提供に繋がっています」 開業から丸3年。特に『レッドアイズ ロボ』を活用したフィッティングはレベルアップしているという。そのあたりを解説頂こう。 リストターン比率でクラブの長短傾向が見える 河内博史マネージャーによると、 「例えば、『レッドアイズ ロボ』では、グリップスピードでヘッドスピードを割り算した『リストターン比率』が計測できます。それによって、長尺に違和感のないゴルファー、その逆など、クラブ長だけでも傾向が見えてくるんです」 具体的にはリストターン比率が少ないプレーヤーは、手元剛性が比較的緩いシャフトと相性が良いという。何故なら、 「リストターンの少ないゴルファーは、クラブMOIやクラブバランスを比較的感じにくいプレーヤーが多い傾向があります。つまり、重い、または長いクラブに違和感がなく、長尺クラブに対して苦手意識が薄い。GD製シャフトなら『ツアーAD XC』ですね。逆もしかりで、リストターン比率が高いゴルファーは、重量やクラブ長の選定により慎重になる傾向は強くなっています」 リストターン比率が高い場合、GD製シャフトなら『ツアーADV R』が推奨されるという。その場合、重量に対してはボール初速を参考にし、長さに対してはクラブMOI値やクラブバランスを参考にするという。 「これらのフィッティングで、真っ直ぐ打てるゴルファーの『理由』も分かりますし、何かの拍子でスイングが狂ってしまうゴルファーの『危うい部分』も分析できます。その点が、信頼に繋がると考えています」 工房が使いやすい工具の提供 Geo Labは研究開発の場 同店を運営するのはクラブ部品メーカーのジオテックゴルフコンポーネント社。クラブを組み立てる部材はもちろん、使用できる測定器、工具などもゴルフ専用で、その種類も競合店と比較にならない。 そのような中で、『Geo Lab』は工具や部材のテストフィールドの場としての位置づけもあるという。 「例えば、最近では溶剤メーカーと有機剤の入っていない溶剤の開発に取り組んでおり、それらのテストフィールドとして『GEO LAB』を活用しています。機材では、『クラブMOI測定器』のデザイン変更を当店の知見を元にメーカーに提案して、改善してもらった実績もあります。これらは工房へ最適な部材や機材を提供する上で重要であり、当社の信頼に繋がっています」 その証拠に同社は2012年から8年にも渡り工房支援サービスを継続しており、最近ではインドア施設からの受講も増加しているという。 今回リフレッシュオープンを行った『Geo Lab』は、工房という視点ではクラブ部品メーカーの直営店という立ち位置だから、他の工房と一線を画す。ただ、大いに参考になるのは、フィッティング技術だけではなく工具、部材までおよぶ研究姿勢だろう。その姿勢が工房の安定経営に不可欠なのはいうまでもない。 Geo Lab 〒260-0001 千葉県千葉市中央区都町2-27-5 TEL/FAX:043-310-5770 HP:https://geotech-labo.jp/
この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年12月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら