世界最強のゴルフフィットネスが日本上陸
TPIはボール、クラブ、シューズ(フットジョイ)のメーカーにあって、唯一のソフト関連事業という位置づけ。2004年からツアープロのスイングパフォーマンスを向上するために導入されたフィットネスだが、その効果は抜群という。
「2011年に開催されたUSPGAツアー41試合中、31名がTPIのフィットネスを受けている選手」(TPIのデイブ・フィリップ氏)
昨年度ツアー優勝者の8割弱の選手が、TPIのフィットネスを取り入れているというから驚きだ。
プログラムの内容は、肉体の強さや柔軟性は個人によって差異があるという考えのもと、身体測定を行い、メディカル、フィットネス、ゴルフスイングなどの観点から個別にプランが組み立てられるというもの。
それを体系化したプログラムを現在、世界で7000人のTPI有資格者が57カ国でレッスンに活用しているという。
特に注目されるのが、ジュニアプログラム。ツアープロを含めた7万5000人以上からのヒアリングをもとに、「4~8歳」、「11~14歳」、「16~20歳」などと年齢期における身体の成長度合いに合わせてプログラムを構築、それぞれにおいて最適なプログラムを導入して長期的な視点でアスリートゴルファーの育成に注力している。
面白いのが、ゴルフの球打ち以外の運動に多くの時間を割いていること。
「幼少期には、短距離走やボール投げ、垂直飛びなどがボールを飛ばせる身体作りには一番。真っ直ぐ飛ばすことよりも、スピードとパワーを養いボールを飛ばせる身体作りに主眼を置いるのが特徴です」(TPIのグレッグ・ローズ博士)
基礎体力の向上が、長期的に見ればより良いスイング作りに役立つという基本的な考え方があるのだ。
米国のTPI(カリフォルニア州オーシャンサイド)は、ツアープロ以外の一般ゴルファーへのサービスも提供しているが、8ヶ月先まで予約がいっぱいという人気ぶり。
なお、日本では2013年2月から定期的にTPIのセミナーを開催し、有資格者を養成、一般ゴルファーのスキルアップやジュニア育成へ貢献していくという。ちなみにセミナーの受講料金は米国で800~900㌦(約6万4800円~約7万2900円)。日本での受講料は未定。
現在TPIを紹介するサイトは英語版(http://www.mytpi.com/)となるが、日本語版も近々オープンする予定だ。
強いアスリートゴルファー養成プログラムともいえるTPI――。日本から世界のトップとガチンコで戦える選手を育成するには、必要不可欠なものといえそうだ。