「まさにスプリング効果です。5月中旬発売の新商品は、フェース板厚1.9㎜と極限まで薄くして、ヘッド内部にバネ構造を設けている。インパクトの衝撃で凹んだフェースをバネが押し返すという仕組みで、高反発効果が期待できます。むろん、特許も申請中です」
怪気炎をあげるのは、カムイワークスジャパンの三邊松彦社長である。同社は富山県に本社を構える地クラブメーカーの走りで、従来から「高反発」に注力してきた。三邊社長の持論は、
「ゴルフ市場を支えてきたシニアが加齢で飛距離減に悩んでいる。このままではゴルフをやめちゃいますよ。正式競技以外で高反発を使える空気を醸成したいですね」
同氏が「スプリング効果!」を強調するのが『カムイKM300ゴールド』ドライバー。ヘッド価格10万円、オリジナルシャフト装着の完成品は13万4000円。これを約100店舗の工房へ供給する構え。ヘッドの生産量は月産100個、ヘッド単体と完成品の販売構成比は9対1を想定しており、工房のフィッティング能力に期待してカスタム需要を刺激する。
製品特徴は特異なヘッド構造だ。画像で示した内部構造で、外見はナイキがキャビティバックドライバーと謳った『コバート』同様、ソール後部が大きく凹んでいる。フェース面と平行な内壁面に棒状の部品を接合し、棒部にバネを装着することでバネ効果で飛ばす。
冒頭の性能、つまりインパクト時にバネがフェースを押し返し、高反発効果を発揮するという。生田直樹工場長が詳細に触れる。
「ヘッドはフェース板厚1.9㎜、2.2 ㎜、2.4㎜の3種類で、薄いほうから順にHS38まで、39 ~ 42まで、43 ~ 45までのゴルファーに対応しています。1.9㎜のタイプでCT値310ですから、高反発効果が期待できます。ちなみにヘッド体積は410㏄ですが、これは独特の内部構造によるもので、ヘッド上部から見た投影面積は450㏄レベルと同等です。安心できるサイズといえるでしょう」―。
同社は3拠点(米国、韓国、香港)の代理店経由で海外展開を進めており、高反発ドライバーを年間600本ほど販売しているが、今回の『KM300ゴールド』は、国内の工房に同社の存在感をアピールするのが主目的だ。
お問い合わせは、カムイワークスジャパンへ、TEL076-421-5628
KM300(高反発)ドライバーの試打インプレッション動画は
こちら。