オキコバランスの本店は広島、その支店として2018年にオープンしたのが福岡店だ。店長の重責を担う都濃善朗氏が、最近のゴルファーの傾向を次のように語る。
「思い込みが強いゴルファーが多いですね。スピン量が多いとの理由で『LS』(ロースピンモデル)を使いたがるゴルファーが多いのですが、スライサーの場合『LS』は浅重心ヘッドが多くロフトが立ってボールが横滑りしやすい。スライスが強まる傾向があります」
今回の悩めるゴルファーA氏も同じように思い込みが強かったのか、
「野球経験者ということでHSは46m/sと速い。パワーがあるという思い込みもあってか、重いヘッドのクラブを使っていました」
重いヘッドだけなら良いのだが、身体に両腕を引き付けるような野球スイングで、重いヘッドで振り遅れてフェースが返らずスライスを頻発していたという。
「バットは総重量が重く、またフェース面という概念がないので、重心位置による影響はゴルフクラブより少ないと思います。そのスイングでヘッドが返らずスライスしていました」
そこでクラブバランスが重くならない仕様を提案。ヘッドはシニアや女性ゴルファー向けのPXG『Lightning MAX LITE』と、シャフトは競技者向けの三菱ケミカル『TENSEI Pro Black 1K Core』(60S)を組み合わせた。
トップでの位置エネルギーを感じさせない軽量ヘッド
まず、クラブバランスを下げるためにヘッド重量189gのPXG『Lightning MAX LITE』をチョイス。
「このヘッドのMOIは高いのですが、フィッティングする際はMOIより重量の方が影響しやすいと思います。重いヘッドではトップで位置エネルギーを感じやすく、振り遅れる可能性が高い。それで軽いヘッドを選んだわけです」
『Lightning MAX LITE』はHS37~38m/sのゴルファーを対象としているから、A氏にはミスマッチに見える。
一方でシャフトだが、こちらは三菱ケミカルの『TENSEI Pro Black 1K Core』の60g台のSフレックス。バリバリのアスリートモデルだ。
「シャフトは全体的に動きづらく硬いシャフトで、シャフト自体の硬さによって、しなり戻るタイプを選びました」
ヘッドは軽量で低HSゴルファー向けだが、シャフトはアスリートモデル。このミスマッチについて、
「ヘッドを軽くしたことで、シャフトが60g台でもクラブ総重量は減りました。それによって、振り遅れがなくなりインパクト時のフェースアングルが安定しました」
方向性が安定し、飛距離は20ヤード伸びたという。