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有賀園ゴルフ有賀社長インタビュー:有賀園ゴルフ杉並店の勝算

ニュース 浅水敦
有賀園ゴルフ有賀社長インタビュー:有賀園ゴルフ杉並店の勝算

混沌とした時代だからこそ、強いメッセージが人を動かす。

月刊ゴルフ用品界創刊500号を機に、各社トップにインタビュー。ビジネスヒント満載の言葉の数々をお届けします。

今回ご登場いただくのは、株式会社有賀園ゴルフ 代表取締役社長 有賀 史剛氏。

高級ゴルフフィットネス&ジム『プログレス』立ち上げで画一運営と惜別 有賀園杉並店の勝算

「500号記念、凄いですね。当社も来年60周年を迎えます。恒例の夏のコンペを盛大にやりますから来てください(笑)」

 

楽しみです。今夏、そのコンペ会場で業績発表をしました。

「はい、売上ベースで前年比5%減と厳しい商況でしたけど、やはり『杉並店』休業の影響は大きかったと思います。

『新橋TOKYO店』『越谷レイクタウン店』『御茶ノ水・神保町店』など出店攻勢をかけましたが、それでも補いきれなかった。ただゴルフ流通の中では、踏ん張っている方じゃないでしょうか」 

 

「杉並店」は昨年7月以降、改築のため閉店してましたが、9月20日に再オープン。規模とコンセプトを教えて下さい。

「総床面積350坪で駐車場を60台収容に拡大しました。『ゴルフフィットネス&ジム』を併設して、新たな専門店の在り方を提案していきます。

我々にとって杉並店は特別な存在です。本社が群馬県高崎市にあることから、当初は北関東中心の展開でしたが、約30年前に東京南下政策の1号店として杉並店を立ち上げ、全盛期の年商は14億円。

テナントビルの老朽化に伴い改築して、新たに3階建て、最上階(3F)に自社運営の高級ゴルフ&フィットネスクラブ『プログレス』を開業するという展開です」

 

ソフトにも注力していく。

「これからはそういう時代ですよ。ゴルフインストラクターとフィットネストレーナーが会員情報を共有し、個別のメニューで対応します。

従来はダンロップゴルフスクールと提携したレッスン事業をやってましたが、小手先の指導法には限界を感じていた。

飛距離を伸ばすためには肩甲骨や股関節を柔らかくする必要がありますが、身体のどの部位を鍛えれば効果的などの知見が不足していたし、肘や肩痛などゴルフ特有のケガを予防できればプレー寿命の延伸につながるはず。これらを総合的にケアするのが目的です」

 

世界保健機関は「健康格差」の発生要因に所得、地域、雇用形態等があり、特に「所得要因」が大きいと発表しています。

「なるほど」

 

そこで東京23区の平均年収(総務省・2017年度)を調べたら、杉並区は465万1943円で9位。男性の平均寿命(厚労省)は世田谷区(82.8歳)に次ぐ2位(82.3歳)。杉並は「小金持ち&長生きの街」といえ、新コンセプトに最適です。

 

「ですから、ゴルフショップがモノを並べて売るだけの時代は終わったと思うんですよ。

当社はこれまで、品揃えと価格競争力という画一的なオペレーションで運営してきましたが、新たに『地域性』を加味することで特色を出していけると確信します。このような挑戦をしなければ生き残れません!」

『プログレス』単独出店も

「プログレス」の利用料は?

「月会費3万5000円で募集人数は300人です。高級感を演出するため内装やフィットネスマシン等に1億5000万円を投じ、プロジェクターでボールの軌道を可視化できるパット練習装置「パットビュー」も完備している。

杉並店の顧客名簿は2万人なので、定員はすぐに埋まるはず。オプションを含め5万円超ですが、体験すれば納得の値段だと思いますね」

 

2階の売場構成も変える?

「はい。各メーカーのブース展開を従来の5坪から2坪へ縮小して鮮度と坪効率を高めます。ギア同様アパレルの展示法も変えますが、今や同一ブランドで上下を合わせる時代ではなく、パンツはユニクロでもウエアはゴルフブランドという人が増えてますよね。

これに対応する売場編集を心掛けました。今後は色・柄やパンツの形状別にコーナーを設けるなど、単品で選びやすい提案をします」

 

家具メーカーのオカムラと提携してシミュレーションゴルフの販売にも本腰を入れる。

「試打ブース3打席のひとつをスカイトラック専用にして、体験して気に入れば個人宅に設置、施工するという試みです」

 

ゴルフショップの「定義」が変わりそう。今後の構想は?

