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飛ばしのゴルフから新スコアメーク作戦へ

ニュース 塩田正
飛ばしのゴルフから新スコアメーク作戦へ

飛距離が落ちたと自覚してから6年が過ぎた。その間、飛ばなくなるのは仕方がないにしても、その幅を全盛時の30ヤード減程度に収めたいと思っていた。そのために手を替え、品を替えて飛距離回復に挑戦してきた。

だがここへきて、この方針を変更せざるをえなくなったのではないかと気がついた。

それというのも、数週間前、所属コースでラウンドしていたとき、ドライバーの飛距離が最盛期と比較して、50ヤード近く飛ばなくなっていることを知らされたからである。

30年間、メンバーとして同じコースでプレーしてきたので、若いときと今の飛距離とは、簡単に比べることができたのである。この差をはっきりと自分の目で確かめて、飛距離減退という天命には、勝てないものと痛感させられたのだ。同時にこれまでのラウンドでは、前記のように飛距離を落とすまいとする努力とともに、心のどこかにエージシュートで回りたいという欲求も一緒についてまわっていた。

いま冷静に考えると、これこそ「二兎を追う者は一兎をも得ず」ではないかと思った。つまり飛距離も落としたくない、エージシュートも回を重ねたいというのは、両立しないということにも、気がついたのである。飛ばしのことばかり考えてプレーすると、パワースウィングのみに気が散って、どうしても攻め方が雑になってしまうからである。

そして、結論は飛距離ダウンが避けられないのであれば、そのテーマへの挑戦はやめて、スコアメイクに重点を置くゴルフに転換することだと決めたのである。そうすれば、これからはエージシュートを目指して、ぶれない気持ちでラウンドすることができる。

飛距離減退と新計画

そこで飛ばしのゴルフからスコアメイク重視への具体案として、いままでのパーオン2パットの戦法から、ボギーオン+2パットへ変えることを思いついたのだ。

ボギーオンならよほど長い距離のホールでもない限り、グリーンを狙う3打目の距離は、ショートアイアンかウエッジで十分間に合うはずだ。

例えば400ヤードのパー4ホールを前にしたとき、2オン計画では、ドライバーとスプーンの百%ナイスショットを前提にして攻めるが、3オン2パットのボギー戦術なら、200ヤードのドライバーの後、残りの200ヤードを2回のショットに分けて狙っていくことになる。

すると誰でもミスの少ないクラブを2本、あるいは2本とも得意なクラブを使おうという気持ちになる。

塩ジイの場合は150ヤードの4番ハイブリッドと、残りの50ヤードを58度のウエッジで攻めていく戦法が浮かんでくる。

2本のロングショットでグリーンに乗せるのも豪快で気持ちがいいが、3回に分けて緻密に攻めていくのも、決して後味の悪いものではない。

もう一つのボギーオン戦法

最近よくレイアップという言葉を耳にする。状況によって目標を狙わずに、一度ほかのポイントに打っておいて、次のショットで真の目標に打っていくという戦法である。アメリカでは昔からよく使われていた言葉らしいが、日本では「刻んで打つ」といわれていたショットで、レイアップと表現されるようになったのは、10年くらい前からである。

塩ジイがこれから本腰を入れてやろうとしているボギーオン+2パット作戦は、レイアップ戦術とほとんど同じ内容である。

例えば320ヤードの短いパー4をプレーするとしよう。ティーショットは力んで180ヤード飛んだが、右のラフ。ピンまでの残りの距離は140ヤードだ。周りをバンカーが取り囲んでいるグリーンを考えると、3オン+2パット戦法の安全策しかないと考える。

そこで2打に分けて使うクラブだが、この場合は飛距離70ヤードのアプローチウエッジを2回使うアイディアを選ぶ。

ボールがラフにあっても、第2打でできるだけグリーンに近づけたいという気持ちは誰にでもある。だが、ラフの中にあるボールをピンまでの距離に合わせて、ロフトの少ない7番とか6番アイアンで攻めていくのは危険この上ない。ラフに食われてヘッドが抜けずに、チョロか、ダックフックで、大きく左へ逸らしてしまうのがオチである。

ここではやはり、2打をアプローチウエッジで70ヤードほど確実に前方のフェアウェーに脱出させることにする。そして、次の70ヤードを一度使って手応えを感じているアプローチウエッジでアタックしようとする戦法だ。この短いパー4でのレイアップ計画もボギーオン作戦の一部と見てよい。

新戦法と練習法

ボギーオン作戦を始めると、最後にピンを狙うショットでは、できるだけホールの近くに寄ってくれることを期待する。パー4の3打目がグリーンに着地後、ホールの近くまで転がってくれれば、パーオン作戦ではバーディに相当するパーが手に入るからだ。

そんなわけで塩ジイはいま、ピンを狙う最後のショットのために58度のウエッジで特訓中である。このクラブで4つの目標を打ち分ける練習に頑張っている。30ヤードのアプローチショットから始めて、40ヤード、50ヤード、60ヤード、と10ヤード刻みに距離を伸ばしていく方法だ。

この練習はボギーオン+2パット作戦が続く限り、続けなければならないと思っている。


この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)201年月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。

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塩田正

塩田正

昭和7年、千葉県生まれ。昭和31年東京教育大学(現筑波大学)体育学部卒業。体育心理学専攻。同年(株)ベースボールマガジン社入社。ゴルフマガジン誌編集長を経て独立。会社役員、短大講師を兼ねながらゴルフライターとして活躍。

最高のハンディは5。現在は14。ベストスコア69。アルバトロス1回。ホールインワン4回。エージシュート21回(平成29年1月現在)。著書「ゴルフ“死ぬまで”上達するヒント」(ゴルフダイジェスト社)ほか多数。日本ゴルフジャーナリスト協会顧問。

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