低予算で好感度アップ シビアな女性ゴルファーの心に花や香りで潤いを!

低予算で好感度アップ シビアな女性ゴルファーの心に花や香りで潤いを!
女性がゴルフ場を選ぶ際、クラブハウスのグレードが判断基準のひとつになっています。 ときにコース自体の美しさや面白さ、戦略性などを凌駕するほどで、「あのゴルフ場はロッカー狭いから嫌い」「お風呂が古くて清潔感がないから二度と行かない」――。 年齢に関係なく女性はシビアです。その一方、クラブハウスの老朽化に悩むゴルフ場が多いのも事実。豪華に改築したくても、予算がないのが現実でしょう。 でも、大丈夫!大きな改善をしなくても、気づかいと工夫で同価格帯の競合コースに差をつけられます。その秘策を列記しましょう。 まず、クラブハウスが見劣りするなら見えないモノにこだわってみましょう。たとえば、人の心を惹きつける香りです。 香りは目に見えませんが、人間の感覚にダイレクトに働きかけ、クラブハウスに入った瞬間、お客様に好印象を与え空間をグレードアップします。 どれほど豪華な内装でも、ホコリやカビが原因で生じる不快な臭いは格の低い空間と感じさせ、マイナスイメージを与えます。 わたしが推奨するのはアロマです。ロビー、更衣室、化粧室などにさりげなくラベンダーやヒノキなどのアロマを焚くと安らぎを感じ、好感度アップ間違いなし。スポーツ施設によく合う爽やかなレモンやグレープフルーツなど柑橘系の香りもお薦めです。 気をつけたいのは、芳香剤で不快な匂いを誤魔化すこと。安価な消臭剤を使用すると、お客様は胸が苦しくなります。さらに、芳香剤が洗面台の目立つ所に置いてあるところも散見されますが、芳香剤を含め、掃除道具など「裏方の物」は、お客様の目につかない場所に配備します。 働く側の利便性を優先せず、洗面台上に置くときは、見映えの良いルームコロンやアロマスタンドをインテリアとして飾りましょう。 また、ホテルでは色とりどりの生花を飾って寛ぎを演出していますが、ゴルフ場では稀。華やかさのない空間を残念に思います。経費の問題があるのなら、コース内に咲く四季折々の花や木々の枝を摘み、クラブハウスのロビーに飾れば季節感を表現できます。 さらに「この花は7番のショートホールで満開です」とコメントを付けるのも効果的。インスタグラムにあげるなど、ラウンド中の楽しみが増えます。 ブラックスポットになりがちな場所のひとつが、コース内の売店に併設されたお手洗い。清潔で綺麗ですか? ラウンドの合間にホッとできる空間があればゴルファーの気分転換にもつながります。 あるゴルフ場で、小さな花瓶に黄色いタンポポが挿してありました。それだけでもスタッフの温かい気づかいが感じられ、ゴルフ場への好感度が高まりました。 心に優しい香り、花、観葉植物は、お客様だけでなくスタッフの心も落ちつかせ、メンタルヘルス効果も期待できます。もとより日本人は季節感や香りを大切にする国民。 季節の花や香りを上手にプロデュースすることは、ゴルフ場に限らず、ゴルフ練習場にも取り入れたいおもてなしです。
この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年4月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ用品界についてはこちら