「PGAショー2019 デモデー」レポート

「PGAショー2019 デモデー」レポート
世界最大のゴルフショー「PGAショー デモデー」が米フロリダ州オーランドにて、現地時間1月22日に開催された。今回は、その模様をレポートする。 デモデーとは、PGAショーの前哨戦として、様々なゴルフ関連会社の新商品を実際に体験できるイベントで、今年で17回目の開催となる。 メイン会場であるオレンジ カウンティ コンベンション センターから、車で30分ほどの所に位置する、オレンジ カウンティ ナショナル ゴルフセンターにて開催。42エーカー(約5万1500坪)の広大なサークル型の練習場には200打席が完備され、100以上のゴルフ関連企業が集結。PGAプロやバイヤー達が揃って製品のテストを行った。 広大な会場の雰囲気を動画で感じてもらいたい。 会場には日本でもお馴染みのメーカーもブースを構えていた。グローブライド、フォーティーン、PRGR、ヤマハなどをアメリカ現地で取り扱うAMHスポーツ、シャフトメーカーでは藤倉ゴム工業、日本シャフト、グラファイトデザインなど。ブリヂストンもタイガーウッズを前面に押し出し、ボールフィッティングを行っていた。 オノフ、GⅢなどを展開するグローブライドの平野礼仁海外課長のインタビューをご紹介。アメリカのゴルフクラブ市場を分かりやすく踏まえながら、今後の展開を語ってくれた。 「アメリカのゴルフマーケットにおけるオノフの対象ユーザーは、アメリカ在住のアジア人が中心で、その割合はアメリカ全人口の10%ほどです。その内、韓国人が7~8割、残りの2~3割を中国人、日本人が占めているという状況です。 好調なのはオノフレディスで、4割ほどを獲れています。アメリカはレディス専用クラブが少なく、あっても重いものが多いことも要因だと思います。 アジア人がターゲットになる理由としては、価格差の問題が大きいです。アメリカでのドライバーは500ドルが平均と言われ、半年くらいで299から399ドルほどまで落ちてしまうケースもあるため、その価格帯を超えてくるとなかなか購入してもらえないという背景があります。 とは言え、ヨーロッパでは既に、現地のゴルファーに合わせグリップを太くして展開するなどしていますので、アメリカでもシャフトを硬くして現地の方のスペックに合わせるなど、今後は現地人のマーケットにも訴求をしていきたいですね。 PGAショーへの参加は、これからアメリカにブランドを認知してもらうメーカーにとっては最適な機会だと思います」 ヨネックスのブースには行列を発見。なんでもドラコンイベントを開催し、優勝者には最新のクラブがプレゼントされる。既に350ヤードを記録する飛ばし屋何人もランクインされているとか。 今年のPGAショーはテーラーメイドが出展を見送ったが、アメリカでもシェアを持つ、キャロウェイ、タイトリスト、ピンなどはブースの規模からして存在感を放っている。 その中で、奮闘する現地メーカーも。日本でも展開されているツアーエッジ。ビール券を配り、ブースへの集客を促しつつ、同社が誇るテクノロジーを徹底的に説明するスタイルが印象的。 マーケティング担当のJon Claffey氏のインタビューをご紹介。 「当社のクラブには5~6のテクノロジーを詰め込んでいます。アメリカでは、キャロウェイを筆頭に、テーラーメイド、ピン、タイトリストと続きますが、ツアーエッジはそれに次いで、約7%のシェアをとっています」 他には、弾道測定器やカートを取り扱うメーカーもブースを多く構えていた。 忘れちゃいけないのが裏方の存在。円形の試打会場では対岸まで500ヤード近くはある中、各ブースから連続でボールが放たれる。ボールは主にスリクソン、キャロウェイ、タイトリストのボール。それを回収車が1か所に集めてきて、洗浄するところまでは想像できるが、その後メーカー別に分ける作業は何と手作業。 作業担当員によると、1回で運ばれてくるボールは2000~3000球くらい。その仕分け作業を何セットも行っているという。こういった裏方のサポートあってのショーでもある。 以上、早足で会場の雰囲気をレポートした。