「まず、年内を目処に『プログレス』単独の出店を視野に入れて、チェーン店にありがちな画一運営と惜別します。実は『プログレス』立ち上げの際、経産省から1000万円の補助金が交付されたんですね。我々の新事業が『高齢者の医療費削減に貢献できる』と熱意をもってレポートを書きました(笑)」

 

さて、消費増税が始まりますが、売上予想はどうですか。

「今回の増税では9月の売上を昨対120~140%、10月=100%、11月=100%、12月=120~130%と弾いてます。

9月は消費増税前の還元セールと新商品ラッシュが重なるため最低でも2割増。10~11月を前年並みで凌いで12月の『ゼクシオ』発売に繋げたい。これとは別に政府の政策も当社に有利に働くでしょう」

 

キャッシュレスを促進するポイント還元制度ですね。年商500億円以下の企業(小売業は資本金5000万円以下又は従業員50人以下)に対する政府施策で、対象企業からカードで買うと消費税半分の5%がポイント還元される制度。

「当社も対象企業となるため、増税後も『実質5%』をアピールできるわけですよ。9ヶ月間の限定ですが、これも追い風になると思う。とにかく何事も前向きに考えて、新しい発想をどんどん取り入れます(笑)」

有賀園ゴルフのこれまで

  • 昭和36年
    北関東で初の本格ゴルフ練習場をスタート

  • 昭和37年
    有賀園ゴルフ設立。ゴルフ用品販売、会員権売買の専門店として、北関東を中心に販売実績を築き上げていく

  • 昭和52年
    ゴルフアパレルの取扱いを本格スタート

  • 昭和57年
    多店舗展開の一号店「太田店」をオープン

  • 昭和58年
    郊外型店舗2店舗となる「前橋店」がオープン

  • 昭和60年
    「高崎本店」を現在の下之城にオープン

  • 昭和62年
    群馬の絹所「桐生店」オープン

  • 昭和63年
    群馬県内5店舗目となる「渋川店」オープン。また、埼玉1号店となる「川越店」オープン。

  • 平成2年
    埼玉2、3店舗目となる「戸田店」「熊谷店」連続オープン。

  • 平成4年
    ゴルフショップ初の250坪の大型店舗「草加店」オープン。5月、有賀園ゴルフ本社ビル落成。本社内に高級ゴルフブティック「ダンルース」をオープン

  • 平成6年
    埼玉5店舗目となる「大宮店」オープン。3月、業界初の移動販売形式バス「デカチタン号」を運行開始

  • 平成9年
    東京初出店となる「杉並店」をオープン。10月、百貨店内へ「錦糸町店」をオープン

  • 平成10年
    千葉県に初の出店となる「千葉店」をオープン。有賀園ゴルフ初の地下1階地上3階の4階建ての店舗

  • 平成12年
    有賀園ゴルフ40周年。インターネット販売「楽天市場店」オープン。ゴルフ用品分野ではいち早く参入

  • 平成16年
    超大型店舗の「新横浜店」「大田池上店」を連続オープン。10社以上のメーカーブースを完備。この2店舗によりゴルフ専門店の大型化が本格化

  • 平成18年
    東京4店舗目となる「西東京店」オープン。有賀園ゴルフ初のバンカー練習場を併設

  • 平成19年
    埼玉6店舗目となる「久喜店」オープン

  • 平成20年
    埼玉7店舗目となる「越谷店」オープン。千葉県2店舗目となる「柏店」オープン。両店へ初のゴルフスクールを設置

  • 平成22年
    有賀園ゴルフ創業50周年。神奈川県2店舗目となる「東名川崎店」オープン。売上向上と商品管理を充実させるため物流センター開設

  • 平成26年
    「高崎本店」新築オープン

  • 平成27年
    新本社ビル・インターネット物流倉庫落成。「小田急ハルク店」オープン。PBアパレルの展開開始。「有賀園ジュニアゴルフ大会」開催

  • 平成29年
    「有賀園モール太田」オープン。完全子会社の有賀園不動産を設立。百貨店2号店の「池袋東武インショップ」オープン

  • 平成30年
    オリジナル高反発ボール「韋駄天X」が高崎市のふるさと納税の返礼品として採用。「新橋TOKYO店」、「越谷レイクタウン店」オープン

  • 令和元年
    「那須ガーデンアウトレット」内に出店。「御茶ノ水・神保町店」オープン。9月、「杉並店」新装オープン

株式会社有賀園ゴルフ
TEL:027-322-3800
https://www.arigaen.co.jp/


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ライター紹介 ライター一覧

浅水敦

浅水敦

1971年東京生まれ。(株)明光商会入社後、7年半シュレッダー&パウチッ子&ボイスコールの営業(新規開拓営業部→第3直販部配属、外務省、宮内庁、旧富士銀行、日本興業銀行、大手宗教法人を担当)を経て1997年(株)ゴルフ用品界社入社。本誌及びWEB広告営業&編集、クライアントのビジネスマッチング、JGGANEWS編集委員などに従事。ゴルフ業界歴20年のベテラン記者。2003年取締役、2009年常務取締役、2017年1月専務取締役。

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