藤倉ゴム工業は2016年4月15日より、世界最軽量の20g台シャフト『ZERO Speeder(ゼロスピーダー)』を発売する。同製品は30g台前半の軽さを、どこよりも早く実現させた『Air Speeder(エアースピーダー)』の設計思想を受け継いで、さらなる進化を遂げたモデルだという。
『ゼロスピーダー』開発の背景には、2014年3月に発売された『エアースピーダー』の存在が欠かせない。軽量化ニーズの高さや対象者の広さが認められ、同社の予想を大きく上回る市場の評価を得た『エアースピーダー』は、2015年4月にはドライバーのみならず、アイアンまでフルラインアップすることとなった。これによりクラブセッティング全体を通して、軽量化による飛距離性能の向上を多くのゴルファーが体感することとなった。
同社は『エアースピーダー』発売後も軽量化を目指して研究を続け、その技術をさらに進化させてきた。その結果、世界最軽量となる20g台シャフト『ゼロスピーダー』の開発に成功したという。
塗装後の重量20g台(46インチ)を実現するため、同社はまず、コンピュータシミュレーションによりあらゆるシャフトの強度を解析。その結果、軽量化と強靭なインパクトを実現するために必要不可欠な以下の2つの要因を見出したという。
①加速感を出すために先端の肉厚を調整し、曲げ剛性を低く設定
②インパクトで効率よく力を伝えられるように、カーボンシートの角度構成比率の最適化
上記二点をふまえ、強度を保ちながら軽さを実現させる、新たな形状・曲げ剛性にすると同時に、カーボンシートの角度構成も再検討。これにより軽量化と強靭なインパクトの実現という、一見相反する飛距離性能向上が可能となったそう。
採用されているテクノロジーは「マルチフーププライ積層」と「ハイトルク設計」。前者は潰れを抑制するフープ層を、シャフト内層と外層それぞれに積層する2枚構成とすることで、潰れと曲げの強度向上を図るもの。一方の「ハイトルク設計」は『エアースピーダー』でも取り入れられている設計。従来品のシャフトと比較すると緩めの設計だが、頼りなさを感じさせないしなやかさ、力強さを実現してくれる。
また塗装後の重量が20g台に収まるよう、塗装工程も全面的に見直し。塗装量で見ると『エアースピーダー』が約1・5gだったのに対し、『ゼロスピーダー』は約0・8gまで削減されている。なお、ロゴ部分の"ZERO"の"E"は、羽をモチーフにしており、軽やかさが表現されている点にも注目だ。
圧倒的な軽さで、シャフト業界の概念を覆し続けている同社の新製品『ゼロスピーダー』は、さらなる軽量化旋風を巻き起こすことができるか?
■製品概要
・販売予定価格:7万円
・発売日:2016年4月15日(金)
・展開カラー:シルバー(1色)
・販売店:全国のフジクラシャフト取扱店「フジクラフレンドリーショップ」、フジクラゴルフクラブ相談室(世田谷、木場、大阪、札幌)