『A NEW』キャディバッグ投入で5本の矢成長戦略を打ち出すアザスゴルフ

『A NEW』キャディバッグ投入で5本の矢成長戦略を打ち出すアザスゴルフ
より一層の成長の布石となるか? アザスゴルフはこのほど、キャディバッグブランド『A NEW(アニュー)』の発売を開始した。サーフィン、スノーボードから得た感性をゴルフと組み合わせたブランドで、他人と被らないデザインがウリ。 画像のようにリベットを随所にあしらった意匠が特徴で、スタンドバッグ(5万9000円)を中心に初回2000本を投入する。「我々が欲しいと思うモノを作る」(村田雅久社長)を基本コンセプトに百貨店、セレクト等に限定して販売する方針だ。

30万本突破の練習器具『ドライバット』で業界参入

練習器具『ドライバット』で業界参入したアザスゴルフは、2009年に創業した新興メーカー。累計販売本数は30万本を突破し、現在も供給が追い付かないロングセラーなのだとか。その余勢を駆って2011年にはオーダーメイドのゴルフシューズを手掛け、さらにハンドメイドヘッドカバー『INGGI(インギ)』、『SELMO(セルモ)』の国内代理店も務める。今年1月には『ラズルダズル』が加わり一気呵成の様相を見せている。 同社では、新たにキャディバッグが加わることで「5本の矢成長戦略」と銘打ち、ニッチ市場領域での収益拡大を目標に掲げている。これらを実現するため、M&Aも積極的に行う姿勢を見せており、実際今年1月にはカスタムパーツを手掛ける『ラズルダズル』と握手。自社製品と他ブランドを展開しながら、 「ニッチ市場を複数のアイテムで攻める」(村田雅久社長) ことで、シェア拡大を狙っている。

二本目の矢「オーダーゴルフシューズ」の快進撃

取扱いブランドを増やすことで業績成長を狙うアザスゴルフだが、足元の業績も右肩上がりを続けている。その原動力になっているのが、「2本目の矢」に位置付けるオーダーゴルフシューズ。1足6万円超の高額品だが、実は年間3000足強を受注するまでに成長。現在25店舗展開で、スタッフがフィッティングに東奔西走しており、 「購入者の6割が男性ですが、特に外反母趾に悩む女性は複数購入するなどリピート率が高いのが特徴。シーズンごとに限定革を30色用意、飽きさせない工夫も凝らしています。ただ、このビジネスは工場のキャパが生命線。月産300足が限界で、これを超えると縫製が雑になり歩留まりが極端に悪くなります。なので、コツコツと着実に進めます」(村田社長) また、カラーや素材は、多彩なサンプルの中から選ぶことができため、頭を悩ませるユーザーも少なくないとか。そこで、同社ではインスタグラムへ1000点以上のサンプル画像を掲載し、スマホでカラバリをイメージしてもらっているという。 バットとシューズ事業を柱に、新たな成長分野をどれだけ生み出せるか。これからアザスゴルフの本当の実力が試される。