キャロウェイゴルフから今年2月に発売になった『エピック』シリーズは3つのモデルが発売されていますが、そのシリーズ展開の中で今回は『マックスファスト』を発表しました。
ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンのフルラインアップ。キーワードは軽量化ということなので、これからドライバーとアイアンをテストしてみたいと思います。
[surfing_voice icon="https://gew-web.com/wp-content/uploads/2017/05/photo_nagai.jpg" name="永井延宏プロ" type="l big" bg_color="eee" font_color="000" border_color="eee"]1969年埼玉県生まれ。アメリカ・オーストラリアでの経験をもとに、グローバルな視野と独自のティーチングメソッドを構築。NPO法人ゴルフアミューズメントパークの理事として、ゴルフ市場の発展や指導者の育成にも携わる。2006年度レッスンオブザイヤー受賞[/surfing_voice]
動画で解説
『エピックマックスファスト』試打インプレッション
まずは、ドライバーからですが、スペックを見るとヘッドは460㎤と最大でヘッド重量は約185gという軽量タイプ、ヘッド後部に弾道調整可能なウェイトが付いています。
Sシャフトが装着されたドライバーの総重量は約272g、SRだと約270g、そしてRでは約269gと軽量に仕上がっています。クラブ長は45.75インチと少し長め。長くて軽くて振りやすいということになります。
構えた感じはフェースプログレッションが少ない感じがするので、今までの『エピック』シリーズの中ではつかまりがいいタイプだと思います。
ヘッド形状はシャローフェースの印象があるので構えた時に、こちらが緊張感を持つようなことはありません。とても構えやすく安心感がある。ターゲットに対してもとても構えやすいですね。
そして軽量の一つに表れとしてネックが固定式になっていること。ヘッドの座りがとてもいいことも付け加えたいと思います。
ミート率1.51を記録!
早速、試打してみました。軽量クラブなので思いっきり振りちぎるということではなく、クラブの重量に合わせてスムーズに打ってみました。
ヘッドスピードが41くらいのデータになりましたが、ミート率が1.51でキャリーが221ヤード、ランも入れると250ヤード近くいっています。HS41の人が250ヤード近くいくのは飛ぶドライバーといえますね。
約185gの軽量ヘッドなのですが、ボールに対する厚いエネルギー効率を感じます。
この辺りは全体形状と後ろのウェイトの設計もありますが、何よりもインパクト効率を高めているのが「ジェイルブレイクAIフレームテクノロジー」です。フェースの裏側にフレームが入っているデザインですが、これがインパクトを強く押していけるテクノロジーです。軽量クラブでありながら、とても力強さを感じます。
シャフトも専用設計でしなり戻り感とかスピード感があります。
スムーズに振って楽に振り切れて、しかもボールを強く押していける。弾道が軽くドローに入ったということもつかまりのいいクラブということを表していますね。重心アングルもありますし、ヘッド後部のウェイトでつかまり具合いも調整できるでしょう。
今春発売された『エピック』の3つのシリーズとは違ったターゲットだと思いますが、『エピック』らしいテクノロジー、インパクトの飛びを十分に感じることができました。
9番アイアンの振り心地で189ヤード!
続いて、『マックスファスト』の7番アイアンを試打してみました。
このモデルはキャロウェイの中では一番のストロングロフトとなり7番で26度。クラブ重量も約336gとかなり軽量設計です。
構造の部分を見ていくと、ボディに軟鉄、フェースはステンレスのカップフェース、とても反発のいい素材を使っています。それを全体的に軽量に仕上げながらバックフェース部分にタングステンウェイトを嵌め込んでいる。
そして、中空構造になっているので振動を抑えるためのウレタン素材も中に含んでいるということです。とてもモノ作りに長けたキャロウェイらしいアイアンといえるでしょう。
構えるととてもシャープでカッコイイ。アイアンらしい顔つきをしています。これだけ色々な素材やパーツを用いて作り込むと、ちょっと後ろが膨らんだりネックが少し歪んだりするのですが、それが一切ありません。とてもきれいにシャープに作っています。
ソールの厚みもバランスがいいですね。よく見るとバンスも7番アイアンの割にはしっかりと入っているので、様々なスイングタイプやライへの対応もしてくれそうです。
試打してみましたが、やっぱり飛ぶという印象ですね。数字を見ますと、飛距離が189.1ヤード、スピン量も4290rpmと4000台まで行っているので、ストロングロフトではありますが、低スピン過ぎるということはありません。
特筆されるのは、ミート率の高さで1.45までいっています。
通常、私がプレーンなタイプの7番アイアンを打つとミート率は1.38くらいです。それよりも0・07ポイントくらい上がっている。ミート率の高さが群を抜くといえるでしょう。
構えた感じは少しシャープなので、スッキリとした感じはあるのですが、軽量クラブなのでそんなに力んで振ることはなかったですね。体感としては自分のクラブだと9番アイアンくらいの感覚でした。
9番の振り心地でこれだけの飛距離が出たというところは軽量クラブの振りやすさ、そしてヘッドの飛距離性能の高さが表れていると思います。
また、打感もステンレスの薄肉構造で撓みを感じました。これだけヘッドが反応してくれるとどんなタイプのボールを打っても心地よさが手に残りますね。
『エピックマックスファスト』はどんなクラブ
『エピックマックスファスト』のドライバーとアイアンを打ってみましたが、やはり振りやすい。
軽量でしっかりと振り抜ける感じとやさしさを十分に感じることができました。製品ターゲットはあえて絞る必要はないと思いますが、あえて言えば、軽量クラブで恩恵が受けられるゴルファーということになると思います。
非常に飛距離性能の高いヘッドが装着されているので、この軽いクラブをしっかり振り切ってもらえれば、自ずと大きな飛距離が手にできるということがしっかりと伝わってくるニューモデルの登場です。