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  • 【実証実験】真夏のゴルフ場でマイナス約3度の涼しさを保つ帽子を日本企業が開発

    北徹朗
    <現職>武蔵野美術大学身体運動文化教授・同大学院博士後期課程兼担教授、サイバー大学IT総合学部客員教授、中央大学保健体育研究所客員研究員、東京大学教養学部非常勤講師 <学歴>博士(医学)、経営管理修士(専...
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    「熱中症対策」が課題の2020東京オリパラ

    東京オリンピック・パラリンピック開幕まで2年を切った。 ゴルフ競技は霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県川越市)において、男子は2020年7月30日(木)~8月2日(日)、女子は2020年8月5日(水)~8日(土)にそれぞれ開催される。 近年、猛暑の夏が続いているが、2020年の真夏の東京大会における選手、スタッフ、観戦者の「熱中症」の懸念が絶えない。ゴルフの場合、他よりも競技時間が長いため、特に心配されている。

    埼玉県・森林公園ゴルフ倶楽部でのフィールド実験

    エアピーク 図1. エアピークの構造
    ビルマテル株式会社(東京都中央区日本橋茅場町1-7-5)が開発した、高通気性キャップ『エアピーク』を着用して、真夏にゴルフラウンドをした場合の熱中症予防効果を検証するため、森林公園ゴルフ倶楽部でフィールド実験を行った。 エアピークは、ツバ上部に通気口があり、帽子サイドが二層構造となっている。また、頭頂部の通気口が帽子内部の温度・湿度を外部に排出する特徴がある(図1)。

    2020東京オリパラを想定し8月10日に実験を実施

    東京オリンピック・パラリンピックでも役立てられることを想定し、霞ヶ関カンツリー倶楽部にもほど近い、森林公園ゴルフ倶楽部で実験を行った。 実験概要は以下のとおり。
    実験概要
    実験日:2018年8月10日
    場所:森林公園ゴルフ倶楽部(埼玉県大里郡寄居町大字牟礼1132)
    気候:晴れ、最高気温36.9度、湿度55%、WBGT28.5~34.2(実測)
    内容:9ホールプレー中の帽子内温度の評価
    被験者:アマチュア男性ゴルファー2名 A氏:63歳、ゴルフ歴40年、平均スコア90、BMI22.2、深部体温36.6度 B氏:62歳、ゴルフ歴20年、平均スコア85、BMI24.3、深部体温36.8度
    実験監修:北 徹朗(武蔵野美術大学准教授、博士(医学))
    A氏は「エアピーク」、B氏は「一般的なゴルフキャップ」を着用しプレーし、頭頂部の帽体内温度を15秒おきに連続計測した。
    エアピーク 図2. 帽子内に温度計を装着
    エアピーク 図3. ポケット内に入れた受信機でデータを収集

    9ホールラウンド中の平均温度差は2.9度

    帽子内温度 図4. 9ホールプレー中の帽体内温度変化
      測定の結果、 ・エアピーク:35.0度(最大値:37.5度) ・一般的な帽子:37.9度(最大値:39.5度) であった。 平均温度差は2.9度であり、データ間に統計学的有意差も認められた(p<0.001)。一般的なゴルフキャップでは、帽子内最高温度は39.5に達したが、エアピークでは37.5度にとどまった。 また、前半3ホールのみで区切ってみると、 ・エアピーク:34.4度(最大値:36.0度) ・一般的な帽子:37.3度(最大値:38.8度) であり、 6ホールで区切った場合でも、 ・エアピーク:34.8度(最大値:36.4度) ・一般的な帽子:37.9度(最大値:39.5度) と、いずれも統計学的有意差(p<0.001)が認められた。
    エアピーク 図5. データは実験中随時チェックした
    2020年、真夏の東京オリンピック・パラリンピック開催について、国内のみならず、国外からも熱中症の懸念の声が挙がっていることが報道されている。 今夏も猛暑日が続いたため熱中症に関連したニュースが多かったが、この帽子が選手やスタッフ、観客、ボランティア等々、する人・みる人・ささえる人の健康において、少しでも役立てられることを期待している。

    ※この実験の詳細は、2019年に海外の研究論文誌で公表予定。

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