小林正則も絶賛の『MP-15』
ドライバー『MPクラフト』は「クラフト」シリーズの10代目となる節目のモデル。その節目を機に、ターゲットの見直しを行った。トーナメント会場でもやさしいドライバーを多くのツアープロが愛用することを受け、そこにプロモデルのアイアン使用者を加味して、投影面積を拡大し、形状、打感、操作性の3要素を向上させたクラフトマンシップ溢れるモデルという位置づけだ。
フェースには金属組織の密度が高く、反発力と打感の良さが定評だというSP700を、「部分肉厚リバースL字カップフェース」構造で採用。反発性能を高め、ボール初速を増加させることでアスリートが求める飛距離性能にも応えているという。また、カスタマイズが十八番の『MP』シリーズのドライバーとして、新たに加わったのが、純チタン製ネックの周囲に施された溝「YORO PURE TUNIGホーゼル」だ。この溝を活用することで、ライ角とフェース角を±1.5度調角でき9通り調整が可能となっている(別注対応)。
特筆すべきは価格で税抜き9万5000円に設定。現行の『MPクラフト513』の7万6000円から『MPクラフト611』の8万5000円と比較しても、1~2万円ほど値上げしている。それもそのはずで、『MPクラフト』はオリジナルシャフト装着モデルをラインアップせず、カタログ商品は三菱レイヨンの『ディアマナ』とグラファイトデザインのシャフト装着仕様を掲載。その他はカスタムシャフトでの販売となっている。対応シャフトは、今秋発売のモデルが中心だという。
アイアン『MP―15』は、『MP―59』を踏襲する軟鉄鍛造マッスルチタンアイアン。打感の良さと飛距離性能を両立した位置づけ。ヘッドサイズは同じで、バックフェースの圧入チタンの量を減らして、直方体から直方体に薄い三角注を加え屋根のような形にすることで、今まで以上にヘッドの剛性を高めてスムーズにヘッド自体が撓むことで、さらなる打感・打音の向上に努めたという。また、チタンの量を減少させた部分に樹脂を投入したことで、トゥ・ヒールへの重量配分も増加して、MOIも増加。芯が広いアイアンに仕上がっているという。さらに、『MP-64』で採用したルークソールを採用。ヌケの良さに関して、小林正則プロは、
「生まれてから、ミズノのアイアンしか使ったことがありません。構えた時の顔が好きですし、アイアンはミズノがNo1だと思っています。『MP-15』を実戦で投入したのは福島県オープンですが、初めてテストしたのは全英オープンの予選の後。英国のゴルフ場は地面が固くてアイアンが打ち込めない状況で、バンスを使ってソールを滑らせてボールを上げてくれます。無理に打ち込む必要もありません。そういう意味で、これまでの『MP』よりやさしいアイアンに仕上がっていると思います」――。
一方の『MP-H5』は、『MP-H4』のリニューアルモデル。アイアン型ハイブリッド『FLI-HI』から派生した『H4』アイアンは中空構造のため、ソール幅が広く「MP」ならではのシャープさが失われていた。それを解消したのが『MP-H5』アイアンで、同じ中空でもステンレスプレートでキャビティ部分に蓋をすることで2cm3の隙間をつくり、深重心でのスイートエリアの広さを実現している。
8月29日~31日に開催された「ニトリレディス」では、ミズノ契約の申ジエが優勝するなど、今年は男女ツアーとも「MP」が複数の勝利を挙げている。プロが認め、そして勝利に貢献しているシリーズだけに、アスリートゴルファーには安心して使うことができるアイテムとして今後も活躍しそうだ。
商品に関する問い合わせはミズノへ、0120~320~799。