夏休みはジュニアイベント目白押しで、その一つとして太平洋クラブ高崎コースにて「ガールズゴルフ主催 手作りクラブでコース体験」を行いました。
夏休みの工作として、自分でクラブを作ってコースで実際にボールを打ってみようというこの企画。クラブは身近にあるものを使って作ります。
骨組みとして、クラブヘッドには段ボール、グリップはハンドタオルに輪ゴム、シャフトは突っ張り棒、つなぎは輪ゴムと割り箸で。つっぱり棒は100円ショップで購入した3種類の長さで、それぞれ長さ調節できるので個々の身長にぴったりフィッティングできます。
身長が伸びても、また対応できるというお得感があるんですよ。段ボールで作るクラブヘッドもスナッグゴルフのヘッドの大きさくらいにし、縦目・横目を交互に3枚重ねるので、壊れにくく、しっかりとした出来になります。
これにアルミホイルやシール・マスキングテープ・包装紙などを使ってデコレートするのですが、それはそれはオリジナリティあふれた色どりも豊かな素敵なクラブに仕上がります。
参加者の多くが全くの初心者なので、そのあとのコース体験では芝を傷つけることを防ぐため、またクラブ自体にロフトがないので弾道が上がらないことから、コースでは毎打毎打ティーアップして打ってもらいます。
ティーはペットボトルの飲み口あたりを適当な長さにカットして置くだけ。ボールは当たっても安全な大きめで柔らかいボールを使ったり、暑い時期であれば水風船を置いて打たせたりもします。割れて水が弾けて濡れるのも子供達には楽しかったりします。
「手作りクラブでコース体験」は数年前から始まった企画ですが、有難いことに、このイベントに快く協力してくださる素晴らしいゴルフ場さんが増えてきました。
ゴルフを始めるには、クラブやボールやグローブが必要とか、ボールが当たるようになってから、レッスンを積んでから、マナーやルールをしっかり学んで・・と、超えるべきハードルが沢山あって、本コースデビューの敷居はどんどん高くなっていきます。
でも、今回の企画のように、コストもほとんどかからず、気軽にコースでボールを打って遊ぶという感覚でコースデビューを果たせれば、ここから楽しいゴルフライフがスタートできると思います。
自分で作ることで「道具を大切にする」ことを学び、ロフトがないことで「それぞれのロフトに応じた弾道」を意識できるようになり、段ボールのヘッドやつっぱり棒のシャフトの手作りクラブから、本物のクラブでボールを打てるようになった時には、本物のクラブのテクノロジーの素晴らしさも実感できるでしょう。
イベントボランティアの方達も「ゴルフ初体験」の方がいらっしゃいました。緑が一面に広がるゴルフ場でお手伝いいただき、子供達の笑顔を見て、「自分もゴルフを始めてみようかな」と言ってましたよ。こんなゴルフのスタートがあっても良いですよね。
この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年10月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。
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