本間ゴルフは7月23日、9月中旬から発売する『ツアーワールドXP-1』(ドライバー7万5000円ほか)を発表。『ビジール』に変わる“新シリーズ”の位置づけになるが、その中身とは? 同社国内営業&マーケティング責任者、菱沼信之副社長の動画インタビューを掲載する。
『XP-1』が「ツアーワールド」の傘下になった理由

同社は今回「ミート率が上がれば飛距離が伸びる」をコンセプトに掲げ、対象ユーザーの設定やヘッド&シャフト設計を根底から見直したという。特にドライバーにおいて顕著な動きで、
「一般的なアマチュアゴルファーのミート率は1・35ですが、『TW XP-1』ドライバーなら1・40まで上がります」
と前置きして菱沼副社長が続ける。
「『TW-747』のドライバーは、プロゴルファーや上級者御用達モデルの印象が強く、多くのアベレージゴルファーが『使ってみたいけど、難しそう』と躊躇してきた印象があります。そこで今回の『TW XP-1』シリーズは、HS40m/s以下のアベレージゴルファーでもやさしく、飛ばせるモデルに仕上げたのです」(菱沼副社長)
本間ゴルフは今年1月、ジャスティン・ローズと複数年契約を締結。2戦目で早々に優勝するなど『ツアーワールド』のブランドが一気に認知された感がある。つまり、アベレージ向けの『TW XP-1』を『ツアーワールド』の傘下に置くことで、訴求力を高める狙い。また、従来の『ツアーワールド』、『ベレス』、『ビジール』の3ブランド体制から2ブランドに絞ることで、資金を集中投下できるメリットもある。
「TW XP-1」の対象ゴルファーは?

『TW XP-1』ドライバーに採用した新シャフト「VIZARD43」が特徴的で、長さは45・25インチと短め。トルクは6・8°と大きめの設定だが対象者は?
「ターゲットはスコア90~120の日本のアベレージゴルファーです。体力的にはHS40m/s以下で30m/s中盤~後半。ミート率が上がって、フェースセンターに球が当たれば飛距離が伸びる。そこで、シャフトを45・25インチの短めに設定しています」
シャフトが短くなると「HSは落ちる」というのが定説だが、
「その部分は、酒田工場のシャフト開発チームのノウハウを注入しています。その大きなポイントとしてトルクを6・8°と比較的大きめに設定。ただ、そのままですと不安定なシャフトになってしまいますので、通常の硬さ(振動数)よりも6~7CPM 硬めの設計にしています」
ミート率が上がる“しっ軽”シャフト「VIZARD43」

硬くすると撓りが犠牲になる。HSは上がらないのでは?
「シャフト内部の設計を柔らかくして、その範囲を長めに設定することで、振動数的には硬めなんですけど、しなりと捻じれを両立させました。シャフト長が短くてもエネルギーをしっかり溜めやすく、インパクト効率が良いのが特徴です」
ミート率が上がって飛び、シャフト長が短くてもHSを犠牲にしない“しっ軽”シャフトに仕上がっていると説明。
「ミスを防ぐのではなく、ミスをしなければ必然的に打点がセンターに集まってきます。ミート率が上がれば方向性も良くなるので、スコアアップも期待できます。当社が行った比較テスト(5球を打ち比べ)では、ヒールやトゥ方向へバラついていた打点が約3割センターに集中するという結果も得られています」
飛び系アイアンも同時投入

そして、本間ゴルフ史上、最も飛距離を追求した中空アイアンが『TW XP-1』。見た目はマイルドだが、性能はアグレッシブ――。羊の皮を被った狼『TW XP-1』アイアンの全容が動画で明らかになる。