祝・渋野プロ優勝 シンデレラスマイルの効果は確実にあった
今年の全英女子オープンはエキサイティングでした。ゴルファーだけではなく、多くの日本人がハッピーを沢山もらった時間でしたね。渋野日向子プロ、本当におめでとうございました。
渋野プロがこれほどまでに賞賛されたのは、日本人女性として樋口久子さん以来、実に42年ぶりの海外メジャー制覇が大きく取り上げられたこともあるでしょうが、一番の魅力は世界中を魅了した『シンデレラスマイル』ではなかったでしょうか。
笑顔は全てのパワーの源なのだと、改めて彼女から教えてもらいました。
ゴルフは毎打毎打、打つたびに気持ちが上がったり下がったり・・・・。一旦気持ちが下がってしまうとなかなか元に戻すことができず、マイナスの感情を引きずったまま次のプレーに移って負の連鎖に陥ります。どうしたら良いのかと私のところにメンタルサポートで通ってくる選手やジュニアも多くいます。
渋野プロのプレーからもわかるように、たとえプロでも毎回満足のショットが打てるわけではありません。調子が悪いときは仏頂面になってしまうし、あのような大舞台で自然な笑顔が出せることは凄いことです。
実は、笑顔のパワーって凄いんです! 私が日本で注力している5歳からのUSLPGA-USGAガールズゴルフプログラムは、13~17歳になるとアメリカ本土でリーダーシップアカデミーに参加できるのですが、以前ここに2人の日本人ジュニアを引率した際「口角をあげるだけで30%メンタル力がアップする」というハーバード大学が出したデータが紹介されていました。
アニカ・ソレンスタムや宮里藍のメンタルコーチだったVISION54のピア・ニールソンとリン・マリオットは現在、アリヤ&モリヤ・ジュタヌガンのコーチですが、パッティングの前に必ずにっこりしてからルーティンに入るよう指導。その成果もあってアリヤは去年世界ランキング1位となっています。
「微笑みの国タイ出身」のにっこり穏やかな笑顔で、アメリカでもガールズジュニアに人気のプロです。
私は口角を上げる効果のエビデンスを知ってからは、「口角あげて(にっこりして)・顎あげて・胸張って」と3つをセットにして指導します。
胸を張って朝のメディテーション(瞑想)をさせると自信に繋がります。うなだれた顎を上げることもメンタルアップにつながるだけでなく、姿勢が正され効果的なアドレスを取ることができます。テイクバックで肩が顎の下に入らない人の中には、顎が肩をブロックしてしまっている例も多々あります。
そこで提案! 初心者の女性ゴルファーをラウンドに誘うときは、「笑顔の数」もスコアに加えて上げたらどうでしょうか? 「笑顔で空振り帳消し」とか、そんなちょっとした配慮一つで楽しさが増すことと思います。小さな工夫で楽しいゴルフを♪