大学生になったら経験したいスポーツ 「ゴルフ」はわずか3.7%

大学生になったら経験したいスポーツ 「ゴルフ」はわずか3.7%
大学ゴルフ授業研究会が主催するゴルフ場体験「Gちゃれ」は、2015年8月10日に第1回(イーグルレイクゴルフクラブ)を開催以降、現在までに60回を超えた。参加学生総数も940名を数え、年内に1000名到達の見通しだ。 ゴルフは学校体育のカリキュラムに含まれない(体育課程を有する高等学校を除く)ため、「未知のスポーツ」として大学体育においては好評な教材である。これから大学生になろうとする高校生がゴルフに興味を持ってくれれば、大学体育でも開講しやすくなるし履修希望者もさらに増えるのではないか。 筆者(武蔵野美術大学准教授北徹朗)と文教大学の小林勝法教授は、上記の観点から『これから大学を目指す高校生は大学体育やゴルフ授業についてどのように考えているのか』を知るために、大学進学を希望する高校3年生1000名を対象に調査を行った。

ゴルフの希望率はスキー、スクーバダイビング、登山よりもはるかに低い

「大学体育で選択したい運動・スポーツ」で最も多く挙げられたのは「バドミントン」(33.3%)であった。次いで「スキーやスノーボード」(23.1%)、「バレーボール」(21.6%)、「ダンス・舞踊」(21.6%)、「バスケットボール」(20.7%)などが続いた。 「ゴルフ」と回答したのは僅か3.7%(29位)。自然の中で行う他のスポーツを見ると、「スクーバダイビング」(10.5%)、「登山・トレッキングやキャンプ」(9.8%)、「サーフィン」(7.3%)であり、いずれもゴルフよりも希望が多かった。

この1年間に試合会場で直接観戦したことがある種目:ゴルフは1.1%

過去1年間のスポーツの直接観戦経験(テレビでの観戦は含まない)を訪ねたところ、67.1%が「観戦経験有」と回答した。そのうち「ゴルフ場でゴルフを見た」経験があると回答したのは1.1%だった。 最も多かったのは「野球」(26.5%)であり、次いで「サッカー」(16.9%)、「バスケットボール」(11.6%)と続いた。

進学した大学で同級生らと応援に行ってみたい種目:ゴルフの希望者は0名

「進学した大学で運動部の応援に行ってみたい」と回答したのは65.8%であった。だが、「ゴルフ部の応援に行きたい」という回答は1件も無かった。 ちなみに最も多かったのが「野球」(30.6%)、次いで「サッカー」(29.4%)であった。

ゴルフに興味を持ってもらうための取り組みや教育が必要

リクルートホールディングスが提供する「雪マジ!」は大学生の間でも有名だが、「ゴルマジ!」を知る学生が多くはないのも高校時代からのこうしたメンタリティが継続しているからなのかもしれない。 筆者は大学教育(大学体育)に「ゴルフ」は最良の教材であると考えている。 その点からも、高校生にゴルフに興味を持ってもらう教育や取り組みが必要と考えている。GMACなどゴルフ業界でもこの点について是非考えて頂きたい。 この調査結果を含む論文は2018年12月発行予定の「大学体育112号」(公益社団法人全国大学体育連合機関誌)に掲載予定。
<調査概要> ・調査期間と方法:2018年9月、インターネット調査。 ・調査対象:大学進学を希望する高校3年生1000名(男子500名、女子500名)。首都圏(東京、千葉、神奈川、埼玉)ならびに地方都市(愛知、京都、大阪、兵庫、福岡)の生徒を対象。