キャスコは『Red9/9』シリーズ、通称「アカパタ」から、新たに『Red9/9 White back』を発売した。「アカパタ」はグリーン上で悩みを抱えるゴルファーを助けるパターで、ヒューマンテストの結果カップイン率が33%上がったというデータもある。
そこで新宿御苑ゴルフスタジオ主催の坂本龍楠プロがアマチュアゴルファーと一緒に『Red9/9 White back』を試打。その特徴を解説する。
[surfing_voice icon="https://gew-web.com/wp-content/uploads/2019/10/photo_sakamoto-ryunan.jpg" name="坂本龍楠プロ" type="l big" bg_color="eee" font_color="000" border_color="eee"]1981年生まれ。神奈川県出身。オーストラリアへ留学してゴルフを学び、2011年「日本プロゴルフ協会」ティーチングプロ合格。自身が運営する新宿御苑ゴルフスタジオでは身体に負荷のかからないスイング理論が好評を博し、公式YouTubeのチャンネル登録数は12万人を超える。著書には「逆説のゴルフ」などがある。[/surfing_voice]
カップイン率33%UPは本当か? 『Red9/9 White back』を動画解説
坂本 「アカパタ」シリーズはパターが苦手なゴルファーのためにどうやったらパターが入りやすくなるかを一貫して追求している点が特徴です。
スタジオの生徒さんにも多いのですが、パターが苦手な方のほとんどはまず狙った方向にしっかりと構えられていません。その部分を解消する構造になっているのがこのパターですが、どれだけパッティングに寄与してくれるのでしょうか? アマチュアゴルファーにも試打してもらい検証したいと思います。
坂本プロの『Red9/9 White back』試打インプレッション
坂本 プロゴルファーとアマチュアゴルファーの違いはクラブのロフトを立てられるかどうかにあります。これはパターにも言えることで、どうしてもアマチュアの方はすくってストロークしてしまうことで、ボールの転がりが悪くなったり、角に当たって転がりすぎてしまうという弊害が起きています。
その点『Red9/9 White back』は一般的なパターのロフト角3~4度に対してロフト角1.5度にすることで、適正なロフトでプロと同じようなインパクトを作りやすいようにしているのが分かります。
実際に試打してみましたが、面を感じながら球を押せる感覚がありました。パッティングは弾くというよりもこの押す感覚が重要なので、その動きが自然にできることで方向性の安定に繋がるパターだと言えます。
またセンターシャフトにすることでヘッドやシャフトだけを動かすというよりも、物体そのものを一体化して動かしていくストロークができます。グリップとシャフトも太いので、より全体重量を動かすイメージが持ちやすく慣性モーメントも大きくなりますのでストロークの安定性が増します。
ヘッドタイプもブレードタイプとボックスタイプの2種類があり、前者はサイズが小さい分ヘッド重量が重く、後者は大きい分軽くなっています。デザインが赤と白の2色に分かれているのでボックスタイプを選んでもそこまでサイズ感を感じないので、ゴルファーそれぞれの好みに合わせて選ぶことができます。
パッティングの時に起き上がってしまう方、すくい打ちの傾向がある方、左に引っかけてしまう方、ロングパットの距離感が合わない方には最適なのではないでしょうか。
アマチュアゴルファーと『Red9/9 White back』で30球チャレンジ
坂本 実際にカップイン率アップに寄与するのかを検証するために、使い慣れたパターと『Red9/9 White back』で30球ずつパッティングをしてみました。
私はMYパターが30球中19球、「アカパタ」が30球中24球でカップイン率は26%UP。アマチュアゴルファーの大矢さんはMYパターが30球中6球、「アカパタ」が30球中14球でカップイン率は130%UPという結果でした。
大矢さんのストロークを見ていましたが、構えた時に手元が詰まっており全て引っかけて打っていました。ところが「アカパタ」になってから構えやすくなったのか、アドレスがピタッと決まっていました。
短いパットだとどうしてもボールやカップに意識が行きやすくなりますが、赤と白のコントラストに加え、縦と横にラインが入っていることで自分に対して平行・直角に構えていく意識に変わり、カップにも真っすぐ合わせられるようになっていました。アドレスの再現性が高まったことで自然とストロークの安定に繋がったのだと思います。
■価格
5万9400円(税込)