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  • 西村弁護士渾身の記 ゴルフ版経済敗戦を総括する(7)

    西村 國彦
    お酒は飲めないしカラオケも駄目の営業下手の弁護士。そんな男が40歳を迎える年、ゴルフを始めたことから人生も性格も激変。ゴルフ大好き仲間を求めるオデッセイになって、世界を放浪。ゴルフエッセイも書く傍ら、法的に弱い...
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    本稿はゴルフ場関連の「事件」に詳しい西村國彦弁護士が、主にバブル時代、ゴルフ場を舞台に展開された経済事件を総括する「渾身の記」。計8回の連載の7回目。 バブル崩壊後、日本の「富」は海外へ流出したが、その背景を米投資ファンドと米政府に手玉に取られた日本政府の愚行、さらには「草刈り場」となった国内ゴルフ場業界の惨状まで深掘りする。 記事は弁護士歴43年のN(西村弁護士)と、N事務所で修習中のA司法修習生によるQ&A形式とした。前回は、バブル崩壊に至るまでの「ハゲタカの仕掛け」を中心に記述したが、今回は、これによって生じたゴルフ場「転落の軌跡」を振り返る。 連載の一覧はこちら

    ゴルフ界のマネー敗戦データ

    A:前回のお話でハゲタカファンドの「仕掛け」がわかりましたが、結局、ピーク時2460コース(NGK集計)が2200コース前後まで減った日本のゴルフ場は、この間、いくつ倒産したのでしょうか? N:驚くなかれ、既に1000コース前後のゴルフ場が裁判所のお世話になっているのだよ。ちなみに、2019年R&A集計の世界のゴルフ場数では、日本のコース数は2227コースとなっている。 A:すごい業界ですね。半分近くのゴルフ場が倒産して、しかもその多くが生き残っている。実に不思議な業界ですね。 N:そうなのだ。まさに、競争に敗れた企業が、再生によっていい条件で生きかえる。 そこまではよいのだけれど、再生ゴルフ場は、周辺ゴルフ場を安売競争に巻き込んで、ほかのゴルフ場も弱体化させるという悪循環の業界なのだ。 A:経済の基本原則、自由競争による価格調整がきかない不思議な世界ですね。 N:まあ、会員という保護すべき人たちがいるため、優勝劣敗の原理を貫徹しにくい背景はあったよね。だけど、ここまで来ると、日本のゴルフ場を以前のまま残すことは、時代の流れに逆らうことになってしまう。 A:元号も令和に変わったし…。

    法的整理対象1000コース

    N:参考までに数字を確認しよう。ゴルフ場経営会社の法的整理件数と負債総額については、平成30年3月末までのデータがある。 それによると、破綻件数780件、破綻ゴルフ場数としては、既設961コース、建設中・認可未着工48コース、負債総額16兆7733億円だそうだ(平成30年5月14日ゴルフ特信情報)。 A:未着工コースを含めると1009コースですが、そこから1年経過後の平成末期には、もっと増えているわけですね。 N:そう。まさか1000コースが法的整理の対象になるとは、誰も予想しなかっただろう。特信データでは、平成30年の1年間で、件数13件、ゴルフ場数15コース、負債総額539億円。 他方、帝国データバンクのデータでは、件数20件、負債総額923億円となっており、令和元年の数字はもうすぐ発表されるだろうね。 A:過去の各年のゴルフ場破綻数を調べてみました。かなり興味深い状況がわかります。 ピークは2002年(平成14年)で、件数98件、コース数135コース、負債総額3兆239億円です(椿ゴルフの数字)。 一方最近の5年間を見ると、件数・コース数は10件台、負債総額は年平均500億円程度です。 N:年間の件数が50を超えたのは、2001年(平成13年)から2006年(平成18年)までだね。 この6年間で440件、595コース、10兆3919億円で、それぞれ1991年(平成3年)から2018年(平成30年)の28年間の半分以上の数字を記録している。 A:まさにバブルの崩壊です! N:2001年(平成13年)は、3年前に150億円近い鑑定価格だった浜野GCの鑑定評価が、45億円に下落した頃だよ。9・11同時多発テロの年であり、小泉内閣発足の年でもある。 この年には、RCCがゴルフ場にたてこもって抵抗したオーナーを排除すべく、大宝塚CCに会社更生申立をした。また、会員たちがゴルフ場を競売されそうになった清川CCに会社更生法を申立し、開始決定をもらって競売を阻止した年でもある。 ゴルフ場法的整理は57件、総負債1兆4464億円だった。

    ゴルフ場大型倒産の具体例

    A:当時は、2000年に施行された民事再生法と、会社更生法のどちらが優先するのか、興味深い展開でしたね。 N:2002年(平成14年)はペイオフ解禁の年だったが、いきなりスポーツ振興グループの会社更生申立があり、その後、和議が2年前に認可されていた日東興業が民事再生申立をしている。 10月には総負債額4922億円のSTT開発の民事再生法適用申立もあり、大型倒産が続いた。ゴルフ場の法的整理82件、総負債3兆239億円で、ゴルフ場整理のピークと言える。 2003年(平成15年)は浜野GCの会社更生開始、清川CC更生計画成立のころだが、ゴルフ場の法的整理80件、総負債額2兆192億円。 翌2004年は大洋緑化の会社更生法の年であり、外資系ゴルフ場の数が200コースに近づいたころだ。 A:2003年には会社更生法が改正され、イラク戦争勃発、2004年には、新潟で地震がありました。 N:2005~2006年は、ともに外資系のアコーディアとPGMが上場したほか、浜野GCの抵当権無効判決と会員中心の更生計画案成立が話題になったね。 2005年71件のゴルフ場法的整理、総負債1兆4004億円、2006年52件のゴルフ場整理、総負債5791億円。 A:まさに、ゴルフ界のマネー敗戦だったわけですね。 N:2019年4月現在、わが国のゴルフ場数2235のうち営業中は2174コース(ゴルフ特信)との最新情報がある。

    「西村コラム」 「深い溝」を超えるには?

    社会を変えるには、結構大きなエネルギーが必要だ。 社会の現状を見ると、必ず「今」に満足しているように見えるひとが多数いる。正確には、自分で考えることがないため、満足していると錯覚しているひとが多いのかもしれない。 彼らは本能的に、現状を変えることに抵抗する。その意味で、彼らと変革者との間には「深い溝」がある。 戦後の日本では、社畜となって経済復興すれば明るい未来は約束されるとばかり、男は外で働き女は家庭をつくってきた。枠の中の方が、安全だし楽だったのだろう。 それが今、崩壊の危機にある。それに気づいたひとたちも、まだ自分たちの生活レベルを下げてまで、危機を共有したくはないようだ。まだまだ変革者と現状維持派の間には、越えるべき「深い溝」(キャズム)がある。
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    西村國彦のゴルフ版経済敗戦
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