キャロウェイらしいテクノ ロジーをベースに、巧みに作り分けた2機種のドライバ ー
- キャロウェイらしいハイテクを駆使
- USPGAツアープロが好む打球音と弾道の『サブゼロ』
- 最高到達点までのスピード感が違う『スター』
永井プロの試打インプレッション

キャロウェイゴルフから『GBB EPIC』ドライバーシリーズが投入されました。"禁断のドライバー"という触れ込みでキャロウェイらしいテクノロジーが搭載された話題のクラブです。今回はグローバルモデルの『Sub Zero(サブゼロ)』とアジアモデルの『STAR(スター)』をそれぞれテストしてみました。
まず、新たなテクノロジーとしてはフェース(裏側)の近いところに装着された二本の柱、「JAILBREAK」です。この柱をソールからクラウンまで結合させた構造ですが、これがインパクトの際に起こるヘッドの撓みによるエネルギーロスを抑え、フェースの反発を最大化させるということです。
確かに打ってみると、フェースの弾きの良さ、そしてボールがフェースに喰い付く心地よさがあり、今まで感じたことがないフィーリングですね。この基本設計をベースに、それぞれのモデルを作り分けしているということなので、早速試してみましょう。
打球音と弾道のイメージがUSPGAプロ好みの『サブゼロ』

まず、『サブゼロ』ですが、こちらの方が構えた感じは少しフラット、アゴ(フェースプログレッション)も少し出ているのでいかにもアメリカらしいクラブ。若干ハンドダウンで手元をしっかりと抑えて構えられるようなイメージがあり、USPGAツアープロも好みそう。
また、ヘッドの投影面積は大きいのですが、ウェイトをフェース側とバックフェース側にそれぞれ配置することで深過ぎず浅過ぎない適正な重心位置を設定していることもエネルギー効率アップに一役買っています。そして、重心距離を少し長めに取っているのでフェースが返り過ぎない。捉りすぎを抑えているのも印象的です。
弾道はかなり低スピンで強いライナーが出やすい。ある程度ヘッドスピードのある人、左への引っ掛けを嫌うアスリート向きといえるでしょう。ただ、ネックに調整機能が付いているので、フェース角などを自分好みに変えて適正な球筋を見つけることもできます。特徴的なのは音ですね。少し低めに抑えているので、ライナー性の弾道にとてもマッチしている。USPGAツアープロが好みそうなサウンドです。
ボールのスピード感を楽しめる『スター』

一方の『スター』ですが、分かりやすくいえば日本的だと思います。ネック周りがスッキリしているし、実際のサイズ(460?)よりも小振りでシャープに見える。ややアップライトですし、重心距離も『サブゼロ』よりも短く感じるので、楽にボールが捉ります。
弾道で印象的なのが、打ってから最高到達点(180ヤード前後)までのボールのスピードがとても速いということ。そして方向性もいいですね。ヘッドのエネルギー効率がいいというのはベクトルを正しく作っていることにもつながるので、最高到達点に向けて真っすぐ速く飛んでいく。最高到達点を過ぎてもグングン前に行く弾道の強さもあります。風に強くランもよく出る。とにかく、やさしく飛ばせるという印象ですから、かなり幅広いゴルファーが使えるでしょう。キャロウェイファンも含めて、全てのゴルファーにマッチするドライバーだと思いますよ。
以上、両モデルを打ち比べてみましたが、『サブゼロ』は道具として無骨な感じがあるのでヘッドスピードの速い人や技術力のあるゴルファーが道具として魅力を感じるパフォーマンスがあると思います。一方、『スター』はクラブ自体がすごく仕事をしてくれるので自分が努力しなくてもクラブがボールを飛ばしてくれる。オートマチックに高いパフォーマンスを得られるドライバーです。
なお、シャフトは両モデルともに純正品は『スピーダーEVOLUTION fore GBB EPIC』を装着していますが、手元から先端までムチのようにしなり戻る攻撃的なタイプです。弾きのいいヘッドにしなり戻りの強いシャフトを装着しているので、正に飛びのベストパフォーマンスを上手く融合したといえるでしょう。
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