ヘッド重量を重めにして物理的に同じスピードでも飛距離を伸ばす方向には、シャフトのバランスポイントをバット側に設計して重たいヘッドを振りぬけるタイプ 例)テンセイ CK Pro オレンジ
MOIの大きなヘッドをコントロールする先端部の補強技術と、しなり戻りの効果をプラスすることで当たり負けのしない、クラブに仕上げられるシャフト 例)ディアマナZF
3つのコンセプトで共通することは、MOIの大きくなったヘッドを、如何にコントロールしてミート率を上げることができるか、いかにオフセンターヒットでも当たり負けしないか。また、これらを可能にしながらしなり戻りのスピードをあげられるかがポイントになっています。
最近のJGTO、LPGAの優勝者で三菱ケミカルの「ディアマナDF」「テンセイ CK Pro オレンジ」「ディアマナZF」の使用者が目立ってきていますが、ヘッドに対応するようなシャフト開発が重要になってきているようです。
ただ、使用者はそれなりのヘッドスピードがあるプレーヤーに向きそうな「テンセイ CK Pro オレンジ」(穴井詩、原英莉花、成田美寿々)や、ボールを低く抑えられることで使用者が増えた「ディアマナDF」(池田勇太、藤田光里)についてはハードヒッターイメージが濃く、優しさも加えて多くのプレーヤーが恩恵を受けられそうな「ディアマナZF」(藤田寛之、小鯛竜也、S・ランクン、40R2から40X、50X、50TXなど)には、筆者も興味津々で、高MOIヘッドにマッチするシャフトの使い道は奥が深くなりそうと考えています(使用者情報は7月31日現在)。