PGM、グリーンキーパー育成を目的とした「CMアカデミー」開催
国内130以上のゴルフ場を運営するPGMは1月中旬、今後のゴルフ業界発展のために欠かせない「グリーンキーパー」の育成を目的とした「第11回 CMアカデミー」を開催した(※CMはコースメンテナンスの略称)。
今回、同アカデミーの参加者は計45名で、5日間の日程にわたり「クリアビューゴルフクラブ&ホテル」(千葉県野田市)、「総武カントリークラブ 総武コース」(千葉県印西市)、「KOSHIGAYA GOLF CLUB」(埼玉県吉川市)の3コースを使用して講義・野外実習を実施。プログラム構成は、各専門分野のエキスパートによる社外講義編、社内講師によるPGMの社内システムやコース管理ノウハウを教える社内講義編、実際のゴルフ場にてコース見学やグリーンの物理性調査などを行う野外実習編の3部構成で行われた。
4日目には学科試験を行い、採点の結果が一定の基準を超えた受験者に対し、PGMグループゴルフ場でGK(グリーンキーパー)や、AGK(アシスタントグリーンキーパー)の職に昇格するための権利を与える。ようするに、この試験にパスしなければ、上にあがれないという過酷なもの。それだけに、受講者たちは真剣そのもの。ちなみに、今年の合格者は受験者39名中36名だった。同社コース管理部・東日本コース管理グループの桜井克義グループ長に話を聞く。
――「CMアカデミー」とは?
「当社グループゴルフ場から、即戦力として活躍が期待できる若手のコース管理スタッフが、5日間の日程で芝草に関する最新の学術的な知識、普遍的な理論、基礎知識などを学ぶ集中講座です。今年で11回目を迎えます。これまで300名以上が『CMアカデミー』出身で、そのうち約半数の158名が試験合格者になります」
――開催の目的は?
「若手を中心とした人材育成、そしてステップアップ、スキルアップが最大の目的です。お客さまのゴルフ場への評価は、やはりコースの状態がよいかどうかということが大きい。ようするにコースメンテナンスの高いレベルでの維持、均一化が図れなければ、評価が下がってしまいます。そこで、『CMアカデミー』を実施することで、専門知識から、社内ノウハウ、経営マネジメントまで学びグループコース全体の人材スキルアップ、そして、均一化を目指すものです。ひいては、国内のゴルフ場におけるコースクオリティが向上し、発展してほしいという思いがあります」
今回、試験を1位で合格した「秦野カントリークラブ」(神奈川県秦野市)に勤務する畑中健一郎氏は次のようにコメント。
「将来、GKになるために、現在の所属ゴルフ場や新規PGMグループ参入のゴルフ場で指揮をとることを考慮すると、今後さらなるスキルアップを高めていきたいと強く感じました。このアカデミーで学んだ知識を活かし、何事にも積極的にチャレンジしていきたい。今後の目標は、早い段階でGKへステップアップすることです! 将来、お客さまに『また来たい!』と思っていただけるような最高のコースづくりをしてきたいです」
5日間という過酷なスケジュールで座学や実習を行い、厳しい学科試験をクリアしたプロフェッショナルたちが、今後、一味も二味も国内ゴルフ場のコースクオリティを高めていってくれることに期待せずにはいられない。