ゴルフウェアの楽しみ方 今こそ変化に対応できるドレスコードを考える時

ゴルフウェアの楽しみ方 今こそ変化に対応できるドレスコードを考える時
かつて「人は見た目が9割」という大ベストセラーがあった。そこまでじゃないとしても、初対面の人にいきなり根掘り葉掘り質問攻めにはできないし、限られた情報で第一印象が決まるとすれば、身にまとうファッションが相当重要であることは間違いない。 ビジネスで相手に話を聞いて欲しい時に、挨拶の段階で「チャラいな」と思われたら説得力が無いので、ほとんどの人が定番のシャツやジャケットで個性を消すかのようなアイテムを選ぶのも納得だ。 ゴルフをしていると、初対面にも関わらず、業種、肩書、年齢、性別問わずに様々な方と同じ組で、食事を含めて一日を共にすることになる。ゴルフウェアは単なる「体操着」とは違い、セルフプロデュースの重要な要素だから、ブランドの好き嫌いだけではなく、サイズも含めて「似合っている」ことがとても大事。 普段はモノトーンしか着ない人が、「映える」流行りのネオンカラーを着て現れたら「やるじゃん!」と好感度がジャンプアップする可能性あり。自分を自由に表現できる恰好のチャンスを活用しない手はない。 一方で、若い子を中心に「ゴルフウェアは高額で手がでない」との声を耳にする。実際、凛々しく優勝争いをする原英莉花の「ジャックバニー」ポロシャツは9000円だし、笑顔で世界中に旋風を巻き起こしたシブコこと渋野日向子の「ビームスゴルフ」優勝ポロシャツは15120円だ。定価で買うには、プレー回数が少なければなおさらだが、躊躇するお値段だ。 4~5年前から相次いで登場したファッションのサブスクリプションが広く浸透しているのを受け、レディースゴルフウェアレンタルサービス「ゴルクロ」がオープンした。人気ブランドの最新アイテムを1点1500円から手軽にレンタルできるサービスで、利用後はそのまま返却でき、3点以上の利用で全国送料無料だから気軽にオシャレを楽しめる。 レンタルに抵抗感がある場合には「売って」「買って」サイクルを高頻度でまわせば、最新モデルのファッションを低予算で実現できる。ゴルフウェアの中古買取サービスや、「メルカリ」などのプリマアプリでは、ブランドが確立しているゴルフウェアは比較的単価が高く取引されているからだ。 ゴルフウェアが高額な理由の一つに、機能性の高さがあるが、「ユニクロ」よりさらに安く高品質だと「ワークマン」が話題になっている。吸汗速乾のポロシャツで780円~、耐水圧と透湿性を備えたレインウェアで2900円~と、職人が認めるクオリティと驚愕のコストパフォーマンスを実現し、最近では「ワークマン女子」というワードもあるほど熱烈な支持を得ている。 先日ドレスコードフリーのゴルフ場に行く際、Tシャツにゴルフウェアのスカートを合わせてスポーティにプレーを楽しむことができた。ゴルフ場の「ドレスコード」が「敷居が高い」と若者に敬遠されるのは当然。時代の進化に合ったルール&マナーで、秩序を保ってオシャレを自由に楽しめる方法を考えたい。 人生で初めてTシャツとジーンズ(!)でラウンドした三觜喜一PGAティーチングプロとドレスコードフリーを満喫
この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年9月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ用品界についてはこちら